鶴巻和哉

つるまき かずや
鶴巻 和哉
別名義 ツルマキ カズヤ
生年月日 (1966-02-02) 1966年2月2日(58歳)
出生地 日本の旗 日本新潟県五泉市
職業
ジャンル
活動期間 1985年 -
事務所 カラー(取締役)
主な作品
監督

アニメーター
 
受賞
ファンタジア国際映画祭
アニメーション部門・銅賞
2003年フリクリ
アニメーション神戸
作品賞・パッケージ部門
2005年トップをねらえ2!
東京アニメアワード
オリジナルビデオ部門優秀作品賞
2005年『トップをねらえ2!』
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鶴巻 和哉(つるまき かずや、1966年2月2日 - )は、日本アニメ監督アニメーター[1][2]新潟県五泉市出身[3]株式会社カラー取締役[3][4]

監督作に『フリクリ』『トップをねらえ2!』『龍の歯医者』などがある[2][5]。また庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』で副監督を務め、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』でも監督として総監督の庵野を補佐した[6][7]

来歴

幼少期から漫画やアニメを愛好していたが、新潟の田舎だったため同級生が少なく、アニメのマニアックな部分を共有できる友人がいなかった[5]。しかし、高校生になって初めて自分よりも知識のあるオタク友達に出会ったことでアニメにのめり込み、絵を描く仕事に就くことを考えるようになる[5]。そして完全歩合制のアニメーターなら1円も稼げないということはないだろうと思い、親には黙ったまま東京のアニメ専門学校に行くことを決め、自活のために新聞奨学生に応募する手配まで済ませてしまった[5]

専門学校卒業後、摩砂雪の絵柄に憧れて下請けアニメ制作会社スタジオジャイアンツに入社[5][注 1]高橋ナオヒトに師事して4、5年ほど在籍していたが、同じスタジオジャイアンツ出身の鈴木俊二から声をかけられたことをきっかけに、学生時代からファンだったガイナックスに移る[8][9]。そして『ふしぎの海のナディア』でガイナックス作品に初参加。鶴巻は庵野秀明をはじめとするガイナックスで働く上手いスタッフから学びたかったので、『ナディア』の制作後も残ることにした[5][注 2]。その後、ガイナックスではアニメーターだけでなく、演出も手がけるようになる[1][2]。『新世紀エヴァンゲリオン』では、摩砂雪と共に副監督を担当したほか、デザインや設定にも関わった[1][5]。劇場版では、テレビ版の25、26話のやり直しとテレビ版の世界観から離れた完全新作の2種類を制作しようとしていた庵野から新作の方の監督を打診された。しかし、鶴巻が拒否したため、完全新作の方は取り止めとなった[10]

2000年には初のオリジナル監督作品の『フリクリ』、2004年には『トップをねらえ2!』を監督した[1]。『フリクリ』の監督は『エヴァンゲリオン』が終わった後、庵野秀明が「次(の監督)は鶴巻が」という話をしたので「じゃあやります」と答えたことで決まった[6]。『フリクリ』は世界のアニメファンの支持を獲得し、海外でも人気を集めた[2][11]。『トップをねらえ2!』の監督は、ガイナックスに来る前からファンだった『トップをねらえ!』のパート2を作る話が持ち上がった際、自分から手を挙げて決まった[8]

2006年、庵野秀明が設立した株式会社カラーに移籍[5]。作品で庵野を補佐しつつ、取締役にも就任した[6]

人物

フリクリ』で登場するベスパは、自身の愛車。アイドル好き、メガネっ娘好きで知られる。愛称はマッキー。細田守のファンであることを公言している。エヴァンゲリオンのキャラクターではアスカ派であると度々公言している。

参加作品

テレビアニメ

1985年
  • ゲゲゲの鬼太郎(原画
1987年
1988年
1989年
1990年
1992年
  • 美少女戦士セーラームーン(原画[注 10]
1993年
1995年
1997年
1998年
2001年
2002年
2007年
2008年
2010年
2011年
2013年
2014年
2017年

アニメ映画

1989年
1991年
1994年
1997年
2001年
2002年
2007年
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(監督[注 43]、画コンテ、原画)
2009年
2012年
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(監督、画コンテ、デザインワークス、脚本協力、イメージボード、原画)
2018年
2019年
2021年

実写映画

1998年
2010年
2014年
2016年
2023年

OVA

1985年
  • バビ・ストック(動画)
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1997年
1998年
2000年
2004年
2023年
  • EVANGELION:3.0(-46h)(総監督、絵コンテ)

Webアニメ

2014年
2015年
  • 日本アニメ(ーター)見本市「おばけちゃん」(企画協力)
  • 日本アニメ(ーター)見本市「I can Friday by day!」(監督、絵コンテ)
  • 日本アニメ(ーター)見本市「イブセキヨルニ」(書)
  • 日本アニメ(ーター)見本市「神速のRouge」(キャラクター原案)
  • 日本アニメ(ーター)見本市「Cassette Girl(カセットガール)」(企画協力)

