韓国の芸能界における校内暴力告発議論

韓国の芸能界における校内暴力告発議論 (かんこくのげいのうかいにおけるこうないぼうりょくこくはつぎろん)は、2021年を筆頭に相次ぎ広まった韓国のSNSにて学生時代に行われていたいじめを告発する運動に関連する議論である。通称「#暴Too (暴力 Me Too)」。「学暴MeToo」[1][2]とも呼ばれる。

この記事では、韓国の芸能界で行われた「#暴Too」についても取り扱う。

経緯

左からイ・チェヨン選手とイ・ダヨン選手

2021年2月7日、東京五輪バレーボール女子代表選手、イ・チェヨンとダヨンの姉妹による過去の壮絶ないじめが発覚した[3]

バレーボール女子代表選手のいじめ発覚をきっかけとし、パク・ヘスをはじめとする様々な芸能人がいじめ告発を受ける「#暴Too運動」が広まっていった[4]

2022年現在でも、韓国の芸能界でいじめや通っている学校で校内暴力を受けたと告発されるケースは少なからず存在しており、2021年に告発されてから未だに真偽が曖昧である事件も存在する。

告発を受けた芸能人

本人がいじめを認めたケース

本人及び事務所がいじめを否認したケース

真偽不明であるケース

  • パク・ヘス
  • スジン (元(G)I-DLE)

虚偽であったケース

誤解であったケース

告発によって起こった効果・反応

  • 韓国のドラマ業界では、出演契約を結ぶ際の契約項目として校内暴力に関する誓約書が新たに追加された[5]。既に当時出演契約を結んだ人も追加項目として誓約書の提出を求めた。また、その誓約に違反した場合は違約金が発生する[5]
  • 該当の芸能人にいじめの疑惑が生じた場合、韓国国内では該当する芸能人を批判する動きがあるが、韓国国外のファンは以前の様に気にせずファン活動を続ける人もいれば、疑惑が発生した芸能人を支持する傾向がある。一部の過激なファンでは、暴露した側を一方的に強く批判する人や該当する芸能人を過度に擁護する姿が垣間見える[6]
  • 校内暴力が最終的に虚偽であったケースでも、企業側に広告やポスターを削除されたり、本人に対する世間的なイメージがダウンしてしまう等様々な被害が本人に及んでいる[7]
  • 校内暴力の告発を受けて活動休止をする芸能人が多い中、(G)I-DLEのメンバーであったスジンは告発を受け活動自粛した後、2021年8月に脱退した[8]。ほかにも、オーディション番組「THE ORIGIN A, B, or What?」を通じて選抜されたATBOのメンバーとしてデビュー予定であったヤン・ドンファも中学在学時の校内暴力の告発を受け、2022年6月にメンバーを抜ける事となった[9]。2022年7月には、LE SSERAFIMのキム・ガラムが校内暴力の告発により脱退した[10]

関連項目

  • 校内暴力
  • 一陣会
  • #MeToo
  • 빚투 (ビットゥー) - ビットゥーとは빚 (発音:ビッ 意味:借金)とMe Tooを組み合わせた新造語で、芸能人など有名人の家族による様々な詐欺疑惑がもたらされた社会現象。2018年に浮上した、1990年から1998年にわたってラッパーのMicrodotの両親と金銭的な詐欺の被害にあったという疑惑から始まり、ティファニーやフィイン、ピ等のたくさんの芸能人が告発を受けた[11][12][13][14]

脚注

[脚注の使い方]

注釈


出典

  1. ^ “元サッカー韓国代表主将にも“いじめ疑惑”浮上…収まらない韓国スポーツ界の「学暴MeToo」”. スポーツソウル (2021年2月27日). 2023年4月23日閲覧。
  2. ^ “韓国でいじめ加害者を暴露する「学校暴力」MeTooの嵐 芸能人が活動休止、フェイクも深刻”. AERA dot. (2023年4月23日). 2022年4月23日閲覧。
  3. ^ “代表剥奪の韓国バレー美人姉妹 中学時代の壮絶イジメの中身”. FRIDAYデジタル (2021年2月18日). 2022年4月15日閲覧。
  4. ^ “韓国で広がる「暴too」芸能人のいじめ「若気の至り」で済まない理由”. NEWSポストセブン. 2022年4月15日閲覧。
  5. ^ a b OSEN (2021年3月11日). “[단독 이나은→지수·동하, 학폭 논란 후폭풍 드라마계 서약서 등장]” (朝鮮語). mosen.mt.co.kr. 2022年4月15日閲覧。
  6. ^ “2021년 학교폭력 폭로 사건 - 나무위키”. namu.wiki. 2022年4月15日閲覧。
  7. ^ StarNews (2021年3月4日). “김동희 '학폭 논란' 부인에도→교복 광고서 삭제..손절 [공식]” (朝鮮語). 스타뉴스. 2022年4月17日閲覧。
  8. ^ “(G)I-DLE スジン、脱退を公式発表…グループは5人体制へ(全文)”. Kstyle. 2022年4月15日閲覧。
  9. ^ “https://twitter.com/theorigin_aorb/status/1536317467659747328”. Twitter. 2022年6月13日閲覧。
  10. ^ “LE SSERAFIM キム・ガラム、グループ脱退へ…HYBE&SOURCE MUSICが契約解除を発表(全文)”. Kstyle. 2022年7月20日閲覧。
  11. ^ “‘빚투’ 부모는 출소 후 추방…마이크로닷 “베트남서 엔터 PD 활동”” (朝鮮語). 조선일보 (2021年12月14日). 2022年4月15日閲覧。
  12. ^ “티파니 눈물, 父 ‘빚투’ 심경고백→소녀시대 영상편지에 울컥(‘사람이 좋다’)” (朝鮮語). 스타투데이 (2019年12月11日). 2022年4月15日閲覧。
  13. ^ “마마무 휘인도 아버지 '빚투' 대열에… 소속사 "父와 연락 끊긴지 오래"” (朝鮮語). 조선일보 (2018年11月28日). 2022年4月15日閲覧。
  14. ^ 이데일리 (2020年12月16日). “가수 비, '빚투' 재판서 승소…"법적 효력, 증거 자료 없어" [공식]” (朝鮮語). 이데일리. 2022年4月15日閲覧。