潮哲也

曖昧さ回避 野球選手の「潮崎哲也」とは別人です。
うしお てつや
潮 哲也
本名 本保 明啓(ほんぼ あきひろ)
生年月日 (1949-12-13) 1949年12月13日(74歳)
出生地 日本の旗 日本京都府与謝郡岩滝町
身長 178 cm
血液型 AB
職業 俳優声優歌手
活動期間 1971年 - 2010年
配偶者 九条亜希子
主な作品
映画
悪魔の手毬唄』『火の鳥』
『(ハル)』
テレビドラマ
快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸
猿の軍団』『江戸の旋風
高原へいらっしゃい
淋しいのはお前だけじゃない
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潮 哲也(うしお てつや、1949年12月13日[1][2][3][4][5] - )は、日本の元俳優[6]。本名は本保 明啓(ほんぼ あきひろ)[1][3][4]

石川県[1]金沢市出身[注釈 1]石川県立工業高等学校卒業[1][3][8]東宝芸能[1]を経て、山田栖峯子事務所に所属していた[9]

身長178cm、体重70kg、血液型はAB型[6]

来歴・人物

父親は警察官で、姉が3人いる[7]

14歳の頃に石川県金沢市に転居する[10][4]

高校卒業後に製紙会社勤務・レコード店事務を経て上京し、東映演技研修所を経て東映芸能部に所属する[11]

数本のテレビドラマに端役で出演した後、『快傑ライオン丸』の主役に抜擢されて本格的デビューを果たし[4]、続く『風雲ライオン丸』でも主演を務める[12]。『ライオン丸』の終了後に東映芸能部を退部[13]

その後、黒沢年男の所属事務所を経て[14]、 1974年からは東宝芸能に所属。東宝制作のテレビドラマ・映画に出演[15]

江戸の旋風』シリーズでは長期に亙ってレギュラーで活躍。『高原へいらっしゃい』や『淋しいのはお前だけじゃない』などで印象的な役柄を演じる。

東宝を離れてからも、俳優として多くの作品に出演する傍ら『スーパー競馬』の司会を務めるなど活躍の場を拡げた[16]。妻は元女優の九条亜希子で、『快傑ライオン丸』の共演がきっかけで結婚した[12]

テレビドラマの制作が減って望む役も得られないようになったため、60歳になったのを機に俳優業を引退[17]

「潮哲也」の芸名は、『快傑ライオン丸』の時にピー・プロダクション社長のうしおそうじにより、「うしお」の字を譲られたもの[18][12][17]で、「潮といえば海。海のように大きく育て」との意味が込められているという[19]。哲也の名は姓名判断などにより語呂の良さで決められた[19]。特技は剣道二段[12][3]スキューバダイビング[6]乗馬[1]

エピソード

東映演技研修所の同期には南城竜也がいた[20]。また、同期には斉藤浩子の兄がおり、浩子の兄とは仲が良く自宅に遊びに行く間柄だったため、浩子とは『SFドラマ 猿の軍団』で共演する以前より面識があった[21]

新人の頃は、名前をよく「渡哲也」と間違われたことがあったという[19]

『快傑ライオン丸』はオーディションで起用されたが、クランクイン直前であったためすんなり決まったという[12][注釈 2]。潮は後に妻となる沙織役の九条亜希子の選考に立ち会っており、自身が新人であるため演技経験がある九条を推薦していた[12]

剣道の有段者であったが、剣道と時代劇の立ち回りでは動きが異なるために周囲からは「剣道経験者で無い方が良かったかな」と言われたこともあった[12]。『快傑』での衣裳は全身革製であったため、暑くて動き辛く『風雲』で衣裳が変わった際には動き易くなったと感じたという[12][23]。また『快傑』では革製の草履を履いていたが、『風雲』ではブーツに変更されたことも動き易くなった理由に挙げている[23]

