アンダルシアの犬

アンダルシアの犬
Un Chien Andalou
監督 ルイス・ブニュエル
脚本 ルイス・ブニュエル
サルバドール・ダリ
製作 ルイス・ブニュエル
出演者 ピエール・バチェフ(フランス語版)
シモーヌ・マルイユ(フランス語版)
撮影 アルベール・デュベルジャン
編集 ルイス・ブニュエル
公開 フランスの旗 1929年6月26日
上映時間 21分
製作国 フランスの旗 フランス
言語 サイレント映画
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アンダルシアの犬』(フランス語: Un Chien Andalou)は、ルイス・ブニュエルサルバドール・ダリによる1928年に製作され1929年に公開されたフランスの映画である。

解説

シュルレアリスムの傑作と評される、実験的ショート・フィルム。アナキズムに心酔していたブニュエルによる、「映画の機能を否定した映画」。大筋で男性と女性の情のもつれを描くものの明快なストーリーはなく、冒頭の女性が剃刀眼球を真二つにされるシーンに始まり、切断され路上に転がった右腕をでつつく淑女、手のひらに群がるなど、脈絡のない、だが衝撃的な謎めいたイメージ映像が断片的に描かれる。それらはブニュエルとダリが互いに出し合ったイメージ群であり、観客はそれらのイメージから、何かしらを感じ取る事を要求される。

初めて上映された時、ブニュエルは観客の抗議を予想してポケットに投石用の小石を詰め込んでいた。しかし、パブロ・ピカソアンドレ・ブルトンジャン・コクトーマックス・エルンストル・コルビュジエルネ・マグリットポール・エリュアールルイ・アラゴンマン・レイトリスタン・ツァラらを含む観客は拍手喝采で映画を迎え、ブニュエルはシュルレアリスト・グループへの参加が許された[1]

前述の女性が目を剃刀で切られるシーンでは、ブニュエルによれば死んだ子牛の目を用いたそうである。その事実が世間に広まるまでは、豚や馬の目、もしくは死体やスタッフの手作りによるものなど様々な憶測が飛び交っていた。

スタッフ

  • 監督・製作:ルイス・ブニュエル
  • 脚本:ルイス・ブニュエル、サルバドール・ダリ

キャスト

  • ピエール・バチェフ(フランス語版)
  • シモーヌ・マルイユ(フランス語版)
  • ハイメ・ミラビエス(スペイン語版)
  • サルバドール・ダリ
  • ルイス・ブニュエル

脚注

  1. ^ 中条省平『フランス映画史の誘惑』集英社新書 2003年pp.69-75。

外部リンク

1920年代
  • アンダルシアの犬 (1928)
1930年代
  • 黄金時代 (1930)
  • 糧なき土地 (1932)
1940年代
  • グラン・カジノ (1946)
  • のんき大将 (1949)
1950年代
  • 忘れられた人々 (1950)
  • スサーナ (1951)
  • 賭博師の娘 (1951)
  • 昇天峠 (1951)
  • 愛なき女 (1951)
  • 乱暴者 (1952)
  • エル (1953)
  • 幻影は市電に乗って旅をする (1953)
  • 嵐が丘 (1953)
  • ロビンソン漂流記 (1954)
  • 河と死 (1954)
  • アルチバルド・デラクルスの犯罪的人生 (1955)
  • この庭に死す (1956)
  • ナサリン (1958)
  • 熱狂はエル・パオに達す (1959)
1960年代
1970年代
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