Bomis

Bomis, Inc.
種類 私企業
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
フロリダ州セント・ピーターズバーグ
設立 1996年
業種 サービス業
事業内容 ウェブサイトのホスティング、広告販売、各種ポータルの運営
従業員数 10
関係する人物 ジミー・ウェールズ
ティム・シェル
マイケル・デイヴィス
外部リンク http://www.bomis.com - ウェイバックマシン(2010年2月24日アーカイブ分)
特記事項:2010年頃に公式サイト閉鎖
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BomisのTシャツを着たシルヴィア・セイント

Bomis, Inc.(ボミス・インク)は、1996年設立のインターネット企業であり、主要事業は検索エンジンポータル「bomis.com」(2010年頃閉鎖[注釈 1])での広告販売であった。フリー百科事典プロジェクトNupediaおよびウィキペディアに資金援助をおこなった。2006年以来、ティム・シェルがCEO(最高経営責任者)を務めていた。

概要

Bomis.comでは人気のあるサーチ対象のウェブリングを作成・提供している。ウェブリングのカテゴリーは2005年現在おおまかに「かわいこちゃん」「エンターテインメント」「スポーツ」「ポルノ」「その他」および「サイエンス・フィクション」にカテゴリー分けされている[1]。「ポルノ」「かわいこちゃん」「エンターテインメント」のカテゴリーは最も更新頻度が高く、人気も高い。加えて、Bomis社はOpen Directory Projectのサーチ・ディレクトリをコピーしたものを提供している。検索に関連するページでは広告掲載およびアフィリエイトから収益を得ている。

またBomisは2005年まで「Bomisプレミアム」("Bomis Premium", premium.bomis.com)というウェブサイトを運営していた。これは顧客に対して上質のポルノ・コンテンツを提供するものだった。

2005年半ばまで、Bomisは"Bomis Babe Report"(Bomisのかわいこちゃん通信)という無料のブログを公開しており、これは著名人、モデル、大人向けエンターテインメント業界のニュースや論評を伝えるものであった。この"Bomis Babe Report"は「Bomisプレミアム」へ多くのリンクをはり、Bomisに新しく加わったモデルの情報を逐一伝えていた。またBomisはnekkid.infoという、エロチックな写真のフリー・レポジトリを運営しており[2]、さらに「高精度かわいこちゃん検索エンジン」を謳う「The Babe Engine」を運営していた。これはグラマラスな写真からポルノグラフィーまで多様な写真をインデックスしたものだった[注釈 2]

こうしたポルノグラフィー関連と検索に加えて、Bomisは客観主義(英語版ウィキペディア"Objectivism"を参照)およびその他のリバタリアニズム的政治思想を支持するウェブサイトをホスティングしていた。この中には書籍や引用のデータベース「Freedom's Nest」[3]、そして今や消滅した大規模な客観主義コミュニティー「We the Living」も含まれている。

Nupediaおよびウィキペディアとの関わり

BomisはNupediaを開始し、Nupediaに従事させるために雇ったラリー・サンガーからウィキペディアのアイディアを得た。Bomisはこれらのプロジェクトにウェブスペースと帯域を提供し、これらのプロジェクトとはかかわるがドメイン名などオープンソースやオープンコンテントで無い部分を所有した。しかし、2003年6月20日、これらの所有権をウィキメディア財団に移譲する計画だと発表した[4]

その後

Bomis.comは2010年頃に閲覧不能となった[注釈 1]

2012年12月、「Bomisに何が起こったか?」("What Happened to Bomis?")という質問がQuoraに寄せられ[5]、Bomisの創業者であるジミー・ウェールズが2013年1月に以下のように回答した。

  • 閉鎖する以前からBomisは更新停止となっていた[5]
  • アクセス数は更新停止後に頭打ちとなり、やがて減少へ転じ、ある時期からは大幅に低下した[5]
  • このため更新せずに公開し続ける価値がなくなったと判断し、閉鎖するに至った[5]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ a b インターネット・アーカイブに残っているbomis.comのアーカイブは2010年2月24日付が最後となっている。同じURLで次に記録が残っているのは2013年8月15日付のアーカイブだが、表示されるのはbomis.comのページではなく、PetaBoxというレンタルサーバ会社のウェルカムメッセージである。
  2. ^ このサイトはBomis.comで宣伝されていた。2006年3月現在、premium.bomis.comと同じIPアドレスを用いており、ネームサーバとしてbomis.comを使用している。

出典

  1. ^ “Bomis What's New”. 2010年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月24日閲覧。
  2. ^ ドメイン名の登録情報 および アーカイブされたページ を参照。
  3. ^ “Freedom's Nest website”. 2006年3月16日閲覧。
  4. ^ “Wikipedia-l - Announcing Wikimedia Foundation”. 2008年10月16日閲覧。
  5. ^ a b c d “Jimmy Wales: What happened to Bomis?”. Quora (2013年1月4日). 2018年7月28日閲覧。

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、Bomisに関連するメディアがあります。
  • Official Bomis website[リンク切れ]
    • The Bomis Babe Report[リンク切れ] (explicit content)
    • Bomis Premium Website[リンク切れ] (explicit content; subscription-based site)
  • List of Bomis slogans[リンク切れ]
  • Jimmy Wales on Wikipedia-L about Bomis
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