『快傑』第7話の撮影時、岩場を降りるシーンで足を骨折し入院したが、スケジュールが切迫していたために撮影は中断されず、潮は病院から撮影現場に通っていた[12][注釈 3]。全治1ヶ月ほどであったが、撮影現場の湿気で石膏がふやけてしまうため2週間程度でギプスを外していた[12]

虎錠之介役で第27話より出演した戸野広浩司とは、撮影が多忙だったため会話する機会は彦根ロケーションがはじめてであった。二人で呑んだ後、潮は翌日の撮影を控えていたために寝床に就いたが、直後に戸野広が事故死した報を聞いたときは茫然としたという[25]

戸野広の代役として第42話より虎錠之介役を演じた福島資剛とは、戸野広と接する機会が少なかったことから積極的に交流して仲良くなった[23]

『ライオン丸』の終了後、馬に接する機会がなくなったため競馬場に行くようになり、次第に競馬に詳しくなって『スーパー競馬』の司会を務めるに至った[12][26]

『江戸の旋風』に出演が決定した当時は、NHK銀河テレビ小説『巣箱』に出演しており、収録が行われていた愛知県名古屋市に滞在していたために、初登場の回の台本を撮影当日に渡されたため、監督の高瀬昌弘を激怒させてしまった。しかし、腹を括る覚悟で撮影に臨んだ結果、1回で撮影を乗り切ってしまった[27]。また、共演者である露口茂や近藤洋介たちと仲良くなり、撮影休みの際は出演者同士でゴルフに出かけていた[28]

『スーパー競馬』で司会を担当する以前は台本通りの演技を心がけていたため、共演者にアドリブが得意な俳優がいると苦労していた[29]。しかし『スーパー競馬』以降はアドリブもこなせるようになった[30]

リメイク版『ライオン丸G』については、放送当時にインタビューを受けたため存在は知っていたが、旧作とはイメージが異なるため積極的には観なかったという[12]

出演

テレビドラマ

NHK
NTV
  • さぼてんとマシュマロ 第16話(1972年)[注釈 4]
  • スーパーロボット レッドバロン 第27話「宇宙ロボット襲来」 - 第39話「機械じかけの明日」(1974年) - 三神四郎
  • 伝七捕物帳 第51話(1974年)
  • 太陽にほえろ!
    • 第208話「ひとり立ち」(1976年) - 土屋哲
    • 第310話「再会」(1978年) - 安田
    • 第426話「愛の終曲」(1980年) - 沖田清二
    • 第508話「ドックと天使」(1982年) - 梶本
    • 第633話「ホスピタル」(1985年) - 広川浩司(矢追総合病院医師)
    • 第645話「ラガーの華麗なプレー」(1985年) - 水原
  • 木曜ゴールデンドラマ
    • 千姫春秋記(1981年) - 本多忠刻
    • その愛は損か得か?(1983年) - 辛島
  • 女たちの大坂城(1983年) - 徳川秀忠
  • 火曜サスペンス劇場
    • 危険な情熱(1984年)
    • 女検事・霞夕子 第2作「白い影」(1986年) - 安川光信
    • 女弁護士・高林鮎子 第7作「早春四国路殺人事件」(1990年) - 森田
    • 女弁護士・高林鮎子 第22作「北陸本線の死角」(1998年) - 金沢中警察署・永野部長刑事
    • 懐かしい骨(1993年) - 矢田義彦
    • 容疑者(2005年) - 真田刑事
  • 誇りの報酬 第17話「頭脳プレーでホシを追え」(1986年) - 及川シロウ
  • 銭形平次(1987年) - 同心・工藤
  • NEWジャングル 第8話「ガキとデカ」(1988年) - 後藤セイジ
  • 年末時代劇スペシャル
    • 五稜郭(1988年) - オランダ留学生
    • 勝海舟(1990年) - 中村半次郎
  • 刑事貴族2 第6話「ドッグファイト」(1991年) - 谷村刑事 役
  • 高橋英樹特選時代劇 / ひらり又四郎危機一髪!(1995年) - 内藤丹後守 役
TBS
CX
ANB→EX
12ch→TX
その他

