シチジン三リン酸

シチジン三リン酸

シチジン 5'-三リン酸

別称
CTP
識別情報
CAS登録番号 65-47-4
J-GLOBAL ID 200907037971741610
KEGG C00063
MeSH CTP
特性
化学式 C9H16N3O14P3
モル質量 483.156
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

シチジン三リン酸(シチジンさんりんさん、Cytidine triphosphate)は、ピリミジンヌクレオチド の一つである。CTPはRNA合成の基質の一つでもある。 通常は5'位に三リン酸を持つシチジン‐5'‐三リン酸を指す。生合成的には酵素によりUTPがアミノ化されて産生される。

CTPは ATP,と同様に高エネルギー結合を持つがATPのような生体での際立った役割は持たない。CTPはエネルギー源として使用され、レシチンホスファチジルエタノールアミンなとグリセロリン脂質合成やたんぱく質のグリコシル化などの代謝反応に際して担体や活性体として働いている。また,ホスホコリンホスホエタノールアミンは酵素的にシチジン三リン酸と反応して、シチジン二リン酸コリン(CDP-choline)やシチジン二リン酸エタノールアミンを生成する。

関連項目

  • シチジン
  • en:pyrimidine biosynthesis
  • CTP合成酵素(英語版)

出典

  • 「シチジン三燐酸」『岩波生物学辞典』第4版、岩波書店。
核酸の構成要素
核酸塩基

プリン (アデニングアニン、プリン類縁体) · ピリミジン (ウラシルチミンシトシン、ピリミジン類縁体)

ヌクレオシド
リボヌクレオシド
デオキシリボヌクレオシド
ヌクレオチド
(ヌクレオシド一リン酸)
リボヌクレオチド

AMPGMP、m5UMP、UMPCMP

デオキシリボヌクレオチド

dAMPdGMPdTMPdUMPdCMP

環状ヌクレオチド

cAMPcGMP、c-di-GMP、cADPR

ヌクレオシド二リン酸

ADPGDP、m5UDP、UDPCDP  · dADPdGDPdTDP、dUDP、dCDP

ヌクレオシド三リン酸

ATPGTP、m5UTP、UTP、CTP  · dATPdGTPdTTP、dUTP、dCTP

補酵素

ビタミン: NAD+ (B3) - NADP+ (B3) - 補酵素A (B5) - THF / H4F (B9), DHF, MTHF - アスコルビン酸 (C) - メナキノン (K) - 補酵素F420
非ビタミン: ATP - CTP - SAM - PAPS - GSH - 補酵素B - 補酵素M - 補酵素Q - メタノフラン - BH4 - H4MPT

有機補欠分子族

ビタミン: TPP / ThDP (B1) - FMN, FAD (B2) - PLP / P5P (B6) - ビオチン (B7) - メチルコバラミン, コバラミン (B12)
非ビタミン: ヘム - α-リポ酸 - モリブドプテリン - PQQ

金属補欠分子族

Ca2+ - Cu2+ - Fe2+, Fe3+ - Mg2+ - Mn2+ - Mo - Ni2+ - Se - Zn2+