酒井啓子

酒井 啓子
さかい けいこ
人物情報
生誕 1959年2月(65歳)
日本の旗 日本神奈川県小田原市
出身校 東京大学教養学部
学問
研究分野 国際政治学
国際関係論
イラク地域研究
研究機関 東京外国語大学大学院地域文化研究科
東京外国語大学総合国際学研究院
千葉大学法政経学部
学位 M.A., Social Science(ダーラム大学)
地域研究博士(京都大学)
学会 日本国際政治学会
脚注
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酒井 啓子(さかい けいこ、1959年昭和34年)2月 - )は、日本国際政治学者千葉大学法政経学部教授、同大学グローバル関係融合研究センター長。専門は、中東政治、イラク政治[2]。第21代日本国際政治学会理事長を務めた(2012年 - 2014年)。

人物

日本における数少ないイラク専門家として、イラク戦争以降急速に論壇への露出が増え、社民党の広報誌『社会民主』などで執筆活動もしている。テレビなどへのメディア出演も少なくない。東京大学教養学部時代には、ゼミナール用のテクストとして、エドワード・サイードの著書『オリエンタリズム』の共訳を行ったことがある[3]

略歴

受賞歴

  • 第15回アジア太平洋賞(アジア調査会)大賞(著書『イラクとアメリカ』で受賞、2003年11月)
  • 大同生命地域研究奨励賞[7](「イラク地域研究および中東現代政治研究の新たな展開」に対して。2009年7月)
  • 2022年、第12回地域研究コンソーシアム賞・研究企画賞[8](シリーズ「グローバル関係学」全7巻の編集代表)

社会的活動

著書

単著

  • 『イラクとアメリカ』(岩波書店岩波新書〉、2002年)ISBN 978-4-00-430796-9
  • フセイン・イラク政権の支配構造』(岩波書店、2003年)ISBN 978-4-00-024617-0
  • 『イラク:戦争と占領』(岩波新書、2004年)ISBN 978-4-00-430871-3
  • 『イラクはどこへ行くのか』(岩波書店〈岩波ブックレット〉、2005年)ISBN 978-4-00-009343-9
  • 『イラクは食べる:革命と日常の風景』(岩波新書、2008年)ISBN 978-4-00-431125-6
  • 『<中東>の考え方』講談社現代新書、2010年)ISBN 978-4-06-288053-4
  • 『中東から世界が見える:イラク戦争から「アラブの春」へ』岩波ジュニア新書、2014年。ISBN 978-4-00-500767-7
  • 『移ろう中東、変わる日本:2012-2015』みすず書房、2016年。ISBN 978-4-622-07958-3
  • 9.11後の現代史』講談社現代新書、2018年。ISBN 978-4-06-288459-4
  • 『「春」はどこにいった:世界の「矛盾」を見渡す場所から:2017-2022』みすず書房、2022年。ISBN 978-4-622-09530-9

共著

  • From Storm to Thunder: Unfinished Showdown between Iraq and U.S., with Faleh A. Jabbar and Ahmad Shikara, (Institute of Developing Economies, 1998).
  • 西谷修臼杵陽・NHKイスラム・プロジェクト)『アメリカはなぜ狙われたのか:徹底討論・同時多発テロ事件の底流を探る』(岩波ブックレット、2002年)ISBN 978-4-00-009263-0
  • 姜尚中)『イラクから北朝鮮へ:「妄想」の戦争』(日本弁護士連合会編)太田出版、2003年。ISBN 978-4-87233-762-4

