プリンス・スカイウェイ

プリンス・スカイウェイ
日産・プリンス・スカイラインバン
概要
別名 日産・スカイラインバン
販売期間 1957年 - 1968年
ボディ
ボディタイプ バン、ステーションワゴン
ピックアップトラック (初代のみ)
エンジン位置 フロント
系譜
先代 プリンス・コマーシャル・バン[1]
プリンス・コマーシャル・ピックアップ[1]
後継 日産・スカイラインエステート (乗用モデル)
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プリンス・スカイウェイSKYWAY)は、プリンス自動車工業がかつて生産していた商用車(ライトバンおよびピックアップ)である。2代目の途中でスカイラインバンに名称が変更されているが、本記事では便宜上、この2代目をベースとした車両まで解説する。

概要

1957年に登場した初代スカイライン(ALSI型)及び2代目スカイライン(S50型)のバン(V51A-I型)として販売されていた。スカイラインの「山並みと青空を区切る稜線」に対して「航空路」を意味する洒落た名前を持つ。 エンジン機構そのものはスカイラインと同一であり、車名のみ分けられて販売されていた。

2代目V51型スカイウェイは、現在では当たり前となった後ろ開き式のリアドアを初めて採用し、「高級商用車」としてのイメージを高めることに成功している。後のマイナーチェンジでスカイラインバンの名称となり、この名前は消滅した。

ちなみに、セダンとバンの名称が異なる例は、クラウンのバンがマスターラインコロナのバンがコロナラインの名称で販売されるなど、同時期のトヨタ自動車でも見受けられる。

歴史

初代 ライトバンLVG型/V2型、ピックアップLPE型/P2型

プリンス・スカイウェイ (初代)
ライトバンLVG型/V2型
ピックアップLPE型/P2型
初代スカイウェイ ライトバン(V23B-2)
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1959年 - 1963年
ボディ
ボディタイプ 2/3ドアバン
2ドアピックアップ
パワートレイン
エンジン GA4型 1,484cc 直列4気筒 OHV[2]
GB4型 1,862cc
最高出力 51kW(70PS)/4,800rpm[2]
最大トルク 113N・m(11.5kgm)/3,600rpm[2]
変速機 フルシンクロ4段トランスミッション[2]
サスペンション
ダブルウィッシュボーン[2]
ド・ディオン・アクスル[2]
車両寸法
ホイールベース 2,535mm[2]
全長 4,420mm[2]
全幅 1,680mm[2]
全高 1,590mm[2]
車両重量 1,410kg[2]
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1959年4月 - ライトバンALVG-1型、ピックアップALPE-1型発売[2]

  • 1959年10月 - マイナーチェンジ。ライトバンALVG-2型、ピックアップALPE-2型発売。70馬力[2]
  • 1960年2月 - マイナーチェンジ。ライトバンALVG-2改型、ピックアップALPE-2改型発売。ヘッドライト4灯化
  • 1961年10月 - 直列4気筒OHV GB4型(1,862cc)91馬力を搭載[2]。ライトバンBLVG-3型、ピックアップBLPE-3型発売。
  • 1962年10月 - マイナーチェンジにより、フロントの造形がS21型スカイラインと同様になる。ライトバンV23B-2型、ピックアップP23A-2型発売。

2代目 V5型

1963年(昭和38年)9月 V51A-1型登場。S50型スカイラインのライトバン仕様となり、ピックアップはラインナップされなかった[1]。スカイライン同様G1型直列4気筒OHV1,484ccエンジンを搭載し、4万kmまたは2年間保障の封印エンジンや、1年間3万kmグリスアップフリーのシャシーとされた。1966年(昭和41年)10月のスカイラインのマイナーチェンジで「スカイライン・バン」となった。

その際に、スタンダードは「V51A-2型」、新規追加のデラックスは「V51B-2型」として分けられた[1]

デラックスの内外装はセダン・デラックスS50D型や、エステートW50A型に準じたが、バンパーのオーバーライダーは省略されていた。

1967年(昭和42年)8月、セダンS57D型追加と同時に最後のマイナー・チェンジが行われ、V51A-3型/V51B-3型となった。フェンダーの方向指示器が丸形から長方形となり、カタログ上の車名もセダンと同様に「ニッサン・プリンス・スカイライン・バン」と改められた[1]。(車検証上の車名は「プリンス」のまま。)

