パステル・デ・ナタ

Pastéis de Belém工房風景
パステルデナタPastéis de Belémにて(2017年撮影)

パステル・デ・ナタPastel de Nata)は、パステル・デ・ベレンPastel de Belém)とも呼ばれる小さなカスタードクリーム入りタルトで、ポルトガルの菓子店やカフェで売られている。複数形はパステイス〜(Pastéis -)。

日本などではエッグタルト(Egg tart)とも呼ばれているが、本来のエッグタルトはポルトガル発祥のパステル・デ・ナタの影響を受けてマカオで生み出されたものを指す。

歴史

ポルトガルの首都、リスボンベレンにあるジェロニモス修道院の修道女たちによって、18世紀以前に発明されたと信じられている。修道院以外でこのクリームタルトを売り出した最初の店は、現在もある「ベレン洋菓子店」(Casa Pastéis de Belém)で、パステル・デ・ベレンの名は店のある地区名にちなんでいる。

ポルトガル以外での普及

パステル・デ・ナタのレシピを覚えたイギリス人アンドリュー・ストウ(Andrew Stow)が、そこに英国風カスタード・タルト(英語版)の技術を加え、砂糖を控えめにするなどの改良を加えたものをマカオにある自分の店で「ポルトガル風エッグタルト」の名前で売り出した。これが評判となり、多くのパン屋、マカオのレストラン、茶餐廳が類似のものを作るようになり、また、妻もマカオで別の店を開業し、ケンタッキー・フライドチキン香港支社と提携して売り出すなど、広く認知されるようになり、マカオでは、現在に至るまでマカオ料理における代表的な菓子として定着する事となった。1990年代後半には、シンガポールマレーシア、香港、台湾でポルトガル風エッグタルトが売られるようになった。

パステル・デ・ナタはブラジルでも人気があり、同国のファーストフードチェーン「ハビービス」のメニューにも入っている。

脚注

[脚注の使い方]


注釈

出典

ウィキメディア・コモンズには、パステル・デ・ナタに関連するカテゴリがあります。
種類
シュー皮
パート・
フィユテ
ポピーシード
(英語版)
その他
地域別
イタリア
イラン
  • コロンペ(ペルシア語版)
  • コルーチェ(英語版)
  • ソハン・アサリ(ペルシア語版)
インドネシア
ギリシャ
  • アミグダロピタ(ギリシア語版)
  • ガラックトボウレコ(英語版)
  • カリドピタ(ギリシア語版)
  • クルラキア(英語版)
  • ファヌロピタ(英語版)
  • フィロ
  • ブガツァ(ギリシア語版)
  • ムスタレヴリア(英語版)
  • パスタ・フローラ
スイス
  • エンガディナー・ヌストルテ
  • カラク(英語版)
  • コレラ(フランス語版)
  • シェンケレ(英語版)
  • シュパニッシュ・ブレートリ(英語版)
  • ビルンブロート(英語版)
北欧
台湾
中国
トルコ
  • ビュルビュルユヴァス(トルコ語版)
  • ギュルラッチ
  • カルブラバストゥ(トルコ語版)
  • ハヌム・ギョベイ(英語版)
  • クラビヤ(英語版)
  • サライ・ヘルヴァス(トルコ語版)
  • シェケルパレ(トルコ語版)
  • スュトゥル・ヌリイェ(トルコ語版)
フィリピン
  • エッグパイ(英語版)
  • エンサイマダ
  • エンパナーダ
  • オタップ(英語版)
  • シャコイ(英語版)
  • ディナミタ(タガログ語版)
  • トゥロン(英語版)
  • ホピア(英語版)
  • ピアヤ(英語版)
  • ビスコチョ(英語版)
  • ピリピット(英語版)
  • ブコパイ(英語版)
  • ルンピア(英語版)
  • ンゴヨン(英語版)
フランス
ルーマニア
  • ゴゴシ(フランス語版)
  • コルヌレッツェ(英語版)
  • スフィンツィショリ(英語版)
  • パパナシ
  • プラチンタ(ルーマニア語版)
関連項目
  • ポータルアイコン 食 ポータル
  • カテゴリ カテゴリ
  • コモンズ コモンズ