天都 (人工衛星)

天都英語: Tiandu)はの周囲で通信技術や衛星測位システムの試験を行う中国の人工衛星である。天都1号と天都2号の2機の衛星から構成され、地球と月探査機嫦娥6号の間の通信をリレーする鵲橋2号に相乗りして2024年3月20日に打ち上げられた[1]。その後、両機は鵲橋2号に続いて3月24日17時43分 (UTC) に月周回軌道に投入された[2]

概要

天都は中国が開発中の月周回軌道上の通信衛星、測位衛星である。名前は中国安徽省黄山の天都峰に因む[3]。天都1号はKaバンドで通信し、レーザーリトロリフレクターアレイが備わっている[4]。天都2号は衛星測位用の機器を有している[5]。また天都は鵲橋2号の通信を支援する[6]

過去に月周回軌道へ投入された通信衛星としては宇宙航空研究開発機構の月探査機かぐやリレー衛星(おきな)がある。また中国は2018年に月の裏側を探査する嫦娥4号を支援する通信衛星として鵲橋を打ち上げたが、こちらは月周回軌道ではなく地球-月系のラグランジュ点に置かれている。天都は地球以外の天体を周回する測位衛星としては世界初となる。

脚注

  1. ^ “天都1号、2号通信・誘導技術試験衛星が順調に打ち上げ”. 中国国際放送局 (2024年3月20日). 2024年3月21日閲覧。
  2. ^ “中国、月探査用の中継通信衛星「鵲橋2号」の打ち上げと月周回軌道投入に成功”. sorae (2024年4月2日). 2024年4月4日閲覧。
  3. ^ ““天都一号”和“天都二号”卫星命名正式发布”. 中国新聞社 (2023年4月24日). 2024年3月19日閲覧。
  4. ^ “China to launch lunar navigation and communications test satellites”. SpaceNews (2024年2月7日). 2024年3月13日閲覧。
  5. ^ “Tiandu 1, 2”. Gunter's Space Page. 2024年3月13日閲覧。
  6. ^ “China wants a lunar satellite constellation to support deep space missions” (英語). SpaceNews (2023年10月5日). 2024年3月13日閲覧。

関連項目

外部リンク

プログラム
現行
オービター
ランダー
ローバー
過去
オービター
フライバイ
インパクター
ランダー
ローバー
サンプルリターン
有人着陸
計画段階
ルナグローブ
  • ルナ26号(英語版) (2022)
  • ルナ27号(英語版) (2023)
  • ルナ28号(英語版)
その他
構想段階
  • バーデン=ヴュルテンベルク1号(英語版)
  • ブルー・ムーン(英語版)
  • CU-E3(英語版)
  • DSEアルファ(英語版)
  • 国際月ネットワーク(英語版)
  • ルナ・ミッション・ワン(英語版)
  • 月軌道プラットフォームゲートウェイ
  • 月周回軌道ステーション(英語版)
  • MoonLITE(英語版)
  • Synergy Moon(英語版)
  • TeamIndus(英語版)
  • UZUME
関連項目
  • 太字は有人ミッション。
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