コンラッド・バフ

コンラッド・バフ
Conrad Buff
本名 Conrad Buff IV
生年月日 (1948-07-08) 1948年7月8日(75歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国, カリフォルニア州ロサンゼルス郡
職業 編集技師
活動期間 1969年 - 現在
 
受賞
アカデミー賞
編集賞
1997年『タイタニック』
その他の賞
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コンラッド・バフ四世: Conrad Buff IV1948年7月8日[1] - )は、アメリカ合衆国編集技師

1985年以降、25本以上もの映画に携わる。映画『タイタニック』(1997年)の編集により、アカデミー編集賞ACEエディ賞を受賞した。これらの賞は共同編集者のジェームズ・キャメロンリチャード・A・ハリスに対しても授与された。映画『13デイズ』の編集で、2000年のサテライト賞最優秀編集賞(英語版)を受賞した。

アメリカ映画編集者協会の会員である[2]

生い立ち

絵本作家のバフ夫妻(英語版)(イラスト担当コンラッド・バフ二世)の孫で、建築家コンラッド・バフ三世(英語版)の息子[3]としてロサンゼルスに生まれた。ロサンゼルスのイーグルロック高校に通った。パサデナ・シティ・カレッジ(英語版)で2年間学んだ後、アメリカ海軍に入隊した。ハリウッドにある海軍映画局で働きながら映画編集を学んだ[4]

キャリア

民間におけるキャリアの初期おいては、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年)から『ゴーストバスターズ』(1984年)まで、いくつかのヒット作で「視覚効果編集者」を務めた。『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年)では編集助手として、編集者のショーン・バートンや監督のリチャード・マーカンドと仕事をした。編集として初めてクレジットされた作品は、マーカンドが監督した『白と黒のナイフ』(1985年、バートンと共同編集)であった。

キャリアのなかでも特に、『タイタニック』(1997年)を含むジェームズ・キャメロン監督の4作品の編集を担当したことで知られている。『アビス』(1989年、ジョエル・グッドマンと共同)の編集を担当し、『ターミネーター2』(1991年、マーク・ゴールドブラットリチャード・A・ハリスと共同)の編集でアカデミー賞とアメリカ映画編集者協会賞にノミネートされた。その後、『トゥルーライズ』(1994年、『ターミネーター2』と同様にゴールドブラットやハリスと共同)で再びアメリカ映画編集者協会賞にノミネートされた。『タイタニック』においては、オスカー賞受賞に加えて、英国アカデミー賞 編集賞にもノミネートされた。

ロジャー・ドナルドソン監督の作品である『ゲッタウェイ』(1994年)、『スピーシーズ 種の起源』(1995年)、『ダンテズ・ピーク』(1997年、ティナ・ハーシュ(英語版)やハワード・スミスとの共同編集)、そしてサテライト賞最優秀編集賞(英語版)を受賞した『13デイズ』(2000年)で編集を担当している。

『13デイズ』以降、アントワーン・フークア監督作である『トレーニング デイ』(2001年)、『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(2003年)、『キング・アーサー』(2004年、ジェイミー・ピアソンと共同)、『ザ・シューター/極大射程』(2007年、エリック・シアーズと共同)の編集を担当し、2021年に至るまでさらに2本の映画の編集も務めている。

アメリカ映画編集者協会の会員に選出されている[5]

フィルモグラフィ

IMDbに基づく[6]

