ピラゾリジン

ピラゾリジン

pyrazolidine

識別情報
CAS登録番号 504-70-1
PubChem 79033
  • C1CNNC1
特性
化学式 C3H8N2
モル質量 72.10902
密度 0.9952 g/cm3 (20 °C)
融点

10-12 °C

沸点

138 °C, 411 K, 280 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ピラゾリジン: Pyrazolidine)は、飽和五員環の隣り合った位置に二つの窒素原子を持つ複素環式化合物。ピラゾリジン誘導体には解熱鎮痛剤として使われたフェニルブタゾンや、抗痛風薬として使われたスルフィンピラゾンなどが知られている[1]

合成

1,3-ジクロロプロパンまたは1,3-ジブロモプロパンに、ヒドラジンを加えて環化することにより得られる。

B r ( C H 2 ) 3 B r   +   N 2 H 4   Δ T   C 3 H 8 N 2   +   2 H B r {\displaystyle \mathrm {Br{-}(CH_{2})_{3}{-}Br\ +\ N_{2}H_{4}\ {\xrightarrow {\Delta T}}\ C_{3}H_{8}N_{2}\ +\ 2HBr} }

性質

融点は10-12℃、沸点は138℃。常温では液体で、空気中では安定しているが吸湿性がある[2]

類似の化合物

ピラゾリジンのアナログには、五員環中に二重結合を一つ持つピラゾリン、二重結合を二つ持つピラゾール、飽和五員環の1位と3位に窒素原子を持つイミダゾリジン、飽和五員環に一つの窒素原子を持つピロリジンがある。

脚注

  1. ^ http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/analg-nsaids.html#pyrine
  2. ^ E. L. Buhle, A. M. Moore, F. Y. Wiselogle: The Configuration of Tervalent Nitrogen. A Bicyclic Hydrazine Derivative. In: J. Am. Chem. Soc. 1943, 65, S. 29–32. doi:10.1021/ja01241a009
ウィキメディア・コモンズには、ピラゾリジンに関連するカテゴリがあります。
サリチル酸
アリルアルカノイック酸
2-アリルプロピオン酸
(プロフェン)
N-アリルアントラニル酸
フェナム酸
ピラゾリジン誘導体(ピリン系)
オキシカム
COX-2選択的阻害薬
  • セレコキシブ
  • デラコキシブ(英語版)
  • エトリコキシブ(英語版)
  • フィロコキシブ(英語版)
  • ルミラコキシブ(英語版)
  • パレコキシブ(英語版)
  • ロフェコキシブ
  • バルデコキシブ(英語版)
スルホンアニリド
局所適用製品
一酸化窒素供与型COX阻害薬
  • ナプロキシノド(英語版)
塩基性抗炎症薬
その他

太字はグループで初期に発見された薬物。承認取消あるいは市場撤退した薬、動物用医薬品。

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