タケダアワー

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タケダアワー(Takeda Hour) は、日曜19時から30分間の当初は武田薬品(タケダ、現在:アリナミン製薬)の一社提供で、末期は武田薬品を筆頭スポンサーとした複数社提供[注 1]で、1958年10月から1974年3月31日までTBS系列で放送されていたTBS制作の番組シリーズ枠である。

第1作『月光仮面』第2部から日曜18:00 - 18:30と「週一・30分」番組になり、そして『月光仮面』第3部第9話から、俗にタケダアワーと呼ばれる日曜19:00 - 19:30に落ち着いた。

リアルタイム放送時の呼称はあくまで「日曜夜7時の武田枠」であり、タケダアワーの呼び名は後年定着したものである[1]

解説

オープニングキャッチでタケダの大阪工場(大阪市淀川区十三本町)の空撮映像と、東京混声合唱団による「♪タケダ、タケダ、タケダ…」の合唱フレーズが放送されたことで知られる。

なお、カラー放送開始(『ウルトラマン』から)[注 2]を機にバージョンの変更があった。

『アイアンキング』など複数社提供に移行した後の番組では、オープニングキャッチが省略され、通常の提供読みとなっていた。

放映枠終了の際に関係者に配られたライターには「PM 7:00 SUN 828TH 1958-1974 TBS-TAKEDA-SENKOSHA」と刻まれていた。日曜夜7時828回、TBS武田薬品宣弘社が組んだと言う意味である[2]

作品リスト

タイトル 放映期間 話数 製作会社 出演者 備考
サザエさん
(高杉妙子主演実写版)
1955年10月3日 - 1957年9月28日 高杉妙子昔々亭桃太郎水の也清美小野田勇 当時のKRテレビと宣弘社が組んだ初の武田薬品一社提供ドラマ、タケダアワーの前身
ぽんぽこ物語 1957年11月11日 - 1958年2月22日 75 東京テレビ映画株式会社 小鳩くるみ、栗原真一、岡延子 日本初のテレビ映画シリーズ
月光仮面 1958年2月24日 - 1959年7月5日 130 宣弘社プロダクション 大瀬康一谷幹一久里千春 先述の通りに枠変更しタケダアワー1作目に

