共通結合機構

共通結合機構。右側がACBM(タイプ1)、左側がPCBM
パッシブ共通結合機構が見えるHTV(画面中央やや下)

共通結合機構(きょうつうけつごうきこう、: Common Berthing Mechanism : CBM)とは、国際宇宙ステーションロシア側以外の与圧モジュールを接続するのに使われている結合機構である。

共通結合機構は、アクティブ共通結合機構 (ACBM) とパッシブ共通結合機構 (PCBM) の2つで構成されている[1][2]。CBMは、モータ駆動式の16本のボルトで構造結合され、巨大なOリングで気密を保つ。電力、通信、流体ホースをクルーが接続すると結合は完了する。従来のドッキング機構(以下機構と呼称)と比較すると大きな開口部が特徴であり、大型の実験機器などを通せる。ハッチ開口部は51インチ (130cm) である[注釈 1]

(ユニティ打ち上げ時に接続されていたPMAを除き)共通結合機構が初めて使われたのは、国際宇宙ステーションのユニティとZ1トラスの接続である。ノード1「ユニティ」と、ノード2「ハーモニー」、ノード3「トランクウィリティー」は、CBMを各6基有している。

日本の無人補給機である宇宙ステーション補給機 (HTV) や、スペースX社のドラゴン1補給船、オービタル・サイエンシズ社のシグナス補給船といった宇宙船の結合にも CBM が使われる。ただし、CBMは自動ドッキング機能は有していないため、結合にはカナダアーム2による接近操作が必要になる。

出典

  1. ^ The Common Berthing Mechanism (CBM) for International Space Station (PDF)
  2. ^ 共通結合機構 -- JAXA

注釈

  1. ^ ちなみにアポロ宇宙船の機構開口部は81cm、ソユーズ宇宙船の機構開口部は80cm。

外部リンク

  • 「きぼう」日本実験棟の共通結合機構機能試験


概要
構成要素
  • ザーリャ(基本機能モジュール)(FGB)
  • ズヴェズダ(サービスモジュール)
  • ユニティ(ノード1)
  • ハーモニー(ノード2)
  • トランクウィリティー(ノード3)
  • デスティニー(実験用)(USLab)
  • コロンバス(実験用)
  • きぼう (PM, ELM-PS, EF)
  • クエスト(エアロック)
  • ラスヴェット (MRM 1)
  • ポイスク (MRM 2)
  • レオナルド (PMM)
  • キューポラ
  • 統合トラス構造 (ITS)
  • ナウカ(多目的実験モジュール)(MLM)
  • 欧州ロボットアーム (ERA)
  • プリチャル
支援機材
  • カナダアーム2 (MSS/SSRMS)
  • デクスター (SPDM)
  • ストレラ・クレーン
  • きぼう(ロボットアーム)
  • 船外保管プラットフォーム (ESP)
  • エクスプレス補給キャリア (ELC)
  • 与圧結合アダプタ (PMA)
  • 電気系統(英語版)
  • 生命維持システム
複数回使用
  • 多目的補給モジュール (MPLMs)
  • きぼう (ELM-ES)
  • ピアース(エアロック / ドッキングモジュール)(DC-1)
キャンセル
  • 推進モジュール
  • セントリフュージ実験モジュール (CAM)
  • 居住モジュール
  • 乗員帰還機 (CRV/ACRV)
  • 汎用ドッキングモジュール (UDM)
  • ロシア研究モジュール (RM)
  • 暫定制御モジュール (ICM)
  • ロシアのノードモジュール (NM)
  • 科学電力モジュール (SPM)
  • ノード4
補給機
現行
予定
過去
  • カテゴリ Category:国際宇宙ステーション
  • ポータル Portal:宇宙開発