ラーデルンの戦い

ラーデルンの戦い
戦争：七年戦争
年月日：1760年9月13日
場所：ヴァルデック侯国、ラーデルン（ドイツ語版）とミュンデン（ドイツ語版）の間
結果：フランスの勝利
交戦勢力
プロイセン王国 ハノーファー選帝侯領	フランス王国
指導者・指揮官
アウグスト・クリスティアン・フォン・ビューロー（ドイツ語版） フェルセン伯爵  †	スタンヴィル伯爵 メルフォール伯爵（フランス語版） セー伯爵
戦力
6,000-10,000 大砲8門
損害
死傷者400 捕虜400 大砲8門	死傷者50
表 話 編 歴 七年戦争 ボヘミア、モラヴィア ピルナ ロボジッツ ライヒェンベルク プラハ プラハ包囲 コリン オルミュッツ ドームシュタットル ヴェストファーレン、ヘッセン ハステンベック ラインベルク クレーフェルト ザンダースハウゼン ベルゲン ミンデン コルバッハ エムスドルフ ヴァールブルク ラーデルン クローステル・カンペン ランゲンザルツァ 第一次カッセル グリューンベルク フィリングハウゼン エルパー ヴィルヘルムスタール ナウハイム 第二次カッセル ザクセン ゴータ ヴァイセンフェルス ロスバッハ 第一次ルッターベルク ホッホキルヒ ホイエルスヴェルダ マクセン マイセン コスドルフ ドレスデン シュトレーラ トルガウ 第二次ルッターベルク フライベルク ブランデンブルク 第一次ベルリン ツォルンドルフ カイ クネルスドルフ 第二次ベルリン シュレージエン モイス 第一次シュヴァイトニッツ ブレスラウ ロイテン ブレスラウ包囲 第二次シュヴァイトニッツ ランデスフート グラーツ リーグニッツ 第三次シュヴァイトニッツ ブルケルスドルフ 第四次シュヴァイトニッツ ライヒェンバッハ 東プロイセン グロース＝イェーゲルスドルフ ポンメルン ストラルスンド トルノー フェールベリン ギュストー フリシェス潟 第一次コルベルク 第二次コルベルク パーゼヴァルク 第三次コルベルク コサブロマ ノイエンズント ノイカレン アイルランド キャリクファーガス ビショップスコート ポルトガル アルメイダ バレンシア・デ・アルカンタラ ヴィラ・ヴェーリャ マルヴァオン 海戦 セント・フィリップ砦 ミノルカ島 ロシュフォール カルタヘナ 1758年4月29日 サン・マロ シェルブール サン＝カス ル・アーヴル ラゴス キブロン湾 ベル＝イル 1761年7月17日 フィニステレ岬 1762年5月31日 1762年10月30日 北アメリカ フレンチ・インディアン戦争を参照 西インド、中央アメリカ、南アメリカ カプ＝フランセ 第一次マルティニーク島 グアドループ島 ウィンドワード海峡 ドミニカ 第二次マルティニーク島 ハバナ ニカラグア ウルグアイ アフリカ セネガル ゴレ島 東インド シャンデルナゴル プラッシー カッダロール ナーガパッティナム コンドール マドラス マスリパタム ポンディシェリー海戦 ヴァンディヴァッシュ ポンディシェリー包囲 マニラ
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ラーデルンの戦い（ラーデルンのたたかい、ドイツ語: Gefecht bei Rhadern）は七年戦争中の1760年9月13日、フランス軍がプロイセン・ハノーファー連合軍に勝利した戦闘。

背景

プロイセン王フリードリヒ2世が東方国境でオーストリア・ロシア連合軍を押し返そうとする中、フランス軍は再びイギリスと同君連合のハノーファー選帝侯領に侵攻した。侵攻が成功すれば、ハノーファーがカナダとインドにおける損失の埋め合わせになるという狙いだった。1760年8月12日^[1]、マールブルクが敵に脅かされていることを知ると、フランスのブロイ公は軍をマリエンハーゲン（ドイツ語版）へ派遣、小競り合いで勝利して30人を捕虜にした。

9月13日、スタンヴィル伯がフランケンベルクへの行軍中、ラーデルン（ドイツ語版）とミュンデン（ドイツ語版）の間で敵軍に遭遇し、そのまま戦闘に突入した。これがラーデルンの戦いである。

両軍の軍勢

両軍はエーダー川へと流れる小川の両岸で対峙しており、その間にある森が両軍を隔てている。

フランス軍において、スタンヴィル伯はドーヴェルニュ連隊（英語版）とブイヨン連隊（フランス語版）を、セー伯は王立竜騎兵連隊（フランス語版）とラ・フェローネ竜騎兵連隊（フランス語版）を^[2][3]、メルフォール伯（フランス語版）は王立ポーランド騎兵連隊（フランス語版）、ポリ騎兵連隊（フランス語版）、トゥースタン騎兵連隊（フランス語版）を率いた。

プロイセン軍とハノーファー軍はアウグスト・クリスティアン・フォン・ビューロー（ドイツ語版）が、イギリス軍はフェルセン伯が率いた。

戦闘

最初にドーヴェルニュ連隊は動かなかったが、ブイヨン連隊は左翼を補強するために2個大隊を派遣、リヒテンフェルス城を占領した。そして、朝10時にスタンヴィル伯が準備を整えると攻撃を開始した^[4]。

ドーヴェルニュ連隊の猟兵たちは小川を渡って密林を進め、連合軍が陣地を構えていた小山で銃剣突撃をした。一方、セー伯率いる王立竜騎兵連隊とラ・フェローネ竜騎兵連隊、そしてメルフォール伯の王立ポーランド騎兵連隊は別の道を辿って連合軍のいる小山へ進軍した。そこで騎兵突撃を敢行したフランス軍は連合軍を追い散らし、フェルセン伯を戦死させた。ロシャンボー伯率いるドーヴェルニュ連隊の擲弾兵と猟兵は王立ポーランド騎兵連隊の援護の下、連合軍を追撃した。8個戦隊に追撃された連合軍はやむなく大砲3門を残して小山を放棄し、ミュンデン（ドイツ語版）から撤退、続いてさらに大砲3門を放棄してノイキルヒェン（ドイツ語版）で再び小山を占領した。

フランス軍の砲兵部隊は撤退中の連合軍に激しく砲撃、一方フランスの歩兵は竜騎兵と連合して周りの山がちで小川と密林の多い地形を進撃、大砲2門を鹵獲した。

結果

フランス軍は大砲8門とその砲兵部隊、弾薬ワゴン40台を鹵獲、兵士1,200を捕虜にした^[5]。さらに、連合軍ではフェルセン伯が戦死し、ビューローもあやうく捕虜になるところであった^[5]。

しかし、スタンヴィル伯は決定的な優勢にはならず、戦闘は冬季戦役までもつれこんだ。そして、彼は1761年2月15日のランゲンザルツァの戦いで敗北を喫した。

脚注