5番街 (マンハッタン)

曖昧さ回避 5番街」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「五番街 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
5番街
セントラル・パーク内東端にあるメトロポリタン美術館前、東81丁目界隈を走るミュージアム・マイル (5番街)の北方向の眺め
北緯40度46分26秒 西経73度57分58秒 / 北緯40.774度 西経73.966度 / 40.774; -73.966座標: 北緯40度46分26秒 西経73度57分58秒 / 北緯40.774度 西経73.966度 / 40.774; -73.966
南端ワシントン・スクエア公園
北端ハーレム地区の143丁目
ユニヴァーシティ・プレイス(英語版) (14丁目より南)
ブロードウェイ (14-23丁目[1])
マディソン街 (23丁目より北)
西6番街 (59丁目より南)
セントラル・パーク内のイースト・ドライブ (59-110丁目)
レノックス・アヴェニュー(英語版)(110丁目より北[2])
整備
整備決定1811年

5番街(ごばんがい、Fifth Avenueフィフス・アヴェニュー5th Avenueとも表記)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区を南北に縦断する「アヴェニュー」と呼ばれる通り。

概要

セントラル・パークを眺望できる高級マンションや歴史的な大邸宅が立ち並び、ニューヨークの裕福さの象徴である。また、特に34丁目59丁目の間は、ロンドンオックスフォード通りパリシャンゼリゼ通りミラノモンテ・ナポレオーネ通り(英語版)と並んで世界最高級の商店街の1つである。

5番街を示す街路表示

毎年香港銅鑼湾やパリのシャンゼリゼ通りなどと並んで世界で最も賃貸価格の高い通りの1つとして格付けされる。「世界一高価な通り」の称号は毎年の通貨変動と地域の経済条件によって変化するものの、1990年代の半ばから数年間、49丁目と57丁目の間の1平方フィートあたりの賃貸価格は世界第2位だった。

通り界隈

グリニッジ・ヴィレッジワシントン・スクエア公園を起点とし、ミッドタウンを通過、プラザホテルの建つ59丁目からは、セントラル・パークの東沿いを北上し、ハーレム川に突き当たるハーレム地区142丁目が北端となる。以降の交通はマジソン街橋を通りブロンクス区に流れる。

全線に渡りほぼ直線で、自動車の交通は北から南へ4-8車線の一方通行である。全長約12kmで、128ブロックに及ぶ。

南から順に、

と呼ばれる地域を通過し、雰囲気や町並みは各所で多様である。

早朝の5番街で38丁目から南を見る

セントラルパークの北端である110丁目以北、ハーレム地区には貧困層も多く治安も良好とは言い難い時期が続いたが、近年では高級化(ジェントリフィケーション)の波がさらに北へと進行している。

ミッドタウン以南の5番街は、しばしば各種パレードの会場となる。アッパー・イーストサイドとハーレムの5番街は、ニューヨーク・シティマラソンのコースともなる。

マンハッタンの住所表示は、この通りを境に東西に分けられる。例えば、南北に走る10丁目の通りであれば、5番街より西側は西10丁目、東側は東10丁目と呼ばれ、番地表示は5番街から遠ざかるに連れて数字が大きくなる。

まさに、5番街がマンハッタンの中心を貫くメインストリートであることを意味している。

周辺

起点のワシントン・スクエア公園 のウェーバリー・プレイス (en)

ニューヨークの有名なビルの多くがこの5番街沿いのミッドタウンアッパー・イースト・サイドに位置する。特にミッドタウンには、エンパイア・ステート・ビルディングニューヨーク公共図書館ロックフェラーセンター、セント・パトリック大聖堂などニューヨークを代表する施設が多くある。

また、セントラル・パーク東脇を走行する区間のうち82丁目から105丁目の約1マイルの区間は、1980年代から90年代にかけてメトロポリタン美術館ホイットニー美術館グッゲンハイム美術館クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館など9館もの美術館博物館が立地したため「ミュージアム・マイル (Museum Mile) 」の愛称で知られる。このミュージアム・マイルは元々、20世紀前半に多くの大邸宅が建てられたため「百万長者通り (Millionaire's Row) 」として知られ、ニューヨークの裕福層がこぞってセントラル・パークに面するこの通り沿いに転居した。

