油飯

台湾における油飯
台湾における油飯

油飯 (中国語:yóufàn ㄧㄡˊ ㄈㄢˋ、ヨウファン、ユファン、台湾語:イウプン/ iû-pn̄g)[1]は、 もち米から作られる台湾料理炒めることから油飯と命名された[1]日本料理でいうところのおこわに近く、「台湾風おこわ」などの名称で呼ばれることもある[2]。また、祝い事に欠かせないという点では日本における赤飯に似た位置づけとなる[1]

製法と風習

醤油オイスターソースネギコリアンダーなどを材料とする。水に浸したもち米を豚肉およびシイタケせん切り、ネギ、ニンニクなどと油で炒め、醤油やコショウで味付けしてから蒸して作られる[1]。豚肉の代わりに鶏肉が用いられたり、などが加えられる場合もある。[3] [4] [5]

台湾で日常的によく食べられており、台湾では出産後1ヶ月経った時の祝いの席である「禰月」で食す。出産を皆に知らせるときに麻油鶏と一緒に配布される[1]。出生児が男だった場合は出産祝いの返礼として、油飯および赤色に染色されたゆで卵2つと調理した骨つき鶏もも肉、または簡易的に油飯のみを親戚などに配る風習がある[6]。なお、21世紀では女児の場合と同様にクッキーなどを返礼に充てるケースも多い[6]

また、選挙の際には候補者が有権者に振る舞うこともある。朝食として食べる人も多く、料理は普通点心として提供される[7]

脚注

  1. ^ a b c d e 福永淑子 1988, p. 121
  2. ^ “台湾油飯(台湾風おこわ・ヨウファン) by maylea”. cookpad.com. 2020年6月7日閲覧。
  3. ^ Betty (2015年1月8日). “No Mi Fan (糯米饭 ) without a steamer (Chinese Sticky Rice)”. Food52. 2015年9月13日閲覧。
  4. ^ Jennifer Che (2001年9月1日). “Chinese Sticky Rice (Nuo Mi Fan)”. Tiny Urban Kitchen. 2015年9月13日閲覧。
  5. ^ Nado2003 (2008年1月7日). “Chinese Sticky Rice Nuomi Fan) Recipe”. Food.com. 2015年9月13日閲覧。
  6. ^ a b 岡崎幸司 2007, p. 10
  7. ^ 料理研究家オガワチエコ・おうちで本格台湾料理『第十五回目・油飯』

参考文献

  • 福永淑子「台湾料理 ―米を中心にして―」『調理科学』第22巻第2号、日本調理科学会、1988年、119-124頁、doi:10.11402/cookeryscience1968.21.2_119。 
  • 岡崎幸司「台湾の出産・育児事情(0歳-2歳)」『アジア研究所所報』第126巻、亜細亜大学アジア研究所、2007年、10-11頁。 

関連項目

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米を用いない物もある。

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