テレビドラマ

2013年

ミュージック・ビデオ

2012年

ゲーム

1991年
1993年
1994年
1999年
2002年

小説

その他

出演

テレビアニメ

ドキュメンタリー

受賞歴

ファンタジア国際映画祭
アニメーション神戸
東京アニメアワード
  • 第4回 オリジナルビデオ部門優秀作品賞『トップをねらえ2!』(2005年)

脚注

注釈

  1. ^ 実際は摩砂雪とは入れ違いになる。
  2. ^ アニメーターはスタジオに所属していても基本的にはフリーランスなので、作品ごとに人が入れ替わることも多い。
  3. ^ 第3、9話。
  4. ^ 第88、92話。
  5. ^ 第13、18、21、24話。
  6. ^ 第4話。
  7. ^ 第17話。
  8. ^ 第31、39話。
  9. ^ 第1、3、8、10、12、16、20、21、22、30、35、38話。
  10. ^ 第28、34、39、46話。
  11. ^ 第32、35、39、51話。
  12. ^ 第3、16、20、22、23、25、26話。
  13. ^ 第1、2、8、16、25、26話。
  14. ^ 第20話。
  15. ^ 第3、16、22、23話。
  16. ^ 第8、14、16、20、23、26話。
  17. ^ 第27話。
  18. ^ 第37話。
  19. ^ 第1話。
  20. ^ 第25話。
  21. ^ 第4、6、12話。
  22. ^ 第12話。
  23. ^ 第2、6、12、18、25話。
  24. ^ 第2、11話。
  25. ^ OP、第11話。
  26. ^ 第26話。
  27. ^ 第7話。
  28. ^ OP。
  29. ^ 第26話。
  30. ^ 第6話。
  31. ^ 第23、26話。
  32. ^ OP、第10、13話。
  33. ^ 第8、24話。
  34. ^ 第27話。
  35. ^ 第17話。
  36. ^ OP。
  37. ^ 第17話。
  38. ^ OP2。
  39. ^ 第4話。
  40. ^ ED4。
  41. ^ 第24話エピローグ。
  42. ^ OP。
  43. ^ Bパート。
  44. ^ アバンタイトル、A・Dパート。
  45. ^ 第5話。
  46. ^ 第1、3、4話。
  47. ^ テレビアニメ『ふしぎの海のナディア』の映像ソフトに特典映像として収録されたミニアニメ。
  48. ^ 第2話。
  49. ^ 第2、5話。
  50. ^ OVA『トップをねらえ2!』LD-BOX『オカエリナサイBOX』に特典映像として収録されたミニアニメ。
  51. ^ 第2話。
  52. ^ 第1話。
  53. ^ 第2話。
  54. ^ 第2話。
  55. ^ 第3話。
  56. ^ 第1、3話。
  57. ^ 第1、6話。
  58. ^ 第4、6話。
  59. ^ 第6話。
  60. ^ 第1、2、6話。

出典

  1. ^ a b c d e f “鶴巻和哉が語る『トップをねらえ2!』秘話 第1回 旧『トップ!』はオタク否定の作品だった?”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル (2006年9月21日). 2024年3月15日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h “鶴巻和哉”. 映画.com. エイガ・ドット・コム. 2024年3月15日閲覧。
  3. ^ a b “鶴巻和哉”. KAI-YOU.net. 株式会社カイユウ. 2024年3月15日閲覧。
  4. ^ 氷川竜介「スタジオカラーがめざすもの」『月刊ニュータイプ』27巻10号、角川書店2011年5月10日、19頁。
  5. ^ a b c d e f g h “好きなアニメーションをつくり続ける|公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部”. 公益社団法人 日本建築家協会 関東甲信越支部. 2021年4月7日閲覧。
  6. ^ a b c “あれから10年……『フリクリ』ブルーレイ化記念、鶴巻和哉監督が語る作品の魅力”. マイナビニュース. マイナビ (2010年10月16日). 2024年3月15日閲覧。
  7. ^ a b c “浅野忠信主演「乱暴と待機」ビジュアルを「ヱヴァ」鶴巻和哉が描き下ろし”. 映画.com. エイガ・ドット・コム (2010年4月16日). 2024年3月15日閲覧。
  8. ^ a b “鶴巻和哉が語る『トップをねらえ2!』秘話 第2回 ロボット少女が主人公でない理由”. WEBアニメスタイル. 株式会社スタイル (2007年1月24日). 2024年3月15日閲覧。
  9. ^ 小黒祐一郎「第30回 鶴巻和哉」『この人に話を聞きたい アニメプロフェッショナルの仕事 1998-2001』飛鳥新社、2006年11月2日、ISBN 4-87031-758-3、497-498頁。
  10. ^ “庵野秀明が自身のキャリアを振り返る! 【アニメ監督編】徹底的に追い込まれた『エヴァ』製作秘話を語る!Part2”. Movie Walker. 株式会社ムービーウォーカー (2014年11月1日). 2024年3月17日閲覧。
  11. ^ “フリクリ:新作劇場版アニメのビジュアル公開 貞本義行描き下ろし”. まんたんウェブ. MANTAN (2018年3月16日). 2024年3月15日閲覧。
  12. ^ “大友克洋ら14名のクリエイターと日本アニメの魅力に迫る番組、本日19時より”. コミックナタリー. ナターシャ (2017年1月28日). 2024年3月15日閲覧。
  13. ^ “さようなら全てのエヴァンゲリオン〜庵野秀明の1214日〜”. NHK (2021年4月16日). 2021年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月2日閲覧。