日本初の長編テレビ映画、テレビ特撮ヒーロー番組

豹(ジャガー)の眼 1959年7月12日 - 1960年3月27日 38 大瀬康一、近藤圭子天津敏
泣き笑いさくらんぼ劇団 1960年4月3日 - 7月31日 笠置シズ子若水ヤエ子伊豆肇
夕やけ天使 1960年8月7日 - 1962年9月30日 楠トシエ松島トモ子、馬場勤、津島恵子益田喜頓 1961年1月1日は20:00までの1時間SP『夕やけ天使がおりてきた!』
1961年8月6日より『夕やけ天使 2コ2コ人生』
本作からTBSに改名
隠密剣士 1962年10月7日 - 1965年3月28日 128 大瀬康一、牧冬吉、大森俊介、宇佐美淳也、天津敏
新・隠密剣士 1965年4月4日 - 12月26日 39 林真一郎、牧冬吉、白鳥みずえ、高塔正康
ウルトラQ 1966年1月2日 - 7月3日 27 円谷プロ 佐原健二西條康彦桜井浩子江川宇礼雄田島義文 最終回は前夜祭「ウルトラマン誕生」に差し替え
実際に製作されたのは全28話だが、第28話は諸事情により再放送枠で初公開
ウルトラマン 1966年7月17日 - 1967年4月9日 39 小林昭二黒部進石井伊吉二瓶正也、桜井浩子 この作品よりカラー放送
キャプテンウルトラ 1967年4月16日 - 9月24日 24 東映 中田博久小林稔侍佐川二郎伊沢一郎城野ゆき
ウルトラセブン 1967年10月1日 - 1968年9月8日 49 円谷プロ 中山昭二森次浩司菱見百合子、石井伊吉、阿知波信介古谷敏
怪奇大作戦 1968年9月15日 - 1969年3月9日 26 勝呂誉岸田森松山省二、小林昭二、小橋玲子原保美
妖術武芸帳 1969年3月16日 - 6月8日 13 東映 佐々木功藤岡重慶、楓ミツヨ、堀川亮原健策月形龍之介
柔道一直線 1969年6月15日 - 1971年4月4日 92 桜木健一吉沢京子高松英郎、牧冬吉、名古屋章近藤正臣 6月15日放送は前夜祭「行くぞ!柔道一直線」
ガッツジュン 1971年4月11日 - 11月21日 33 宣弘社 藤間文彦丘みつ子桜井マリ瑳川哲朗小夜福子秋元羊介
シルバー仮面 1971年11月28日 - 1972年5月21日 26 柴俊夫亀石征一郎篠田三郎夏純子、松尾ジーナ、玉川伊佐男 第11話より『シルバー仮面ジャイアント
決めろ!フィニッシュ 1972年5月28日 - 10月1日 18 東宝 志摩みずえ三ツ木清隆中山仁白川由美坂上二郎新井春美
アイアンキング 1972年10月8日 - 1973年4月8日 26 宣弘社 石橋正次浜田光夫森川千恵子、伊豆肇、右京千晶
へんしん!ポンポコ玉 1973年4月15日 - 7月29日 15 国際放映 安東結子、小林文彦堺左千夫姫ゆり子砂塚秀夫小林千登勢
GO!GO!アイドル 1973年8月5日 - 9月30日 9 なべおさみとゲストのアイドルが取材フィルムを見ながらトークを進める芸能バラエティ番組
隠密剣士(荻島真一版) 1973年10月7日 - 12月30日 12 宣弘社 荻島真一、牧冬吉、山瀬洋、天津敏、水島道太郎、吉沢京子
隠密剣士 突っ走れ! 1974年1月6日 - 3月31日 14 荻島真一、牧冬吉、山瀬洋、有馬昌彦水沢アキ、天津敏

「タケダアワー」廃止後の武田薬品単独提供番組

1983年3月からは大阪ローカル番組として3年弱にわたり親しまれた『世界一周双六ゲーム』が全国ネット番組として同枠で放送されたが、途中から複数企業提供番組になり(オープニングキャッチは無くなる)、末期は武田薬品が降板。なお、タケダアワー当時、大阪地区のTBS系列はABCだった。
2007年3月25日、武田食品(現在:ハウスウェルネスフーズ及び三菱商事ライフサイエンス)が武田グループを離れたことなどにより、後半のスポンサーである花王伊藤園と同じ2枠・60秒の提供枠に減少したことに伴い、『SUPERからくりTV』は武田薬品・花王・伊藤園の3社を中心とした複数社提供に移行。隔週で番組の前半・後半のいずれかに武田薬品のCMが放送されていたが、2008年3月30日にスポンサーを降板、提供枠を木曜21時のドラマ枠に移行した(2008年4月 - 2009年3月まで)。のちに、スポンサー枠を30秒に縮小し、『関口宏の東京フレンドパークII』、『ぴったんこカン・カン』に分割し移行した。『東京フレンドパーク』は2010年3月に、『ぴったんこカン・カン』は2011年9月に降板している。
  • 2009年10月に『情報7days ニュースキャスター』において、同局での1分提供を復活するも、2013年4月に30秒に縮小、削られた30秒は『今、この顔がスゴい!』→『櫻井・有吉THE夜会』に移行した。
  • 武田薬品の日本国内向けコンシューマーヘルスケア事業の分社化により、2017年以降『THE夜会』などの番組スポンサーは武田薬品から武田コンシューマーヘルスケア(提供クレジットは従前の「タケダ」名義)→アリナミン製薬に引き継がれた。一方で2022年4月からMBS制作『情熱大陸』に、武田薬品としては久々にテレビ番組のスポンサーを務めている。

