真紅の女

真紅の女
The President's Lady
レイチェル・ジャクソンを演じるスーザン・ヘイワードアンドリュー・ジャクソンを演じるチャールトン・ヘストン(1953年に日本で製作された映画のパンフレット)
監督 ヘンリー・レヴィン
脚本 ジョン・パトリック
原作 アーヴィング・ストーン
製作 ソル・C・シーゲル
出演者 スーザン・ヘイワード
チャールトン・ヘストン
ジョン・マッキンタイア
音楽 アルフレッド・ニューマン
撮影 レオ・トーヴァー
編集 ウィリアム・B・マーフィー
製作会社 20世紀フォックス
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1953年5月21日
日本の旗 1953年12月13日[1]
上映時間 96分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $1,475,000[2]
興行収入 $1,350,000[3]
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真紅の女』(しんくのおんな、原題:英語: The President's Lady)は、1953年に公開されたアメリカ合衆国の映画である。

概要

第7代アメリカ合衆国大統領アンドリュー・ジャクソンとその夫人レイチェル・ドネルソンの結婚生活を描いたアーヴィング・ストーンの小説が原作。20世紀フォックスが製作かつ配給しており、ヘンリー・レヴィンが監督を務め、レイチェル・ドネルソンはスーザン・ヘイワードが、アンドリュー・ジャクソンはチャールトン・ヘストンが演じた。

第26回アカデミー賞アカデミー賞の2部門にノミネートされている[4]

チャールトン・ヘストンは5年後の『大海賊(英語版)』でも再びアンドリュー・ジャクソン役を演じている[5]

ストーリー

若者アンドリュー・ジャクソンは、親友のジョン・オーバートンと共同で弁護士を開業するためにテネシーの辺境にあるナッシュビルにやって来た。レイチェル・ドネルソン・ロバーズとは1789年にナッシュビル近郊にある彼女の母親の農場で知り合った。レイチェルは農場主ルイス・ロバーズと結婚していたが、夫に他の男性との仲の良さで疑われ、母親の所に身を寄せていた。ロバーズはレイチェルとジャクソンの仲に嫉妬し、力尽くでもレイチェルを取り戻すと脅迫した。不安になったレイチェルはナチェズの伯母の元に避難することを決めた。彼女の母親の依頼で同行したジャクソンに護衛され、レイチェルはインディアンの襲撃を受けながらも無事に到着した。この旅で二人はお互いの愛情を確かめ合った。

それからしばらくしてロバーズがレイチェルの姦通を理由に離婚手続きをしたという知らせが届き、二人は結婚式を挙げた。ところが、その時点では離婚の承諾を得ていなかったことが後から分かり、もう一度結婚式をやり直した。このためにレイチェルは「姦婦」という不名誉が与えられてしまうことになった。ジャクソンは妻を侮辱することを許さず、彼女を断固として守るために決闘で傷ついたりもした。

歳月が流れ、順風満帆な出世街道を進むジャクソンは1828年の合衆国大統領選挙に立候補した。反対派の悪意に満ちた誹謗にショックを受けたレイチェルは病の床に伏した。ジャクソンの手厚い看護に拘らず、夫が大統領に当選する前夜にこの世を去った。「オールド・ヒッコリー」は幸せだった結婚生活を懐かしむことで自らの慰めとした。

キャスト

チャールトン・ヘストンとスーザン・ヘイワード

クレジットに記載されたキャストと、その役を演じた俳優は以下の通り[6]

※日本語吹替:初回放送1974年12月2日 テレビ神奈川

評価

批評

  • 『バラエティ』誌スタッフ:「偉大な人物の生涯に影響を及ぼす女性の劇的な物語は常に興味深い映画を生み出し、第7代アメリカ合衆国大統領アンドリュー・ジャクソンについては、20世紀フォックスがとりわけ感動的な物語を製作している。」と肯定的な評価を下した[7]
  • ニューヨーク・タイムズ』紙の映画評論家ハワード・トンプソン(英語版):「初期のアメリカ合衆国の場面で最も魅力的かつ感動的なロマンスの一つ」に相応しい完璧な作品に仕上がっているとして絶賛した[8]

2015年3月28日時点で、ロッテン・トマトには本作についての3人の批評家のレビューが集まっている。このうち2人から肯定的な評価を獲得している[9]

映画賞のノミネート

この映画は第26回アカデミー賞の2部門にノミネートされた[4]