1968年8月以降に販売された新型スカイラインでも、ライトバン仕様がラインナップされた。こちらも、引き続きスカイラインバンを名乗った。

  • ニッサン・プリンス・スカイライン・バン・デラックスV51B-3型。フェンダーの長方形の方向指示器から、昭和42年8月から発売の3型であると判別出来る。(それ以前は丸形であった。)
    ニッサン・プリンス・スカイライン・バン・デラックスV51B-3型。フェンダーの長方形方向指示器から、昭和42年8月から発売の3型であると判別出来る。(それ以前は丸形であった。)
  • ニッサン・プリンス・スカイライン・バン・デラックスV51B-3型の後部
    ニッサン・プリンス・スカイライン・バン・デラックスV51B-3型の後部

出典

  1. ^ a b c d e 兵藤忠彦 (2019年6月8日). “こんなスカイラインあったんだ!!プリンスが産んだ耽美な商用バン、スカイウェイ”. Motorz. 2024年1月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n “プリンス スカイウェイ”. 日産ヘリテージコレクション. 2024年1月29日閲覧。

関連項目

日産自動車/プリンス自動車 ロードカータイムライン 1952年-1979年
緑背景は合併前のプリンス自動車時代の車種
種類 1950年代 1960年代 1970年代
2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
コンパクト チェリー チェリーF-Ⅱ
ダットサンDS/DB ダットサン110 ダットサン210 サニー サニー パルサー
ブルーバード ブルーバード サニー サニー
ミドル オースチンA40サマーセット オースチンA50ケンブリッジ ブルーバード バイオレット バイオレット/オースター/スタンザ
ブルーバードU ブルーバード
プリンス・セダン スカイライン/グロリア スカイライン スカイライン
セドリック 1500 ローレル ローレル/スカイライン
ラージ セドリック 1900 セドリック ローレル/スカイライン
グロリア グロリア セドリック/グロリア セドリック/グロリア セドリック/グロリア
プレジデント
ステーションワゴン ブルーバードワゴン ブルーバードワゴン ブルーバードワゴン ブルーバードUワゴン サニーカリフォルニア
スカイラインエステート スカイラインエステート スカイラインワゴン スカイラインワゴン
セドリックワゴン セドリックワゴン セドリックワゴン セドリックワゴン/グロリアワゴン
グロリアワゴン
ワゴン サニーキャブコーチ/チェリーキャブコーチ バネットコーチ
ホーミー
キャラバンコーチ
クーペ
オープン
スポーツDC-3 フェアレディ シルビア
フェアレディ シルビア シルビア/ガゼール
フェアレディZ フェアレディZ
スカイライン・スポーツ スカイラインGT-R スカイラインGT-R
SUV パトロール パトロール
商用車 チェリーバン チェリーF-Ⅱバン パルサーバン
サニーバン サニーバン サニーバン サニーバン
サニートラック サニートラック
バイオレットバン バイオレットバン/オースターバン
ダットサン1121 ダットサン120 ダットサン220 ダットサン320 ブルーバードバン ブルーバードバン ブルーバードUバン ブルーバードバン
ダットサン520 ダットサン620
プリンス・コマーシャルバン スカイウェイ スカイウェイ スカイラインバン スカイラインバン スカイラインバン
セドリックバン セドリックバン セドリックバン/グロリアバン セドリックバン/グロリアバン セドリックバン/グロリアバン
グロリアバン グロリアバン
サニーキャブ/チェリーキャブ バネット
キャラバン/ホーミー
ホーマー/ ホーミー キャブスター/ ホーマー
キャブライト キャブライト キャブライト キャブスター
ジュニア ジュニア ジュニア
プリンス・トラック マイラー マイラー
ジュニアキャブオール キャブオール キャブオール/クリッパー
プリンス・キャブオーバートラック クリッパー クリッパー
エコー エコー シビリアン
ライトコーチ ライトコーチ ライトコーチ
C80
380 480 580 680
390 490 590 690
2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
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