編著

  • 『国家・部族・アイデンティティー:アラブ社会の国民形成』(アジア経済研究所、1993年)ISBN 978-4-258-04427-6
  • 『イラク・フセイン体制の現状:経済制裁部分解除開始から一年』(アジア経済研究所、1998年)ISBN 4-258-26008-8
  • 『中東諸国の社会問題』(アジア経済研究所、1998年)ISBN 978-4-258-04486-3
  • 『民族主義とイスラーム:宗教とナショナリズムの相克と調和』(アジア経済研究所、2001年)ISBN 978-4-258-04514-3
  • 『「テロ」と「戦争」のもたらしたもの:中東からアフガニスタン東南アジアへ』(アジア経済研究所、2002年)ISBN 4-258-26024-X
  • Social Protests and Nation-building in the Middle East and Central Asia, (Institute of Developing Economies, 2003).
  • 『イラクで私は泣いて笑う:NGOとして、ひとりの人間として』(めこんJVCブックレット〉、2009年)ISBN 978-4-8396-0224-6
  • 『〈アラブ大変動〉を読む:民衆革命のゆくえ』(東京外国語大学出版会、2011年)ISBN 978-4-904575-17-8
  • 『中東政治学』(有斐閣、2012年)ISBN 978-4-641-04997-0
  • 途上国における軍・政治権力・市民社会:21世紀の「新しい」政軍関係』編著(晃洋書房〈シリーズ転換期の国際政治・1〉、2016年)ISBN 978-4-7710-2694-0
  • 『現代中東の宗派問題:政治対立の「宗派化」と「新冷戦」』編著(晃洋書房〈シリーズ転換期の国際政治・10〉、2019年)ISBN 978-4-7710-3193-7
  • 『グローバル関係学とは何か』(岩波書店〈グローバル関係学・1〉、2020年)ISBN 978-4-00-027054-0

共編著

  • (臼杵陽)『イスラーム地域の国家とナショナリズム』(東京大学出版会〈イスラーム地域研究叢書・5〉、2005年)ISBN 978-4-13-034185-1
  • 青山弘之)『中東・中央アジア諸国における権力構造:したたかな国家・翻弄される社会』(岩波書店、2005年)ISBN 978-4-00-009970-7
  • 国分良成・遠藤貢)『日本の国際政治学(3)地域から見た国際政治』(有斐閣、2009年)ISBN 978-4-641-01028-4
  • (吉岡明子・山尾大)『現代イラクを知るための60章』(明石書店〈エリア・スタディーズ〉、2013年)ISBN 978-4-7503-3777-7
  • (五十嵐誠一)『ローカルと世界を結ぶ』(岩波書店〈グローバル関係学・7〉、2020年)ISBN 978-4-00-027060-1

その他

  • ウィルフレッド・セシジャー『湿原のアラブ人』(白須英子訳・酒井啓子解説)白水社、2009年。ISBN 978-4-560-08027-6
  • 小熊英二『真剣に話しましょう:小熊英二対談集』(東浩紀上野千鶴子・酒井啓子ほか)新曜社、2014年。ISBN 978-4-7885-1399-0

脚注

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  1. ^ “酒井 啓子 (Keiko Sakai) - マイポータル - researchmap”. researchmap.jp. 2021年9月10日閲覧。
  2. ^ 【2015年、中東情勢はどうなる?】日本人も信じ恐れる「イスラム国」の虚像と実像 残酷な神のベールに包まれた真の素顔と目的は?――酒井啓子・千葉大教授に聞く
  3. ^ エドワード・サイード 『オリエンタリズム』 今沢紀子訳、平凡社〈平凡社ライブラリー〉、1993年、395頁、訳者あとがき
  4. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.318
  5. ^ "博士論文書誌情報."国立国会図書館サーチ. 2024年3月24日閲覧。
  6. ^ "刊行にあたって."岩波書店. 2024年3月24日閲覧。
  7. ^ "大同生命地域研究奨励賞受賞者一覧."公益財団法人「大同生命国際文化基金」HP. 2024年3月24日閲覧。
  8. ^ "2022年 各賞受賞書目."岩波書店公式サイト. 2024年3月24日閲覧。

外部リンク

先代
古城佳子
日本国際政治学会理事長
2012年 - 2014年
次代
中西寛
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