調号

調号(ちょうごう、: key signature)は、西洋音楽楽譜記譜にあたって用いられる、変化記号のセットである。主として、五線の最初に置かれる。調によって、どのように置くかが決まるため、調号(もしくは調子記号)と呼ばれる。

伝統的な西洋音楽においては、調号はまたはのどちらかをもっぱら使うか全く使わないかであり、♯と♭を混用することはない。

調号としての♯または♭の個数は、一般に7個までである。♯の調号はヘハトニイホロの順に、♭の調号はロホイニトハヘの順に書くが、これはそれぞれの使用頻度の順である。(また、音部記号によって、それぞれの記号を五線のどこに書くかが決まっており、ト音記号(ヴァイオリン記号)の最初の♯は、第1間には置かず、第5線置く。ただし、古い時代の譜面では、下第1間から上第1間に収まる範囲で、該当する全ての音に調号を付ける記譜法も見られる。例えば、ト音記号でのニ長調なら第1間、第3間と第5線の3箇所に♯を付けるというものである)

これにより、調号は、全音階を規定する。一方、調によって使用する全音階は決まっているから、調によって調号は決まる。たとえば、ニ長調の調号(調子記号)はヘとハについて♯(Sharp)である、などである。

調号において、シャープやフラットの効力は、オクターブにかかわらず、その五線の同じ音名のすべての音に及ぶ。

一覧

調号 長調 短調
C Major key signature
なし
ハ長調 イ短調
調号 追加する 長調 短調 調号 追加する 長調 短調
G Major key signature
1個
F ト長調 ホ短調 F Major key signature
1個
B ヘ長調 ニ短調
D Major key signature
2個
C ニ長調 ロ短調 B-flat Major key signature
2個
E 変ロ長調 ト短調
A Major key signature
3個
G イ長調 嬰ヘ短調 E-flat Major key signature
3個
A 変ホ長調 ハ短調
E Major key signature
4個
D ホ長調 嬰ハ短調 A-flat Major key signature
4個
D 変イ長調 ヘ短調
B Major key signature
5個
A ロ長調 嬰ト短調 D-flat Major key signature
5個
G 変ニ長調 変ロ短調
F-sharp Major key signature
6個
E 嬰ヘ長調 嬰ニ短調 G-flat Major key signature
6個
C 変ト長調 変ホ短調
C-sharp Major key signature
7個
B 嬰ハ長調 嬰イ短調 C-flat Major key signature
7個
F 変ハ長調 変イ短調
ハ長調ト長調ニ長調イ長調ホ長調ロ長調変ハ長調嬰ヘ長調変ト長調嬰ハ長調変ニ長調変イ長調変ホ長調変ロ長調ヘ長調イ短調ホ短調ロ短調嬰ヘ短調嬰ハ短調嬰ト短調変イ短調嬰ニ短調変ホ短調嬰イ短調変ロ短調ヘ短調ハ短調ト短調ニ短調
長調 短調
0 (12)=0 (C) (Am)
1 (11) (G) (Em)
2 (10) (D) (Bm)
3 (9) (A) 嬰ヘ(Fm)
4 (8) (E) 嬰ハ(Cm)
5 7 (B)=変ハ(C) 嬰ト(Gm)=変イ(Am)
6 6 嬰ヘ(F)=変ト(G) 嬰ニ(Dm)=変ホ(Em)
7 5 嬰ハ(C)=変ニ(D) 嬰イ(Am)=変ロ(Bm)
(8) 4 変イ(A) (Fm)
(9) 3 変ホ(E) (Cm)
(10) 2 変ロ(B) (Gm)
(11) 1 (F) (Dm)
(12)=0 0 ハ(C) イ(Am)
 
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