映画

オリジナルビデオ

舞台

吹き替え

音楽

バラエティ

CM

脚注

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注釈

  1. ^ 出生は京都府[4]与謝郡岩滝町[7](現・与謝野町)。
  2. ^ 『ヒーロー列伝』では、オーディションはクランクインの5日ほど前に、事務所から話があったと記している[22]
  3. ^ 『ヒーロー列伝』では、「負傷したのは3クール目前後だったと思う」と述懐しているが[24]、1972年6月の紹介記事では負傷について言及されている[4]
  4. ^ a b c d e 本保明啓名義。
  5. ^ デビュー作[33]

出典

  1. ^ a b c d e f 日本タレント名鑑'82』VIPタイムズ社、1981年、32頁。 
  2. ^ 『日本タレント名鑑2004』VIPタイムズ社、2004年、562頁。 
  3. ^ a b c d 『毎日新聞』1972年4月29日、20面、ラジオ・テレビ欄。
  4. ^ a b c d e f 『河北新報』1972年6月20日付朝刊、10面。
  5. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 26.
  6. ^ a b c “潮哲也”. 日本タレント名鑑. VIPタイムズ社. 2017年4月13日閲覧。
  7. ^ a b 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 26.
  8. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 28.
  9. ^ 山田栖峯子事務所による公式プロフィール(2010年6月20日時点のアーカイブ
  10. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 27.
  11. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, pp. 28–30.
  12. ^ a b c d e f g h i j k l ザボーガー&ピープロ 2011.
  13. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 118.
  14. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 35.
  15. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 192.
  16. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 202.
  17. ^ a b 「Pickup Interview 潮哲也」『別冊映画秘宝 円谷プロSFドラマ大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2013年、113頁。ISBN 978-4-8003-0209-0。 
  18. ^ 快傑・風雲ライオン丸 2000, p. 34.
  19. ^ a b c 週刊テレビ番組(東京ポスト)1983年7月22日号「芸名由来記」56頁
  20. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 30.
  21. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 124.
  22. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 32.
  23. ^ a b c ヒーロー列伝 2 2000, p. 117.
  24. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 113.
  25. ^ ヒーロー列伝 2 2000, pp. 111–112.
  26. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 196.
  27. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 192.
  28. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 193.
  29. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 36.
  30. ^ ヒーロー列伝 2 2000, p. 197.
  31. ^ 東宝特撮映画全史 1983, p. 538, 「主要特撮作品配役リスト」
  32. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 209, 「『ゴジラ』作品解説/俳優名鑑」
  33. ^ ヒーロー列伝 2 2000, pp. 30–31.

参考文献

  • 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。 
  • 『快傑・風雲ライオン丸』ソニーマガジンズ〈ピー・プロ70’sヒーロー列伝2〉、2000年9月21日。ISBN 4-7897-1551-5。 
  • 秋田英夫「潮哲也 獅子丸・弾獅子丸役」『別冊映画秘宝 『電人ザボーガー』&ピー・プロ特撮大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年11月14日、127-130頁。ISBN 978-4-86248-805-3。 
  • 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。 

外部リンク

スーパー競馬キャスター
期間 男性メイン 女性メイン アシスタント
1987.4.5 1994.3.27 潮哲也 鈴木淑子 青山美恵子
1994.4.3 1995.7.9 福原直英
1995.7.23 1995.9.3 高木希世子 (不在)
1995.9.10 1996.3.31 吉野公佳
1996.4.7 1996.9.29 (不在)
1996.10.6 1996.12.22 斎藤陽子
1997.1.5 1999.3.28 さとう珠緒
1999.4.4 2001.8.5 福原直英 さとう珠緒 (不在)
2001.8.12 2002.9.29 吉田伸男
2002.10.6 2003.6.15 高島彩
2003.6.22 2003.9.28 (週替わり)
2003.10.5 2005.3.27 梅津弥英子
2005.4.3 2006.12.24 福原直英 若槻千夏
2007.1.7 2007.12.23 長野翼