公開年 邦題
原題
監督 備考
1970 Equinox
1978 宇宙空母ギャラクティカ
Battlestar Galactica
  • リチャード・A・コラ(英語版)
  • アラン・J・レヴィ(英語版)
1980 スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲
The Empire Strikes Back
アーヴィン・カーシュナー
1981 レイダース/失われたアーク《聖櫃》
Raiders of the Lost Ark
スティーヴン・スピルバーグ
1982 E.T.
E.T. the Extra-Terrestrial
ポルターガイスト
Poltergeist
トビー・フーパー
1983 スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還
Return of the Jedi
リチャード・マーカンド
1984 ゴーストバスターズ
Ghostbusters
アイヴァン・ライトマン
2010年
2010: The Year We Make Contact
ピーター・ハイアムズ
1985 白と黒のナイフ
Jagged Edge
リチャード・マーカンド
1986 太陽の7人
Solarbabies
アラン・ジョンソン(英語版)
1987 スペースボール
Spaceballs
メル・ブルックス
1988 ショート・サーキット2 がんばれ!ジョニー5
Short Circuit 2
ケネス・ジョンソン
1989 アビス
The Abyss
ジェームズ・キャメロン
1990 ビーチバレーに賭けた夏(英語版)
Side Out
Peter Israelson
1991 ターミネーター2
Terminator 2: Judgment Day
ジェームズ・キャメロン ノミネート — Academy Award for Best Film Editing
Nominated — ACE Eddie Award for Best Edited Feature Film – Dramatic
ラスト・ボーイスカウト
The Last Boy Scout
トニー・スコット
1992 ジェニファー8
Jennifer Eight
ブルース・ロビンソン
1994 ゲッタウェイ
The Getaway
ロジャー・ドナルドソン
トゥルーライズ
True Lies
ジェームズ・キャメロン ノミネート — ACE Eddie Award for Best Edited Feature Film – Dramatic
1995 スピーシーズ 種の起源
Species
ロジャー・ドナルドソン
バーチュオシティ
Virtuosity
ブレット・レナード(英語版)
1997 ダンテズ・ピーク
Dante's Peak
ロジャー・ドナルドソン
スイッチバック 追跡者(英語版)
Switchback
ジェブ・スチュアート
タイタニック
Titanic
ジェームズ・キャメロン アカデミー編集賞
ACE Eddie Award for Best Edited Feature Film – Dramatic
Online Film & Television Association Award for Best Editing
Satellite Award for Best Editing
ノミネート — 英国アカデミー賞 編集賞
1999 隣人は静かに笑う
Arlington Road
マーク・ペリントン
ミステリー・メン
Mystery Men
キンカ・アッシャー(英語版)
2000 13デイズ
Thirteen Days
ロジャー・ドナルドソン Satellite Award for Best Editing
ノミネート — Las Vegas Film Critics Society Award for Best Editing
2001 トレーニング デイ
Training Day
アントワーン・フークア
2002 アントワン・フィッシャー きみの帰る場所
Antwone Fisher
デンゼル・ワシントン
2003 ティアーズ・オブ・ザ・サン
Tears of the Sun
アントワーン・フークア
2004 キング・アーサー
King Arthur
2005 バッドタイム
Harsh Times
デヴィッド・エアー
ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン
Get Rich or Die Tryin'
ジム・シェリダン
2006 セラフィム・フォールズ
Seraphim Falls
デヴィッド・フォン・アンケン(英語版)
2007 ザ・シューター/極大射程
Shooter
アントワーン・フークア
2008 ハプニング
The Happening
M・ナイト・シャマラン
2009 ターミネーター4
Terminator Salvation
マックG
2010 エアベンダー
The Last Airbender
M・ナイト・シャマラン
2011 猿の惑星: 創世記
Rise of the Planet of the Apes
ルパート・ワイアット
2012 スノーホワイト
Snow White and the Huntsman
ルパート・サンダース
2016 スノーホワイト/氷の王国
The Huntsman: Winter's War
セドリック・ニコラス=トロイアン
モンスタートラック
Monster Trucks
クリス・ウェッジ
2017 アメリカン・アサシン
American Assassin
マイケル・クエスタ
2018 イコライザー2
The Equalizer 2
アントワーン・フークア
2021 インフィニット 無限の記憶
Infinite

脚注

  1. ^ Birthdate and birthplace are taken from the California Birth Index.
  2. ^ "American Cinema Editors > Members"
  3. ^ Iovenko, Chris (2007). "Buff’s house, still shining", Los Angeles Times, December 13, 2007. Online version retrieved 2008-06-29.
  4. ^ Spark, Nick (September–October 1998). “From Navy Documentaries to Titanic”. Motion Picture Editors Guild Newsletter 19 (5). オリジナルの2009-05-31時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/5hBWz1YRT?url=http://www.editorsguild.com/v2/magazine/Newsletter/SepOct98/buff.html. 
  5. ^ Archived 2008-05-21 at the Wayback Machine., webpage archived by WebCite from this original URL on 2008-03-04.
  6. ^ Conrad Buff - IMDb(英語)

参考文献

  • Tahmizyan, Arman (July–August 2010). “Conrad Buff: The Editor as Manipulator”. Editors Guild Magazine 31 (4). オリジナルの2014-04-07時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140407075315/https://www.editorsguild.com/magazine.cfm?ArticleID=879. "Editing is not a subtractive process; it’s an additive process. We’re basically cutting in the good parts. We’re saying that we like this, this and this––now how do we marry those elements and make it moving, scary, dramatic, emotional, affecting?" 
コンラッド・バフのインタビューを中心に、略歴やフィルモグラフィを紹介している。

外部リンク

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1934–1940
1941–1960
1961–1980
1981–2000
2001–2020
2021–現在
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