ギガファクトリー

ギガファクトリー (Gigafactory) とは、脱炭素化と電動化に関連する部品や製品(特に電気自動車向けバッテリー)を生産する大規模な生産施設を指す用語。

2013年、テスラ社のイーロン・マスクによって、10億を指す「ギガ」と工場を指す「ファクトリー」を組み合わせて作られた造語である[1]

テスラ

2013年、テスラによってカリフォルニア州にあるフリーモントファクトリー以外の同社生産施設を指す言葉として最初に使用された。

ギガファクトリーでは当初、EV用リチウムイオンバッテリーを生産していたが、その後バッテリー、電気自動車部品及び本体も生産するようになった[2]。またギガファクトリーニューヨークは太陽電池とEV用急速充電器を製造しているが、バッテリーや車両は生産していない。したがって、「ギガファクトリー」とはバッテリー生産に限らず脱炭素化と電動化に関連する大規模な生産施設を総称するものと認識されている。

テスラのギガファクトリー一覧

2023年現在、ネバダ、ニューヨーク、テキサス、上海、ベルリンにギガファクトリーがある[2]

  • ギガファクトリー 1(ギガファクトリー ネバダ)
  • ギガファクトリー2(英語版) (ギガファクトリー ニューヨーク)
  • ギガファクトリー3(英語版) (ギガファクトリー 上海)
  • ギガファクトリー4(英語版)(ギガファクトリー ベルリン)
  • ギガファクトリー5(英語版)(ギガファクトリー テキサス)
  • ギガファクトリー6(英語版)(ギガファクトリー メキシコ・計画中)

テスラ以外

「ギガファクトリー」という用語は、先述の通りテスラ固有の用語であったが、他の企業でも使用されるなど広がりを見せている。

日産フォルクスワーゲンなどの大手自動車メーカーは、自社の電気自動車向けバッテリーの生産工場を指すためにこの用語を使用している[3][4]。またホロソリス社や3sun社のような太陽電池や太陽光パネルのみを生産する企業もギガファクトリーという用語を使用している[5][6]

脚注

  1. ^ “What Is A Gigafactory?” (英語). InsideEVs. 2023年8月18日閲覧。
  2. ^ a b “The EV Industry and GigaFactories: What You Need to Know” (英語). sps.honeywell.com. 2023年8月19日閲覧。
  3. ^ “日産、英国でEV向け大型バッテリー工場の建設計画発表(英国) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース”. ジェトロ. 2023年8月18日閲覧。
  4. ^ “ギガファクトリー – フォルクスワーゲンの計画 | フォルクスワーゲン公式”. sp.volkswagen.co.jp. 2023年8月18日閲覧。
  5. ^ “EIT InnoEnergy's Holosolis launches largest solar PV gigafactory in Europe | EIT”. eit.europa.eu. 2023年8月18日閲覧。
  6. ^ “Italy expands Europe’s first solar ‘gigafactory’” (英語). www.euractiv.com (2023年2月7日). 2023年8月18日閲覧。