砲列甲板

現存する戦列艦HMSヴィクトリーの砲列甲板
スウェーデンの17世紀の戦列艦ヴァーサの下部砲列甲板。正面は船首方向
フランスの戦列艦エタ・ド・ブルゴーニュの片舷斉射用舷側

砲列甲板(英語:Gun deck、ガンデッキ)とは、主に片舷斉射用舷側(英語版)大砲を配置する甲板を指す用語である。

しかし、たくさんの砲を配したフリゲート等級の無い船、上部甲板、後部甲板(英語版)船首楼(英語版)はガンデッキとは呼ばない。一方、上部甲板下の天井に覆われた甲板は、砲が無くてもガンデッキと呼ばれる[1]

反射法地震探査

反射地震学(英語版)探査を行う船の最下部は、水中で圧縮空気を瞬間的に放出し、海底に向かって衝撃波を出すための「エアガン」を備えておりガンデッキと呼ばれる[2][3][4]

スラング

ネイビースラングでは、「ガンデッキ」はでっち上げや改竄を意味している。

元となる説がいくつかあり、一つは片舷斉射用舷側に追加のガンポートの絵を描き、敵へ脅威を認識させ対戦を諦めさせようとしたという話。もう一つは、一日3回行われる天測航法の報告を、海軍士官候補生がガンデッキで速度などから予測値を算出(外挿)する船位推算(英語版)で、でっち上げたという説である。

この用語は、現在でも作業をさぼるための文書の改ざん等を指摘する際に使われる[5]

出典

  1. ^ Knight, Austin M. Modern Seamanship Tenth Edition (1941) D. Van Nostrand Company p.798
  2. ^ 資源探査規制について(経済産業省試料)
  3. ^ http://www.ogp.org.uk/pubs/448.pdf
  4. ^ “Archived copy”. 2014年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月25日閲覧。
  5. ^ “Origin of Navy Terminology”. United States Navy. 2011年2月4日閲覧。

関連項目

  • 戦列艦
  • 航海用語の用語集(英語版)