関連項目

スタジオカラー
テレビアニメ
劇場アニメ
Webアニメ
実写映画
関連項目
主要人物
関連企業・団体
ガイナックス
テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ
ゲーム
元主要メンバー
関連項目
  • 共:共同制作
新世紀エヴァンゲリオン
テレビアニメ
旧劇場版
新劇場版
漫画
小説
登場人物
登場兵器 / 用語
音楽
楽曲
アルバム
ゲーム
出版物
グッズ
タイアップ
主要スタッフ
主要キャスト
関連項目
パチンコ・パチスロ
新世紀エヴァンゲリオン
パチンコ・パチスロシリーズ
パチンコ
CR新世紀エヴァンゲリオン
CR新世紀エヴァンゲリオン
セカンドインパクト
奇跡の価値は
使徒、再び
最後のシ者
CRヱヴァンゲリヲン
始まりの福音
CRヱヴァンゲリヲン7

CRヱヴァンゲリヲン7(2012年) - Light Ver. III(2012年4月) - Smile Model(2012年12月)

CRヱヴァンゲリヲン8

CRヱヴァンゲリヲン8(2013年7月) - Extreme Battle(2014年) - Premium Battle(2014年)

CRヱヴァンゲリヲン9

CRヱヴァンゲリヲン9(2014年) - 改2号機ミドルVer.(2015年) - 零号機暴走ループVer.(2015年) - 8号機プレミアム甘Ver.(2015年) - 暴走ループ199Ver.(2015年) - 180Ver.(2016年)

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CRヱヴァンゲリヲンX(2015年) - PREMIUM MODEL(2016年) - SPEED IMPACT(2016年) - ちょいパチ ヱヴァンゲリヲンXZ39(2016年)

いま、目覚めの時

CRヱヴァンゲリヲン 〜いま、目覚めの時〜(2016年) - Premium Model(2017年)

響きあう心

CRヱヴァンゲリヲン 〜響きあう心〜(2017年) - GOLD Impact(2018年)

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〜超覚醒〜(2019年) - 〜超暴走〜(2019年) - 〜超暴走〜 G(2019年) - プレミアムモデル(2019年) - ごらくモデル(2019年) - エクストラモデル(2020年)

P新世紀エヴァンゲリオン
シト、新生

P新世紀エヴァンゲリオン 〜シト、新生〜(2019年) - PREMIUM MODEL(2020年) - 決戦 〜真紅〜(2020年)

未来への咆哮

P新世紀エヴァンゲリオン 〜未来への咆哮〜(2021年)

パチンコ(ドラム)

CRどらむ☆ヱヴァンゲリヲン PINK(2018年) - Pどらむ☆ヱヴァンゲリヲン GOLD(2019年)

パチスロ

新世紀エヴァンゲリオン(2005年) - 新世紀エヴァンゲリオン 〜まごころを、君に〜(2007年) - 新世紀エヴァンゲリオン 〜約束の時〜(2008年) - 新世紀エヴァンゲリオン 〜魂の軌跡〜(2010年) - モバスロ ヱヴァンゲリヲン 〜真実の翼〜(2011年) - ヱヴァンゲリヲン 〜生命の鼓動〜(2012年) - EVANGELION(2013年) - ヱヴァンゲリヲン 〜決意の刻〜(2014年) - ヱヴァンゲリヲン 〜希望の槍〜(2015年) - ヱヴァンゲリヲン 〜魂を繋ぐもの〜(2015年) - ヱヴァンゲリヲン 〜勝利への願い〜(2017年) - 新世紀エヴァンゲリオン 〜まごころを、君に〜 2(2018年) - ヱヴァンゲリヲン AT777(2019年) - EVANGELION FESTIVAL(2020年)

楽曲

集結の園へ - 慟哭へのモノローグ - 集結の運命 - 暫し空に祈りて - Final Call - Teardrops of hope - 集結の果てに - 集結の時 〜Territory〜 - 終結の槍 - 終結のはじまり

開発・販売

フィールズ - ビスティ

関連項目
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