ラジオネットワーク

ラジオネットワークとは、ラジオ放送局によるネットワークである。

日本のラジオネットワーク

日本の民間放送において、ラジオネットワークは、音質や内容が良質な番組の供給、スポンサーの確保など、営業の側面から構築されてきた(テレビ局がニュースネットワークを軸に関係を強化していったことと対照的である)。大都市圏以外の放送局はAMラジオFMラジオごとに「一地域一局」という設置事例が多く、このうちAMラジオ局の場合は複数(クロスネット局)、FMラジオの場合はいずれか単独のネットワークに加盟をしている場合が多い。

番組を送り出す局は「キー局」と呼ばれる。

ラジオネットワークに属さない局は独立局、もしくは独立ラジオ局と呼ばれる。

ネットワークを越えて番組が放送される事例は番組販売系列外ネットを参照。

AMラジオ
FMラジオ
JFLとMegaNetは通常のラジオネットワークとはやや性質が異なり、基本的にほとんど番組交換を行わず、企画などのやりとりがメインである。全国FM連合は、「Now on Air(放送中楽曲情報サービス)」の共通化など、技術協力がメインである。

技術

中継放送」、「ラインネット」、および「テープネット」も参照

各局を結ぶ伝送路(ラインネット)は、NTT有線回線もしくはマイクロ無線回線を使うのが一般的だが、JFNでは通信衛星とバックアップのISDN回線を用いて回線の強化とコストダウンをはかっている。

音声用磁気テープの開発後、ラインネットが構築されるまでの過渡期には、番組内容を収録したテープをネット局に送付する方法が一般的だった(テープネット)。

特殊なラジオネットワーク

  • 国際的なスポーツイベントに日本選手が出場する場合、ラジオ局ではジャパンコンソーシアムが組まれ、中波・FM・短波を問わず(ほぼ)全ラジオ局で同じ内容を流すことが多い。2006年のFIFAワールドカップドイツ大会ではTBSラジオに制作本部を置き、国際映像を見ながら実況する形でほぼ全局に送出された。これは放送権料の高額化で独自に会場にスタッフを送り込むことが困難なことが大きい。
  • 夏の全国高等学校野球選手権大会の中継は朝日放送ラジオ(ABC)が制作を担当し、JRN・NRNの両ラジオネットワークに同一内容の中継番組を配信している。

日本以外のラジオネットワーク

イギリス

イギリスではAM・FM・DABの領域を越えてネットワークが形成されている。また、そのネットワークに加盟する1事業者が2波以上運営している場合もある。

  • ジーキャップ・メディア
  • クリサリス・グループ
  • SMG(ヴァージン・ラジオ)
  • スコッティッシュ・ラジオ・ホールディングスほか

関連項目

日本の放送ネットワーク
テレビ
ニュース系列

日本ニュースネットワーク NNN / オールニッポン・ニュースネットワーク ANN / ジャパン・ニュース・ネットワーク JNN / TXNネットワーク TXN / フジニュースネットワーク FNN

ラジオ
AM

JRN1 / NRN1 / 火曜会1

FM

JFN1 / JFL2 / MegaNet2 / 全国FM連合1 3

関連

日本放送協会 NHK / 民放連 / 独立放送局 / JFNC

注釈

1加盟局への番組供給が中心。
2加盟局間の番組の企画・立案の相互交換が中心。
3FM放送局(コミュニティFM放送局を除く)の親睦団体。

AM局
FM局
※事実上の基幹局
ジャパン・ラジオ・ネットワーク(JRN)
加盟局
旧加盟局
関連項目
注釈

12001年に旧TBS(東京放送ホールディングス)はTBSラジオにラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。
22013年に中部日本放送(CBC)はCBCラジオにラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。
32016年に旧RKB(RKB毎日ホールディングス)は新RKBに放送免許を譲渡・継承。
42017年に第1次MBS(MBSメディアホールディングス)は第2次MBSに放送免許を譲渡・継承。
52018年に旧ABC(朝日放送グループホールディングス)は朝日放送ラジオにラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。
62019年に旧RSK(RSKホールディングス)はRSK山陽放送に放送免許を譲渡・継承。
72021年に第2次MBSはMBSラジオに放送免許を譲渡・継承。
82023年に旧BSN(BSNメディアホールディングス)は新BSNに放送免許を譲渡・継承。
9旧称・TBSカンガルー災害募金。

加盟局
旧加盟局
関連項目
注釈

12005年に札幌テレビ放送(STV)はSTVラジオにラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。
22006年に旧ニッポン放送(フジメディアHD)は現ニッポン放送(LF)にラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。
32017年に第1次MBS(MBSメディアHD)は第2次MBSに放送免許を譲渡・継承。
42018年に旧ABC(朝日放送グループHD)は朝日放送ラジオにラジオ放送事業と放送免許を譲渡・継承。
52019年に旧RSK(RSK HD)はRSK山陽放送に放送免許を譲渡・継承。
62021年に第2次MBSはMBSラジオに放送免許を譲渡・継承。
72023年に旧BSN(BSNメディアHD)は現BSNに放送免許を譲渡・継承。
82023年に旧KBC(KBCグループHD)は現KBCに放送免許を譲渡・継承。

加盟局
特別参加局
旧加盟局
衛星放送
加盟局向け
番組配信組織
  • ジャパンエフエムネットワーク(JFNC)
注釈

11992年に脱退。
22010年4月末に旧法人を除名。同年11月に新法人として加盟。
32014年2月末に旧法人が経営難で運営から撤退。同年3月より新法人による運営開始。
42005年11月末で廃局。

加盟局
旧加盟局
共同企画
法人に関して
1993年9月1日から2008年6月30日までは株式会社エフエム九州が運営。法人としては別個。
加盟局
旧加盟局
注釈

1JFN特別加盟局。
2開局から2012年までは関西インターメディアが運営。その後FM802に免許を譲渡(1局2波)。
3開局から2010年までは九州国際エフエムが運営。その後天神エフエムに免許を譲渡(現法人名・ラブエフエム国際放送)。
4閉局

AM局
FM局
過去
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  • ドイツ