アンティグア・バーブーダの政治

アンティグア・バーブーダの政治英語: Politics of Antigua and Barbuda)は、1971年アンティグア・バーブーダ独立時に制定された憲法に基づいて行われる。三権分立に基づく立憲君主制を採用している。法体系はコモン・ローである。

元首

イギリス連邦に所属し、イギリス国王国家元首たるアンティグア・バーブーダ国王と規定している。現在のアンティグア・バーブーダ国王(国家元首)は、チャールズ3世。

なお、2022年9月11日ガストン・ブラウン首相は、前国王・エリザベス2世の崩御を受けて、2023年の選挙で再選された場合に共和制へ移行するかを問う国民投票を実施する方針である、と述べている[1]

総督

国王は、元首の代理人として、アンティグア・バーブーダ国民の中から総督を任命する。任期の定めはないが、国王に解任権が留保されている。総督は三権を総攬する大権を預かるが、自らの裁量での大権行使が許される局面は限られている。

立法

国の立法機関として、アンティグア・バーブーダ議会がある。議会は二院制で、国民の直接選挙で議員を選出する下院と、任命制の上院がある。

下院

下院の定数は17名、任期が5年である。小選挙区制を採用している。下院多数党の党首が首相に任命される。

上院

上院の定数は17名、任期が5年である。推薦名簿に基づいて総督が任命する。

  • 首相による推薦 - 10名。
  • 野党第一党党首による推薦 - 4名。
  • バーブーダ評議会による推薦 - 1名。
  • バーブーダ住民枠 - 1名(首相が推薦)。
  • 総督の推薦 - 1名。

行政

国の行政機関は内閣で、下院多数党の党首を総督が内閣の代表である首相に任命する。閣僚は首相の助言の通りに総督が任命する。

司法

東カリブ諸国機構(OECS)加盟国が共同で設置している東カリブ最高裁判所(英語版)が所管する。

政党

1981年の独立以前から政権を担っていたが、相次ぐ政治腐敗の発覚により国民の支持を失い、2004年下院選で敗北し下野。その後、2014年の下院選で政権回復。
  • 統一進歩党(英語版)(UPP)
1993年、ALPの一党優位体制に対抗するために野党3党が結成。2004年、2009年下院選挙では勝利したが2014年の下院選では敗北。
  • バーブーダ人民運動(英語版)
バーブーダ島住民の権利を主張する政党。

脚注

  1. ^ “英連邦アンティグア・バーブーダ、共和制への移行問う国民投票を検討”. BBC News Japan. BBC (2022年9月12日). 2022年9月13日閲覧。
北アメリカ
中央アメリカ
  • エルサルバドル
  • グアテマラ
  • コスタリカ
  • ニカラグア
  • パナマ2
  • ベリーズ
  • ホンジュラス
  • メキシコ
カリブ海地域
  • アンティグア・バーブーダ
  • キューバ
  • グレナダ
  • ジャマイカ
  • セントクリストファー・ネイビス
  • セントビンセント・グレナディーン
  • セントルシア
  • ドミニカ共和国
  • ドミニカ国
  • トリニダード・トバゴ3
  • ハイチ
  • バハマ
  • バルバドス
南アメリカ
  • アルゼンチン
  • ウルグアイ
  • エクアドル
  • ガイアナ
  • コロンビア1
  • スリナム
  • チリ
  • パラグアイ
  • ブラジル
  • ベネズエラ1
  • ペルー
  • ボリビア
海外領土
自治領
その他
  • アメリカ領ヴァージン諸島
  • アルバ
  • アンギラ
  • イギリス領ヴァージン諸島
  • キュラソー
  • グアドループ
  • グリーンランド
  • ケイマン諸島
  • サウスジョージア・サウスサンドウィッチ諸島
  • サン・バルテルミー島
  • サンピエール島・ミクロン島
  • サン・マルタン
  • シント・マールテン
  • タークス・カイコス諸島
  • バミューダ諸島
  • プエルトリコ
  • フォークランド諸島
  • フランス領ギアナ
  • ボネール、シント・ユースタティウスおよびサバ
    • ボネール島
    • シント・ユースタティウス島
    • サバ島
  • マルティニーク
  • モントセラト
  • 合衆国領有小離島 (ナヴァッサ島、バホ・ヌエボ礁、セラニャ礁)
各列内は五十音順。
  • 1 カリブ海地域にも領土を有する。
  • 2 中央アメリカと南アメリカに跨っている。
  • 3 南アメリカにも分類され得る。
関連カテゴリ:Category:大陸別の政治 Category:地域別の政治 Category:各国の政治