満月 MR.MOONLIGHT

満月 MR.MOONLIGHT
監督 大森一樹
脚本 大森一樹
原作 原田康子
製作 奥山和由
音楽 笹路正徳
佐々木麻美子
撮影 水野尾信正
編集 石島一秀
配給 松竹
公開 1991年9月21日
上映時間 109分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 2億円[1]
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満月 MR.MOONLIGHT』(まんげつ ミスタームーンライト)は、1991年に公開された原田知世主演の日本映画原田康子の小説『満月』の映画化作品。

概要

江戸時代から現代へタイムスリップしてきた武士と、彼に恋する高校女教師との冒険を描くファンタジー。監督の大森一樹は本作が初の本格ファンタジー作品となる[2]

黒澤映画を思わせる冒頭の立ち回り、『時をかける少女』を彷彿とさせる原田知世が演じるヒロイン、『ピーター・パン』や『E.T.』をイメージしたといわれる満月をバックにしたクライマックスシーンなど、映画好きの大森によるオマージュが随所に散りばめられている[2]

大森によれば、本作品はイオングループ主導により東宝で制作が進んでいたヨット映画が、イオンが国際花と緑の博覧会に出展していたウォーターライドで転落事故が起きたことを受けて制作中止となり、その代替作として用意されたものであったがうまく進まず、松竹奥山和由に拾われるかたちで実現に至ったものであった[3]

杉坂小弥太役の時任三郎は、本作品出演時にゴジラ映画への出演を希望し、同時期に大森が監督した『ゴジラvsキングギドラ』(1991年)へ出演した[3]

ストーリー

北海道の高校教師、野平まりは、恋人から突然プロポーズされる。一方的に話を進めようとする恋人に腹を立て、まりはその場を立ち去ってしまう。気持ちを鎮める為、愛犬を連れて豊平川河川敷に散歩に出掛けている最中、武士の格好をした男に出会う。杉坂小弥太重則と名乗り、津軽藩だと言い張るその男に驚き、まりは気を失ってしまう。

翌朝彼は、シャクシャインの戦いによってアイヌに追われてしまい、故郷へ帰りたい気持ち一心で、満月の夜、老婆に1年間だけ帰れるまじないをかけてもらうが、誤ってこの時代にたどり着いてしまった事をまりに話す。

初めはまともに取り合わなかったまりであったが、次第に小弥太の立場を理解するようになり、小弥太に対して恋心を抱くようになる。また小弥太もまりを愛するようになるが、妻子持ちの彼はその愛に悩み始めるのだった。そんなある日、小弥太の正体に不審を抱いたまりの兄、直樹が彼を利用しようとした事から、二人はマスコミに追い回されるはめになってしまい、まりと小弥太はほとぼりが冷めるまで別々に暮らすことを決意する。

そして、半年が過ぎ、ほとぼりが冷めた時二人は再会を果たす。二人の思いは益々つのり、愛の炎が燃え上がるが、小弥太が江戸時代に帰らなくてはならない満月の日は刻々と近づいていた。

キャスト

スタッフ

  • 原作:原田康子
  • 監督・脚本:大森一樹
  • 主題歌:プリンセス プリンセス 『Mr.Moonlight』
  • 製作:奥山和由
  • 企画:杉崎重美、東條あきら
  • プロデューサー:古賀宗岳、田沢連二
  • 撮影:水野尾信正
  • 美術:横山豊
  • 編集:石島一秀
  • 音楽:笹路正徳、佐々木麻美子

脚注

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  1. ^ 「日本映画フリーブッキング作品配給収入」『キネマ旬報1992年平成4年)2月下旬号、キネマ旬報社、1992年、143頁。 
  2. ^ a b 石井博士ほか『日本特撮・幻想映画全集』勁文社、1997年、348頁。ISBN 4766927060。 
  3. ^ a b 「大森一樹インタビュー」『ゴジラVSキングギドラ コンプリーション』ホビージャパン、2020年3月31日、68 - 71頁。ISBN 978-4-7986-2176-0。 

外部リンク

大森一樹監督作品
1960年代
  • 革命狂時代(1969年)
1970年代
  • ヒロシマから遠く離れて(1972年)
  • 空飛ぶ円盤を見た男(1972年)
  • 明日に向かって走れない!(1972年)
  • 死ぬにはまにあわない!(1974年)
  • 暗くなるまで待てない!(1975年)
  • オレンジロード急行(1978年)
  • 夏子と、長いお別れ(ロング・グッバイ)(1978年)
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
テレビドラマ