プロセッサー・ナンバー

プロセッサー・ナンバーは、インテルマイクロプロセッサの製品シリーズごとに付与した型番である。

高クロック周波数化路線の行き詰まりなどにより、数字で製品を区別するために導入された。インテルの考える製品ごとの上下関係を示すもので、直接的に性能を表すAMD Athlon XP / 64 / 64 X2Sempronモデルナンバーとは思想が異なる。

プロセッサー・ナンバー一覧

4桁シリーズ

4桁目は区分を表す。数字が大きいほど強力な処理能力になっている傾向にある。 3桁目は、一般消費者向け(1000番台、2000番台、4000番台、6000番台、8000番台)では性能を表すが、サーバ向け(3000番台、5000番台、7000番台、9000番台)などではその区分の中での世代を表す。

TDP(熱設計電力)にてパワー・クラスが設定されている。

  • X パフォーマンスオリエンテッド
  • E 50W以上
  • T 24 ~ 49W
  • L 15 ~ 24W
  • U 14W以下

サーバ向けのパワー・クラスは一般消費者向けとは違っている。

  • X 120W前後
  • E 80W前後
  • T 不明
  • L 50W前後
  • U 不明

3000番台と5000番台に対応するチップセットもまた3形式番号が000番台と5000番台を付けるように改められた。

9xxx

Itanium 2
90x0 - Montecitoと呼ばれるDual-Core Itanium 9000でプロセッサ・ナンバーが初めて採用された。
Core 2 Extreme
コードネームがYorkfield-XEの製品である。デスクトップ向け、モバイル向けの両者がある。
Core 2 Quad
コードネームがYorkfieldの製品で、TXTに対応するものである。デスクトップ向け、モバイル向けの両者がある。
Core 2 Duo
Core 2第二世代のモバイル向け製品である。

8xxx

デスクトップ向けCore 2
45nmプロセスで製造され、コードネームはQuadがYorkfield、DuoがWolfdaleである。Quadは9000番台の製品に比べ2次キャッシュが減らされ、TXTに対応しない。
モバイル向けCore 2 Duo
超低電圧版以外で、2次キャッシュ容量が3MBの製品。
Xeon E7
1ノード当たり、8プロセッサ搭載可能。

7xxx

Xeon MP
71x0
Tulsaと呼ばれるXeon 7100。末尾にMとNの1文字が付与されるが、これはFSB速度の違いで、Mは800MHz、Nは667MHzを表す。
70x0
Paxville-MPと呼ばれるDual-Core Xeonでプロセッサ・ナンバーが初めて採用された。
Core 2 Duo
第一世代のモバイル向け製品である。
第二世代のデスクトップ向け廉価版Core 2 Duoである。8000番台の製品との差は、FSBと2次キャッシュ容量、TXT非対応である点である。
Core 2 Extreme
モバイル向けの製品である。

6xxx

通常デスクトップ向けCore 2
  • 6x00
Conroeと呼ばれるCore 2 Duo、およびConroe-XEと呼ばれるCore 2 Extremeでプロセッサ・ナンバーが初めて採用された。その後、Core 2 Quadも加えられた。
パワークラスが用いられる。その他にクアッドコア製品を表すQがあるが、QX6x00はあるものの通常デスクトップ向けではQE6x00とはならずにパワークラスは付かないQ6x00である。
廉価デスクトップ向けPentium Dual-Core
Pentium Dual-Core E5x00のFSBを1066MHzに引き上げ、VTに対応したもの。

5xxx

デュアルプロセッサXeon
  • 53x0
Clovertownと呼ばれるQuad-Core Xeon 5300。
5000番台でパワー・クラスが初めて付与された。使用されるパワー・クラスはX、E、Lが発表されている。
  • 51x0
Woodcrestと呼ばれるDual-Core Xeon 5100。
  • 50x0
Dempseyと呼ばれるDual-Core Xeon 5000でプロセッサ・ナンバーが初めて採用された。
廉価デスクトップ向けPentium Dual-Core
第二世代Core 2 Duoの廉価版で、Core 2 Duo E7x00との違いは、L2キャッシュとFSBが制限され、SSE4命令セットがサポートされていない点である。

4xxx

廉価デスクトップ向け
Core 2 Duo E4x00が該当する。6000番台の製品との差は、FSB速度とVT対応である。
Xeon E7/E5
1ノード当たり、4プロセッサ搭載可能。

3xxx

シングルプロセッサXeon
WoodcrestとConroe-XEと同じ世代のコアでXeon 30x0が発売に向けて準備中である。
Core 2 Solo
Core 2第二世代の製品。
Celeron Dual-Core
第二世代Core 2 Duoの最廉価版で、前世代E1xxxと比べ、L2キャッシュが倍増し、VTに対応した。
Intel Core i7/i5/i3
LGA2011ソケットのCore i7。22nmプロセスのIvy Bridge

