ディジット

曖昧さ回避 この項目では、単位について説明しています。その他の用法については「ディジット (曖昧さ回避)」をご覧ください。
ディジット
digit
長さ
SI 約 1.14~1.9 cm
定義 140128 キュビット
由来 手指の幅
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ディジット
digit
ヤード・ポンド法
長さ
SI 1.905 cm
定義 116 フィート = 34 インチ
由来 手指の幅
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ディジット
digit
割合
SI 112
定義 112
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手に由来する長さの単位
  1. シャフトメント (Shaftment)
  2. ハンド (Hand)
  3. パーム (Palm)
  4. スパン (Span)
  5. フィンガー (Finger)
  6. ディジット (Digit)

ディジット(digit) は、長さの単位、あるいは、割合の単位である。

ディジットは、ラテン語で「親指以外の手」を意味するディギトゥス (digitus) に由来する(英語の finger にあたる)。

長さ

元々は、大人の指(親指を除く)1本の幅に由来する身体尺である。

古代

古代エジプトでは、128キュビット ≒ 1.9 cm を表した[1]

古代ギリシャでは、140 キュビット ≒ 1.14 cm を表した[2](古代エジプトとはキュビットの長さが異なる)。

ヤード・ポンド法

ヤード・ポンド法では、116 フィート = 34 インチと定義された。「2キュビット = 1ヤード」とされる換算率を使って古代風にキュビットで表すと、124 キュビットとなる。

国際インチによれば正確に 1.905 センチメートルとなる。

他に以下のような腕に関する単位があるが、どれも現在では使用されていない。

  • フィンガー (finger) -- 7/6 ディジット
  • パーム (palm) -- 4 ディジット
  • ハンド (hand) -- 16/3 ディジット
  • シャフトメント(英語版) (shaftment) -- 8 ディジット
  • スパン (span) -- 12 ディジット
  • キュビット (cubit) -- 24 ディジット
  • エル (ell) -- 60 ディジット

ディジットはネイルとほぼ等しいが、ネイルはそれ以外に、1/16ヤードや、長さ以外の物理量を意味することもある。

割合

古代から少なくとも18世紀[3]までの天文学で、112 を表す割合の単位として、食の割合を表すのに使われた。つまり、太陽や月の視直径(見た目の直径)を12ディジットとして、日食月食で欠けた割合を表した。

出典

  1. ^ Clagett, Marshall (1999). Ancient Egyptian Science, A Source Book. Volume 3: Ancient Egyptian Mathematics. Philadelphia: American Philosophical Society. ISBN 9780871692320. https://books.google.co.jp/books?id=8c10QYoGa4UC&redir_esc=y&hl=ja 
  2. ^ 二村隆夫監修『丸善 単位の辞典』「キュビット」丸善 2002年
  3. ^ Heath, Robert (1760) Astronomia accurata, London: the author p.ix