このセントラルパークの東脇を通る区間はセントラルパーク・イーストとも呼ばれる。

103丁目にニューヨーク医学会、98丁目にマウントサイナイ病院が位置している。

34丁目から60丁目にかけては、

などの高級ブティックないし小売店が軒を連ねる。

5番街の有名な老舗小売業者は、B. アルトマン・アンド・カンパニー(英語版)ボンウィット・テラー(英語版)ペック・アンド・ペック(英語版)などである。5番街に拠点を置く高級百貨店チェーンとしては、上記サックス・フィフス・アベニューがある。

5番街720番地にはアバクロンビー&フィッチの本店が位置し、東58丁目と東59丁目の間には、FAOシュワルツ(英語版)Apple Storeの入り口で約10メートル四方のガラス製の立方体をした建物がある。

日本語での呼称

マンハッタンの街区の多くは、南北に走る通りである「アヴェニュー (Avenue) 」と、東西に走る通りである「ストリート (Street) 」 とが、格子状(碁盤の目状)に組み合わされて形成される。日本語では、これらをそれぞれ「-街」、「-丁目」と呼称するのが古くからの慣例となっていた。「5th Avenue」の対訳が「5番街」であるのは、このルールに従っている。

1900年代前半のニューヨークに居住した作家・永井荷風は、著書の中でこれを「第五大通り」と称している[3]

関連項目

脚注

  1. ^ ロウアー・マンハッタンマディソン・スクエアないし同パーク南西端にある、東22丁目の高層ビルフラットアイアン・ビルディング(英語版)及び東23丁目を挟んだ広場フラットアイアン・プラザ (Flatiron Plaza) 界隈に至ると、ブロードウェイはそこから北西方向に向う。西24-西25丁目の間で5番街と交差し、ブロードウェイは今度は5番街の東側から西側を南北に並走する通りに変わる。その先、さらに北西方向に伸び、6番街を越えブロードウェイと7番街とが交差する地点がタイムズ・スクエアになる。
  2. ^ 6番街、セントラル・パーク内のイースト・ドライブ、レノックス・アヴェニュー (別名マルコムXブールバード) と、これら3つの通りは、5番街の西側を南北に並走する一続きの通りになる。
  3. ^ 永井荷風 『あめりか物語』 1908年刊

外部リンク

  • ニューヨークのショッピング・お土産ガイド
  • Visit 5th Avenue.com
ウィキメディア・コモンズには、5番街 (マンハッタン)に関連するカテゴリがあります。
  • 表示
  • 編集
マンハッタンのストリートとアベニュー
北–南
ダウンタウン
ミッドタウン
アップタウン
東–西
ダウンタウン
  • バンク通り
  • ブリッジ通り
  • ブルーワーズ通り/ストーン通り
  • ウォール街
  • リバティー通り
  • メイデン・レーン
  • フルトン通り
  • ビージー通り
  • アン通り
  • パーク・ロウ
  • ルーズベルト通り
  • チェンバーズ通り
  • チェリー通り
  • ヘンリー通り
  • マディソン通り
  • ワース通り/ジャスティス・ジョン・ハーラン・ウェイ/アベニュー・オブ・ザ・ストロンゲスト
  • イースト・ブロードウェイ
  • ドイヤーズ通り
  • 北ムーア通り
  • ブルーム通り
  • ビーチ通り
  • キャナル通り
  • ヘスター通り
  • グランド通り
  • デランシー通り
  • リヴィントン通り
  • スタントン通り
  • レオナルド通り
  • ハウストン通り
  • 1丁目から14丁目
ミッドタウン
アップタウン
  • 60丁目から215丁目
    • 66丁目/ピーター・ジェニングス・ウェイ
    • 72丁目
    • 79丁目
    • 85丁目
    • 86丁目
    • 89丁目
    • 93丁目
    • 95丁目
    • 96丁目
    • 110丁目/カセドラル・パークウェイ/セントラル・パーク・ノース
    • 112丁目
    • 116丁目
    • 120丁目
    • 122丁目/マザー・ヘイル・ウェイ/セミナリー・ロウ
    • 125丁目/ドクター・マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・ブールバード
    • 130丁目/アスター・ロウ
    • 132丁目
    • 139丁目/ストライバーズ・ロウ
    • 145丁目
    • 155丁目
    • トランス・マンハッタン・エクスプレスウェイ
    • 178–179丁目トンネル
    • 181丁目
    • 187丁目
    • ボガーダス・プレイス
    • ダイクマン通り

イタリックによる表記はかつて存在した通りを表す。
関連: 1811年委員会計画およびニューヨーク市の名祖のある通りの一覧

典拠管理データベース ウィキデータを編集
全般
  • FAST
  • VIAF
国立図書館
  • ドイツ
  • イスラエル
  • アメリカ