2xxx

Intel Core Duo、Core 2 Solo
パワークラスが付与されている。
Pentium Dual-Core
Core 2 Duo E4x00の廉価版。下3桁目と下2桁目で性能を表す。
Intel Core i7/i5/i3
LGA2011ソケットのCore i7を除く、32nmプロセスのSandy Bridge
Xeon E7/E5
1ノード当たり、2プロセッサ搭載可能。

1xxx

Intel Core Solo
パワークラスが付与されている。
Celeron Dual-Core
Pentium Dual-CoreのL2キャッシュを1MBから512KBに半減させたもので、Core 2 Duoの最廉価版。
Xeon E5/E3
1ソケットサーバー用プロセッサ。

3桁シリーズ

Pentium D 世代では、3桁目がシリーズを表し、2桁目が性能、1桁目が設計順を表す。コアの動作クロックのみならず、FSBの速度および消費電力も性能に含まれることから、2桁目で数字が足らず1桁目でも性能を表す場合がある。その結果、プロセッサ・ナンバー自体には従来のような低電圧版を表すLVや超低電圧版を表すULVは無くなった。 例えば、「630」と「640」では同シリーズで後者が高性能、「630」と「631」では、ほぼ同性能で後者が新製品、となる。

9xx

デスクトップ向け
  • Pentium Extreme Editionのコアあたり2Mバイト L2キャッシュ製品。
  • Pentium Dのコアあたり2Mバイト L2キャッシュ製品。
Core i7 Extreme Edition、Core i7のうち、LGA1366ソケットの製品。
モバイル向け
Core i7 Extreme Edition

8xx

デスクトップ向け
  • Pentium Extreme Editionのコアあたり1Mバイト L2キャッシュ製品。
  • Pentium Dのコアあたり1Mバイト L2キャッシュ製品。
Core i7のうち、LGA1156ソケットの製品。
モバイル向け
Core i7のClarksfieldコア

7xx

デスクトップ向け
Core i5のうち、4コアの製品。
モバイル向け
Pentium M
Core i7のClarksfield

6xx

デスクトップ向け
Pentium 4の2MB L2キャッシュ製品
Core i5のうち、2コアの製品。
モバイル向け
Core i7のArrandaleコア、GPUが内蔵している

5xx

デスクトップ向け
Pentium 4の1MB L2キャッシュ製品。
Core i3
モバイル向け
Mobile Pentium 4
Core i5のArrandaleコア。Core i7 Arrandaleの廉価版。

4xx

モバイル向け
Intel CoreコアのCeleron M

3xx

デスクトップ向け
Prescottl-VコアおよびCederMill-VコアのCeleron D
モバイル向け
BaniasコアおよびDotanコアのCeleron M
Core i3のArrandaleコア。Core i5 Arrandaleの廉価版。

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、インテルのCPUに関連するメディアがあります。
  • インテル プロセッサー・ナンバーについて

関連項目


生産終了
x86以前(4ビット
x86以前(8ビット
x86(x86-16、16ビット
IA-32(x86-32、32ビット
x64(x86-64、64ビット
IA-64(64ビット)
その他
現行
x64(x86-64、64ビット)
その他
マイクロ
アーキテクチャ
P5
 
P5ベースのコア
0.90 μm
  • P5
0.60 μm
  • P54C
0.35 μm
  • P54CS
  • P55C
0.25 μm
  • Tillamook
P6
 
P6ベースのコア
0.50 μm
0.35 μm
0.25 μm
180 nm
130 nm
90 nm
65 nm
NetBurst
 
NetBurstベースのコア
180 nm
130 nm
90 nm
65 nm
Core
 
Coreベースのコア
65 nm
45 nm
Atom
 
Atomのマイクロアーキテクチャ
45 nm
32 nm
22 nm
14 nm
10 nm
Intel 7
Nehalem
 
Nehalemベースのコア
45 nm
32 nm
  • Westmere (Arrandale
  • Clarkdale
  • Gulftown)
Sandy Bridge
 
Sandy Bridgeベースのコア
32 nm
22 nm
Haswell
 
Haswellベースのコア
22 nm
14 nm
Skylake
 
Skylakeベースのコア
14 nm
10 nm
Cypress Cove
 
Cypress Coveベースのコア
14 nm
Sunny Cove
 
Sunny Coveベースのコア
10 nm
Willow Cove
 
Willow Coveベースのコア
10 nm
Golden Cove (+Gracemont)
 
Golden Coveベースのコア
Intel 7
Raptor Cove (+Gracemont)
 
Raptor Coveベースのコア
Intel 7
Redwood Cove (+Crestmont)
 
Redwood Coveベースのコア
Intel 4
Intel 3
Lion Cove (+Skymont)
 
Lion Coveベースのコア
Intel 20A
Intel 18A
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