ドン・フェルダー

ドン・フェルダー
Don Felder
ドン・フェルダー(2023年)
基本情報
出生名 Donald William Felder
生誕 (1947-09-21) 1947年9月21日(76歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 フロリダ州ゲインズビル
ジャンル ロック、カントリー
職業 ギタリストシンガーソングライター
担当楽器 ギターボーカルマンドリンバンジョー、キーボード、ペダル・スティールギター
活動期間 1966年 -
共同作業者 イーグルス
公式サイト donfelder.com
著名使用楽器
ギブソン・EDS-1275
ギブソン・レスポール
フェンダー・ストラトキャスター
グレッチ・ホワイトファルコン

ドン・フェルダーDon Felder1947年9月21日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州ゲインズビル出身のミュージシャンシンガーソングライターギタリスト1970年代ウェストコースト・ロックを代表するバンド、イーグルスのメンバーとして[1]、また歴史的な名曲である「ホテル・カリフォルニア」の作曲者として著名。巧みなギター・テクニックを持つギタリストでもある。

来歴

少年時代にゲインズビルに転居してきたスティーヴン・スティルスバーニー・レドンと出会い、彼らとバンド活動を始める。のちに彼らは父親の仕事の都合で去っていった。この頃楽器店の教室でトム・ペティにギターのレッスンをしている。

1968年頃にチャック・ニューコムらと「フロウ」というバンドを結成。ニューヨークに進出しジャズ・レーベルのCTIレコードから同名アルバムを発表したものの、あまり売れず解散する。

その後、バーニーと再会しロサンゼルスに移り、グレアム・ナッシュやデヴィッド・ブルーのツアー・バンドのギタリストとして活動し、アルバム『オン・ザ・ボーダー』をレコーディング中だったイーグルスにスライドギターの演奏を依頼され、そのまま加入する[注釈 1]。ちなみに後に発表された自伝で明らかにされたことであるが、この時、同時に設立された有限会社イーグルスに既存メンバーと同等の権利をもつメンバーとして参加しており、これが2001年に不当解雇でグレン・フライドン・ヘンリーの両者を訴え、その後両者がフェルダーの主張の正当性を一部認めた上で示談が成立するという流れの伏線となった。

呪われた夜』では「Visions」でのリード・ボーカルを担当、『ホテル・カリフォルニア』ではタイトル曲を作曲(作詞はドン・ヘンリー)するなど、イーグルスの活動に貢献したが、1980年にイーグルスは解散となる。

解散後はソロで活動していたが、1994年にイーグルスが再結成され、フェルダーも参加する。しかし、2000年にグレンから「バンドに貢献していない」と解雇を言い渡される。当時は詳細が明らかにされなかったが、実際の理由は音楽的なことではなく、フライ、ヘンリーの専横にフェルダーが不満をもらし続けたことに業を煮やしたフライの決断であった。

2001年にフェルダーは解雇の撤回と報酬分配の見直しを求めてグレンとヘンリーを告訴する。再結成されたイーグルスでは二人が他のメンバーの倍の報酬を要求し、両者の取り分がそれぞれ七分の二、残りの三人が七分の一ずつを受け取ることを強要されたことが2010年に発表された自伝で暴露されている。2006年に示談が成立したが、結局フェルダーはイーグルスに復帰しなかった。

2010年、暴露本『ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生』を発表する。噂で漏れ伝わっていたイーグルスのメンバー間の軋轢や、ドン・ヘンリー、グレン・フライの横暴さが暴露されているが[注釈 2]、この著書の中で、「ホテル・カリフォルニア」の作曲者がフェルダー自身(ドン・ヘンリーは作詞のみ)であり、曲が完成されていく詳細が初めて公式に明らかにされた。一方で両親から受けた影響や妻とのなれそめ、離婚に至った経緯、セッションマン時代の苦労話なども事細かに書かれており、暴露ものという以上に内容のある自伝として成立している。そのほか、1960年代 - 1970年代のロック・ミュージックの歴史が記された記録としての側面もある。

ディスコグラフィ

ソロ・アルバム

  • 『エアボーン』 - Airborne (1983年)
  • 『ロード・トゥ・フォーエヴァー』 - Road to Forever (2012年)
  • American Rock 'n' Roll (2019年)

サウンドトラック参加

  • 『ヘヴィ・メタル オリジナル・サウンドトラック』 - Heavy Metal: Music from the Motion Picture (1981年) ※映画『ヘビー・メタル』サントラ
    • 6曲目 & 14曲目: "Heavy Metal (Takin' a Ride)" & "All of You"
  • 『初体験リッジモント・ハイ オリジナル・サウンドトラック』 - Fast Times at Ridgemont High: Music From the Motion Picture (1982年) ※映画『初体験/リッジモント・ハイ』サントラ
    • 10曲目: "Never Surrender"
  • The Slugger's Wife (1985年)[2] ※映画『スラッガーズ・ワイフ』サントラ
    • 10曲目: "Wild Life"
  • Secret Admirer (1985年)[3] ※映画『シャイなラブレター』サントラ
    • 4曲目: "She's Got a Part of Me"

イーグルス

詳細は「イーグルスの作品」を参照

著書

  • 『ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生』 Felder, Don; Holden, Wendy (18 September 2008) (英語). Heaven And Hell: My Life In The Eagles, 1974-2001. Orion. ISBN 978-0-297-85702-0. https://books.google.com/books?id=DCUqC1H6m6AC 

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ スライドギターの奏法についてはフロリダにいた頃にデュアン・オールマンから教わっている。
  2. ^ もっとも顕著なのは「ホテル・カリフォルニア」の作詞・作曲者のクレジットの順番を変えた件である。

出典

  1. ^ Ruhlmann, William. Eagles Biography, Songs, & Albums - オールミュージック. 2020年11月26日閲覧。
  2. ^ (英語) Various - Music From The Original Motion Picture Soundtrack - The Slugger's Wife, https://www.discogs.com/master/1699573-Various-Music-From-The-Original-Motion-Picture-Soundtrack-The-Sluggers-Wife 2023年4月24日閲覧。 
  3. ^ (英語) Various - Secret Admirer - Music From The Motion Picture Soundtrack, https://www.discogs.com/master/971016-Various-Secret-Admirer-Music-From-The-Motion-Picture-Soundtrack 2023年4月24日閲覧。 

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • ドン・フェルダー - オールミュージック
  • ドン・フェルダー - IMDb(英語)
  • ドン・フェルダー - Discogs
  • Interview on WNYC Leonard Lopate Show July 17, 2008
  • Press Release for Heaven and Hell: My Life in the Eagles (1974–2001)
  • Maclean’s Interview: Don Felder Nov 17, 2008
旧メンバー
アルバム
オリジナル
コンピレーション
ライヴ
楽曲
関連項目
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