グラフトン・ストリート

グラフトン・ストリート
Sráid Grafton
Grafton Street
北緯53度20分29秒 西経6度15分37秒 / 北緯53.34139度 西経6.26028度 / 53.34139; -6.26028座標: 北緯53度20分29秒 西経6度15分37秒 / 北緯53.34139度 西経6.26028度 / 53.34139; -6.26028
北端カレッジ・グリーン
南端セント・スティーブンス・グリーン
その他
著名な点繁華街ビューリーズ・カフェ大道芸

グラフトン・ストリート: Sráid Grafton: Grafton Street)はアイルランドダブリンにある繁華街

概要

グラフトン・ストリートは、ヘンリー・ストリートと同じくダブリン市内中心部にある主要な繁華街のひとつである。南側のセント・スティーブンス・グリーンから北側のカレッジ・グリーンまでの間を通っている。2008年には、グラフトン・ストリートは年間約5,621ユーロ/m²/年で世界第5位、2016年には年間約3,300ユーロ/m²/年で世界第13位の高額な繁華街となった。

歴史

グラフトン・ストリートにあったモリー・マローン

グラフトン・ストリートの通り名は、この地域に土地を所有していたチャールズ2世の隠し子である初代グラフトン公ヘンリー・フィッツロイにちなんで名付けられた。1708年にドーソン家によって当時の道から発展したもので、並行するドーソン通りの名前にちなんで名付けられた。

リフィー川に架かるオコンネル橋(旧カーライル橋)が建設された後、グラフトン・ストリートは住宅街から都市を横断する交通量の多い道へと変化した。

グラフトン・ストリートの北端には、18世紀ダブリン大学トリニティ・カレッジの学長家(Trinity College Provost's House)がある。その向かいには、モリー・マローンの像が置かれていた場所があるが、2014年路面電車ルアスの拡張工事のため、グラフトン・ストリートから近くのサフォーク・ストリートに永久的に移動された。2005年8月19日セント・スティーブンス・グリーンの端に近いグラフトン・ストリートのハリー・ストリートにフィル・ライノットの等身大ブロンズ像が公開された。

グラフトン・ストリートにあるビューリーズ・カフェは、1927年に開店した。

ミュージシャン詩人パントマイムなどの大道芸は、グラフトン・ストリートの買い物客に向け、パフォーマンスを行なっている。2006年に公開された映画『ONCE ダブリンの街角で』のオープニングシーンでは、元グラフトン・ストリートの大道芸者である「ザ・フレイムス(The Frames)」のグレン・ハンサーが出演しており、その様子が描かれている。

歩行者天国

グラフトン・ストリートの歩行者天国化は1971年に初めて試みられたが、長引く遅延のため、1983年には恒久化されず、1988年には実装された。歩行者天国化は軽犯罪や反社会的行動の増加につながると主張する議員や中小企業のオーナーから反対の声が上がっていた[1][2]。2020年現在、ナッソー・ストリートとカレッジ・グリーンの間の通りの北端は、歩行者天国ではない。

大道芸

グラフトン・ストリートでは、大道芸が通り客に向け行われている。

大衆文化

  • ザ・スクリプトの『Before the Worst』という曲では、歌詞の中でグラフトン・ストリートについて触れている[11]
  • アメリカ合衆国シンガーソングライター、ナンシー・グリフィスが『On Grafton Street』をレコードした[12]
  • 1970年代アイルランドロックバンド、バガテルは『Summer in Dublin』という曲で、グラフトン・ストリートについて言及している[13]
  • 俳優のノエル・パーセルが『Dublin Saunter』でグラフトン・ストリートについて触れている[14]
  • 詩人パトリック・カヴァナの詩『On Raglan Road』でグラフトン・ストリートについての一節がある[15]
  • ダイドはアルバム『Safe Trip Home』に『Grafton Street』という曲を収録している。この曲は、アイルランド人だったダイドの亡き父へのオマージュとなっている。
  • グラフトン・ストリートは、ジェイムズ・ジョイスの『ダブリン市民』で何度か言及されており、『若き芸術家の肖像』では、スティーブンとエマの出会いの場所となっている[16]
  • グラフトン・ストリートは、エド・シーランのアルバム『÷』(2017年)に収録されている『ゴールウェイ・ガール』という曲で言及されている[17]

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ “Grafton Street can still be a wonderland”. The Irish Times. (1987年12月4日). ProQuest 530982334 
  2. ^ McDonald, Frank (1988年8月17日). “Traders gather to celebrate Grafton Street's new look”. The Irish Times. ProQuest 531164630 
  3. ^ “Glen Hansard and famous Irish musicians busk on Grafton Street for Christmas Eve”. newstalk.com. News 106 Ltd (2016年12月24日). 2019年12月11日閲覧。
  4. ^ “Heyday: We meet the filmmaker who paid tribute to Mic Christopher in new documentary”. hotpress.com. Hot Press (2019年7月23日). 2019年12月11日閲覧。
  5. ^ “Glen Hansard and famous Irish musicians busk on Grafton Street for Christmas Eve”. newstalk.com. News 106 Ltd (2016年12月24日). 2019年12月11日閲覧。
  6. ^ “Keywest to make in-store appearances to support their upcoming album”. hotpress.com. Hot Press (2019年10月2日). 2019年12月11日閲覧。
  7. ^ “Glen Hansard, Bono, Damien Rice & Mundy busk on Grafton St”. hotpress.com. Hot Press (2009年12月24日). 2019年12月11日閲覧。
  8. ^ “Rodrigo y Gabriela: They’ve come a long way since busking on Grafton Street”. irishtimes.com. Irish Times (2015年6月27日). 2019年12月11日閲覧。
  9. ^ “U2’s Bono urges crowd to dig deep for homeless as he busks in Dublin”. independent.ie. Independent News & Media (2018年12月24日). 2019年12月11日閲覧。
  10. ^ “‘Amazing’: 12-year-old Irish busker wows The Ellen Show” (英語). The Irish Times. 2020年5月9日閲覧。
  11. ^ The Script. "Before the Worst".
  12. ^ Griffith, Nancy. "On Grafton Street".
  13. ^ Bagatelle. "Summer in Dublin" Archived 2011-10-04 at the Wayback Machine..
  14. ^ "Dublin Saunter".
  15. ^ "On Raglan Road".
  16. ^ Joyce, James. Dubliners.
  17. ^ O'Connor, Amy. “Which pub on Grafton Street is Ed Sheeran talking about in his new song?” (英語). The Daily Edge. 2020年8月7日閲覧。

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、グラフトン・ストリートに関するカテゴリがあります。