選考年 映画賞 部門 候補者 結果
1954年 第26回アカデミー賞 美術監督賞(白黒) ライル・R・ウィーラーリーランド・フラーポール・S・フォックス ノミネート
衣裳デザイン賞(白黒) チャールズ・ルメイアーレニー・コンリー

脚注

  1. ^ “The President's Lady (1953) - Release dates” (英語). IMDb.com. 2014年9月27日閲覧。
  2. ^ Solomon(2002年) p.248
  3. ^ The Top Box Office Hits of 1953, Variety, (1954年1月13日) 
  4. ^ a b “The President's Lady (1953) Awards” (英語). NYtimes.com. 2014年6月3日閲覧。
  5. ^ “The President's Lady (1953) - Trivia” (英語). IMDb.com. 2014年10月25日閲覧。
  6. ^ “The President's Lady (1953) - Full Cast & Crew” (英語). IMDb.com. 2015年3月28日閲覧。
  7. ^ Variety Staff (1952年12月31日). “Review: ‘The President’s Lady’” (英語). Variety.com. 2014年10月25日閲覧。
  8. ^ “The President s Lady (1953) Tribute to Jackson and His Wife” (英語). NYTimes.com (1953年5月22日). 2014年10月25日閲覧。
  9. ^ “THE PRESIDENT'S LADY (1953)” (英語). RottenTomatoes.com. 2015年3月28日閲覧。

参考文献

  • Aubrey Solomon (2002年) (英語). Twentieth Century-Fox: A Corporate and Financial History (Filmmakers Series, 20). Scarecrow Press. ISBN 978-0810842441 

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、真紅の女に関連するカテゴリがあります。
1940年代
  • 狼人間の絶叫(英語版) (1944)
  • アイ・ラブ・ア・ミステリー (映画)(英語版) (1945)
  • 戦うロビン・フッド(英語版) (1946)
  • ナイト・エディタ(英語版) (1946)
  • ザ・デビルズ・マスク(英語版) (1946)
  • ザ・アンノウン(英語版) (1946)
  • 新モンテ・クリスト(英語版) (1946)
  • ザ・ギルト・オブ・ジャネット・エイムズ(英語版) (1947)
  • ザ・コープス・ケイム・C.O.D.(英語版) (1947)
  • ザ・メイティング・オブ・ミリー(英語版) (1948)
  • コロラド (1948)
  • ミスター・ソフト・タッチ(英語版) (1949)
  • ジョルスン再び歌う(英語版) (1949)
1950年代
  • ザ・ぺティ・ガール(英語版) (1950)
  • コンヴィクテッド(英語版) (1950)
  • ザ・フライング・ミサイル(英語版) (1950)
  • トゥー・オブ・ア ・カインド(英語版) (1951)
  • ザ・ファミリー・シークレット(英語版) (1951)
  • 続 一ダースなら安くなる (1952)
  • 真紅の女 (1953)
  • ザ・ファーマー・テイクス・ア・ワイフ(英語版) (1953)
  • ミスター・スカウトマスター(英語版) (1953)
  • 高原の三銃士(英語版) (1954)
  • 覆面の騎士(英語版) (1955)
  • ロンリーマン (1957)
  • レッツ・ビー・ハッピー(英語版) (1957)
  • バーナディン(英語版) (1957)
  • 四月の恋(英語版) (1957)
  • ザ・リマーカブル・ミスター・ペニーパッカー(英語版) (1959)
  • リオの若い恋人たち(英語版) (1959)
  • 地底探検 (1959)
1960年代
  • ボーイハント (1960)
  • アラジンと女盗賊(英語版) (1961)
  • 電話にご用心(英語版) (1962)
  • 不思議な世界の物語(英語版) (1962)
  • 翼のリズム(英語版) (1963)
  • ハニームーン・ホテル(英語版) (1964)
  • ジンギス・カン (1965)
  • 殺しのビジネス(英語版) (1966)
  • サイレンサー第2弾/殺人部隊(英語版) (1966)
  • サイレンサー第3弾/待伏部隊(英語版) (1967)
  • ならず者たち(英語版) (1969)
1970年代
  • ザッツ・マン・ボルト(英語版) (1973)
  • かけろ! チャンピオン(英語版) (1977)
  • ゴールド・ハンター(英語版) (1979)
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  • スカウツ・ホーナー(英語版) (1980)
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