チャンドラヤーン3号

チャンドラヤーン3号
クリーンルーム内の統合モジュール
所属 ISRO
公式ページ ISRO
国際標識番号 2023-098B
カタログ番号 57320
観測対象
設計寿命 14日(月面上)
打上げ場所 サティシュ・ダワン宇宙センター
打上げ機 LVM3
打上げ日時 2023年7月14日
午前9時5分 (UTC)
軌道投入日 2023年8月5日
軟着陸日 2023年8月23日
機能停止日 2023年9月4日
通信途絶日 2023年9月22日
質量 3,900kg
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チャンドラヤーン3号(チャンドラヤーン3ごう、サンスクリット: चंद्रयान-3英語: Chandrayaan-3)は、インド宇宙研究機関(ISRO)が、2023年7月14日に打ち上げた月探査機である。チャンドラヤーンはサンスクリットの語彙「チャンドラ(चंद्र)」()と「ヤーナ(यान)」(乗り物)による合成語をヒンディー語読みしたものであり、直訳すると「月の乗り物」という意味になる。

8月23日、月の南極付近にあるマンチヌス・クレーター(英語版)の南東部に世界で初めて降り立った。

着陸船・探査車

チャンドラヤーン3号は、着陸船「ビクラム」と探査車プラギャン」から構成される[1]。ランダーには3基、ローバーには2基の観測装置が搭載された[2]

着陸後は、月面探査のほか、将来的な月面からの帰還機の開発を想定して着陸船を月面から数十センチメートルの高さに飛び上がる実験も行われた。月面での活動予定は14日間で、極低温となる月の夜を超すようには設計されていない。月の夜を迎える9月4日には探査車ともども受信機を有効にしたままスリープモードに入ったが、月が夜明けを迎える9月22日になっても通信は再開しなかった。[3]

推進モジュール

着陸までの飛行を担う推進モジュールにはSHAPE (Spectro-polarimetry of HAbitable Planet Earth) と呼ばれる偏光分光観測装置が搭載されており、ランダー・ローバーの運用後も月周回軌道から観測が続けられた。さらに、軌道投入誤差が少なかったことから推進モジュールの推進剤には充分な余裕があり、将来のサンプルリターン計画などの月探査を視野に入れた追加のミッションが行われた。2023年10月9日から11月7日にかけて軌道修正を行い、11月10日には月の作用圏を脱出、公転周期約13日・軌道傾斜角27度の地球周回軌道に移行して観測が続けられた。以降は周回を重ねていくうちに軌道が変化することが見込まれるが、近地点高度は最小で115,000 kmに達する見通し。[2]

脚注

  1. ^ “インド月探査機「チャンドラヤーン3号」が月南極の温度を測定–何度だった?”. UchuBiz. 2023年8月30日閲覧。
  2. ^ a b “インド月探査「チャンドラヤーン3号」月を周回していた推進モジュールが地球周回軌道に再投入”. sorae (2023年12月8日). 2023年12月8日閲覧。
  3. ^ “長い夜が明けて着陸機と探査車は応答せず インド月探査「チャンドラヤーン3号」続報”. sorae (2023年9月28日). 2023年10月1日閲覧。

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、チャンドラヤーン3号に関連するメディアがあります。
プログラム
現行
オービター
ランダー
ローバー
過去
オービター
フライバイ
インパクター
ランダー
ローバー
サンプルリターン
有人着陸
計画段階
ルナグローブ
  • ルナ26号(英語版) (2022)
  • ルナ27号(英語版) (2023)
  • ルナ28号(英語版)
その他
構想段階
  • バーデン=ヴュルテンベルク1号(英語版)
  • ブルー・ムーン(英語版)
  • CU-E3(英語版)
  • DSEアルファ(英語版)
  • 国際月ネットワーク(英語版)
  • ルナ・ミッション・ワン(英語版)
  • 月軌道プラットフォームゲートウェイ
  • 月周回軌道ステーション(英語版)
  • MoonLITE(英語版)
  • Synergy Moon(英語版)
  • TeamIndus(英語版)
  • UZUME
関連項目
  • 太字は有人ミッション。
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