オープニング

タケダ オープニング・テーマ
作詞・作曲:小倉靖/歌:東京混声合唱団
  • 『ウルトラQ』や、『ウルトラマン』放送開始前に放送された『ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生』がビデオ・DVD化された際には、この曲やオープニング映像(白黒版)が収録されている(『ウルトラQ』のDVDには, Vol.7〈最終巻〉の映像特典として収録されている[注 6])。さらに, 2008年公開の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、劇中のテレビ画面にこの曲およびオープニング映像(カラー版)のあと、そのまま『ウルトラマン』第1回オープニングの冒頭部分まで、本放映時とほぼ同じ流れで映し出された(本来は、番組タイトルが表示される短いオープニングと、テーマ曲が流れてスタッフ・キャストが表示されるオープニングとの間に、一旦CMが入っていた)。
  • 放映当時、『天才バカボン』『もーれつア太郎』『レッツラゴン』など赤塚不二夫の複数の作品の中で、この曲(替え歌)がギャグとして多用されていた。特に『ア太郎』の長編「まっ黒しっぽを東京でなおせ!」(原題「最後の休日」)では、ブタ松製薬の社屋の登場シーンに「タケダアワー」のオープニングキャッチのパロディが使われていた。
  • 1990年代鷲尾いさ子京野ことみが風邪薬『ベンザエース』のCM内にて、このオープニングテーマの替え歌を歌ったことがある。また、2000年代には室井滋がアクテージAN錠のCM内で「タケダ、タケダ、タケダ〜の!」と当オープニングテーマを歌った。

ネット局

※ 最末期時点。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 『アイアンキング』の番宣葉書の記述ではカルビー製菓三菱鉛筆カネボウ食品の3社が加わっていた[1]。
  2. ^ ただし、『ウルトラマン』放送開始時にカラー放送が開始されていなかった当番組のネット局が一部あったため、当該局ではカラー放送開始まではモノクロで放送した。
  3. ^ 小さい正三角形が倍増して、タケダの商標になるバージョン。
  4. ^ 1975年3月まではNET(現在:テレビ朝日)系向けに放送されていた。
  5. ^ フジテレビ系・関西テレビの『おくにじまんスター自慢』→『特集 ザ☆スター』→『相性診断!あなたと私はピッタンコ』→『激突!お笑いルーレット』→『三枝の愛ラブ!爆笑クリニック』→『ひらけ!GOMA王国』→『SMAP×SMAP』もロート製薬が前半のみの提供(2010年3月まで)で、これと同様の措置がとられていた。
  6. ^ 2008年から2009年にかけてバンダイビジュアルより再発売されたDVDには、収録されていない。
  7. ^ 再放送はネットチェンジ後は毎日放送でも、TBSの著作権失効後はその他関西地区の系列外局・独立局でも実施。

出典

  1. ^ 『タケダアワーの時代』洋泉社 ISBN 9784800313218 10頁 ※ライバル局でタケダアワーと呼んでいたという話はある。
  2. ^ 『タケダアワーの時代』150頁

他の一社提供枠

関連項目

ラジオ東京テレビ 月曜 - 土曜 18:35 - 18:40枠
前番組 番組名 次番組
映画枠
タケダアワー
-
ラジオ東京テレビ 月曜 - 土曜 18:30 - 18:40枠
月曜日:ボクシングゲーム
木曜日:子供会
金曜日・土曜日:映画枠
(以上18:00 - 18:35)
火曜日:憧れのスター
水曜日:松田トシ ショー
(以上18:10 - 18:35)
タケダアワー
月曜日:こども寄席
火曜日:三平ちゃんといっしょ
水曜日:赤胴鈴之助(実写版)
木曜日:ユキ夫の冒険
金曜日:口笛横丁
土曜日:とんちんかん物語
(以上18:15 - 18:45)
ラジオ東京テレビ 月曜 - 土曜 18:00 - 18:10枠
おとぼけ問答
タケダアワー
マイティ・マウス
日曜19:30より移動】
ラジオ東京テレビ 日曜18時台前半枠
名犬ラッシー
【日曜20:30に移動】
タケダアワー
芸能スナップ
(18:00 - 18:10)
○○ショー
(18:15 - 18:30)
ラジオ東京テレビ→TBS 日曜19時台前半枠
碧い眼の東京日記
タケダアワー
TBS系列 タケダアワー(日曜19時台前半)
前身
1955年
1957年
1950年代
1958年
1959年
1960年代
1960年
1961年
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