エド・スタッフォード

エド・スタッフォード

Ed Stafford
生誕 (1975-12-26) 1975年12月26日(48歳)
イングランドの旗 イングランドピーターバラ
職業 探検家冒険家
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エドワード・ジェームス・"エド"・スタッフォード(Edward James "Ed" Stafford、1975年12月26日 - )は、イギリス探検家。人類史上初めてアマゾン川の全長を踏破したことでギネス世界記録を保持している[1]

人物

アマゾン川(2018年)

イングランドケンブリッジシャー州ピーターバラ生まれレスターシャー育ち。赤ん坊のうちにレスターシャーで事務弁護士を営むジェレミーとバーバラ・スタッフォード夫妻の養子となった。1998年にイギリス陸軍に入隊すると、デヴォンシャー・アンド・ドーセット連隊(英語版)歩兵士官として配属された。2000年の北アイルランドを巡る作戦に従事したのち、2002年には大尉として陸軍を去った。2010年のアマゾン川遠征の後、スタッフォードは生物学上の両親を探し始めた。これには妹のジャニーが協力して追跡を行った。スタッフォードは彼の生物学上の家族を探す理由を「このようなことにはいつも混み入った人間関係が背景にあります。私は私を生んだ家族を探しています。私の人生においての新しい両親を必要としているわけではありません。これは単に知りたいというだけなのです。」と語った。彼の生物学上の家族から、彼に二人の弟がいると知らされた[2]。スタッフォードはアッピンガムにおいてアッピンガムスクール(英語版)を卒業し、レスターシャーではカブ・スカウト及びボーイスカウトとして活動した。スタッフォードはこれが彼の育った環境において探検隊の隊長としての人生へと彼を導いた重要な要素であると考えている[3][4]

2010年8月9日、スタッフォードはアマゾン川全長を踏破した最初の人間となり[5]、その様子はドキュメント『アマゾン川を歩く(英語版)』(Walking the Amazon) シリーズとしてチャンネル5でTV放送された。スタッフォードの探検は2008年4月2日に友人であったルーク・コリヤー(Luke Collyer) と共にペルーの南部沿岸より始まった。三か月後にコリヤーが去ると、スタッフォードはガディエル・"チョー"・サンチェス・リベラ(英語版)と共にその旅を完了させることとなった。この旅はいくつかの慈善団体のために始められたものであった。[6][7]

2009年5月には、王立地理学会が発行する雑誌『ジオグラフィカル(英語版)』の表紙を飾った[8]

2010年4月、スタッフォードは2008年4月より歩きはじめた2年の苦難を踏破した[9]。この年の5月にはダイアン・ソイヤーのABCニュースの番組『今週の人物(Person of the Week)』に取り上げられている[10]

スタッフォードの成果である『アマゾン川を歩く(英語版)』はラヌルフ・ファインズ卿(英語版)により「本当に素晴らしい…過去から現在までの遠征隊の中で頂点に位置する」と評された[11]。スタッフォードはナショナル・ジオグラフィック2010年の年間冒険者賞の一人として発表された。またのちには、2011年5月のスウェーデンストックホルムでの授賞式において、ヨーロッパ年間冒険者賞を受賞している[12]

2011年にギネス世界記録にスタッフォードの実績が公式に認定された[13]ことにより、2012年のギネスブックからは彼の名前が載せられている。この2011年にはまた探検を通じた地理学への屈指の貢献により王立スコットランド地理学会よりムンゴ・パークメダル(英語版)も送られているが、2014年にスコットランドのパースで行われたイベントまで明らかにはしていなかった。

2012年8月、スタッフォードはディスカバリー・コミュニケーションズから委託され、3部からなるサバイバル体験番組をディスカバリー・チャンネルの為に撮影した。これはスタッフォードが太平洋にある熱帯の無人島であるオロルア島(英語版)南緯18度36分19秒 西経178度45分15秒 / 南緯18.60528度 西経178.75417度 / -18.60528; -178.75417)に食糧や道具などの手助け無しで置き去りにされ、60日間のサバイバル生活をするものであった[14]。2013年5月よりイギリスにおいて『ザ・秘境生活』(Ed Stafford: Naked and Marooned)[15]がディスカバリー・チャンネルにおいて放送され、同年の4月にはアメリカで(アメリカ版の)『ザ・無人島生活』(Naked Castaway)が放送されている。60日間の孤独な生活を記録したスタッフォードの本は、2014年7月にイギリスにおいてVirgin Booksより出版され、アメリカ向けには2014年9月にPenguin Booksより出版されている。

これによりスタッフォードはディスカバリー・チャンネルの顔ともいえる存在となり、彼自身が手掛ける『ザ・秘境生活(英語版)』シリーズがヨーロッパ及びアメリカのディスカバリー・チャンネルより委託された[16]。 2015年8月からは、新シリーズである秘境ハンター(英語版)が放送された[17]

2015年10月、スタッフォードはオーストラリアノーザンテリトリーにある山頂において、イギリスの探検家であるラウラ・ビンガム(英語版)と婚約した。

プリンス熱帯雨林プロジェクト

2009年8月より、スタッフォードは王子の熱帯雨林プロジェクト(英語版)[19]のために、隔週でブログを始めた[20]。このブログは自身のウェブサイトと異なり、特に子供と学校に向けて作成されている。

脚注

  1. ^ Ed Stafford: Guinness World Record for being the 1st man to walk the Amazon.
  2. ^ TV Survival Expert Ed Stafford on birth parents search: I don't think explorers are at peace with themselves Mirror. 12 January 2015.
  3. ^ “The Scout Association”. 2016年8月20日閲覧。
  4. ^ http://www.edstafford.org/scouts
  5. ^ Ed Stafford, British Man, Becomes First To Walk Along Entire Amazon River
  6. ^ The ME Association is one of Stafford's charities
  7. ^ "Water Way To Go" in The Young Times [1].
  8. ^ "Up the River – but with a paddle" in Geographical Magazine [2].
  9. ^ Barrowcliffe, Mark (2009年12月5日). “The REAL king of the jungle”. Mail Online. http://www.dailymail.co.uk/news/article-1233384/The-REAL-king-jungle.html 2010年8月9日閲覧。 
  10. ^ Diane Sawyer´s ABC News "Person of the Week".
  11. ^ Jackson, Peter (2010年8月9日). “Amazon adventure: Ed Stafford's trek from source to sea”. BBC News. http://www.bbc.co.uk/news/uk-10852783 2010年8月9日閲覧。 
  12. ^ European Adventurer of the Year 2011.
  13. ^ Guinness World Record holder
  14. ^ Daily Mail article 14 March 2013
  15. ^ IMBD - Ed Stafford: Naked and Marooned
  16. ^ http://www.mensjournal.com/travel/events/ed-stafford-marooned-pits-the-explorer-against-the-elements-20140507
  17. ^ IMBD - Ed Stafford: Into The Unknown
  18. ^ http://www.ecool.jp/foreign/2009/04/ing09-229.html
  19. ^ チャールズ皇太子によって設立された自然保護団体[18]
  20. ^ Ed´s Adventure Blog for Kids

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • エド・スタッフォード (@Ed_Stafford) - X(旧Twitter)(英語)
  • エド・スタッフォード (@ed_stafford) - Instagram(英語)
  • エド・スタッフォード (edwardjamesstafford) - Facebook(英語)
  • エド・スタッフォード - YouTubeチャンネル(英語)
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