女の勲章

女の勲章
著者 山崎豊子
発行日 1961年
発行元 中央公論社
ジャンル 小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 336
公式サイト www.shinchosha.co.jp
ウィキポータル 文学
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女の勲章』(おんなのくんしょう)は、1961年に発表された山崎豊子による小説。『毎日新聞』に連載された。同年、中央公論社にて単行本が2巻で刊行され、翌年に新装版が刊行された。1962年には同社で文庫化され、1965年には新潮文庫版が全1冊で刊行された(のち、2005年に上下2分冊で再刊された)。

1961年には大映(東京撮影所)製作で映画化された。1962年と1976年2017年に、いずれもフジテレビ系でテレビドラマ化された。

概要

ファッション界を舞台に、服飾デザイナーを目指す大庭式子が虚栄心をもつ3人の女弟子達と欲望をめぐる八代銀四郎との中で、女の生き方を描く。

原作者・山崎豊子の作品としては、初の新聞連載小説である。必ず取材をしてから小説に取り掛かる山崎だが、本作では連載中に体調不良であったため、パリポルトガルの取材に行くことが出来ず、パリの描写は畳2帖大の地図のみで書いたという(実際にパリに出かけた所、町並みの描写が殆ど相違がないくらいだったという)。ただ、初版ではサンタ・マリア僧院では、シトー派修道院であるにもかかわらず、ステンドグラスという間違った描写をしてしまったため、加筆、訂正を加えて刊行から翌年に新装版が刊行された。著者の作品で唯一取材をせずに書いた小説である。

参考にしたのは、戦後の関西ファション界を牽引した二人のファッション・デザイナー、上田安子服飾専門学校創設者の上田安子1906年 - 1996年)と大阪船場生まれで大阪・東京で店舗展開した近藤年子(1920年 - 2018年)と言われるが、話そのものは創作[1][2]で、山崎は足しげく近藤の元に通い、取材を重ねたという[2]

書籍情報

  • 単行本
    • 『女の勲章』上・下(1961年、中央公論社)
    • 『女の勲章(新装版)』上・下(1962年、中央公論社)
  • 文庫
    • 『女の勲章』上・下(1962年、中央公論社)
    • 『女の勲章』(1965年、新潮社)
    • 『女の勲章』上・下(2005年、新潮社)※2冊にまとめたもの。活字が大幅に拡大。
  • 全集
    • 『山崎豊子全作品』第3巻(1985年、新潮社)
    • 『山崎豊子全集』第3巻(2004年、新潮社)

映画

女の勲章
監督 吉村公三郎
脚本 新藤兼人
製作 永田雅一
出演者 京マチ子
若尾文子
音楽 池野成
撮影 小原譲治
編集 鈴木東陽
製作会社 大映
配給 大映
公開 日本の旗 1961年6月28日
上映時間 110分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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キャスト

スタッフ

吉村公三郎監督作品
1930年代
  • ぬき足さし足(1934年)
  • 女こそ家を守れ(1939年)
  • 陽気な裏町(1939年)
  • 五人の兄妹(1939年)
  • 暖流(1939年)
1940年代
  • 西住戦車長伝(1940年)
  • 花(1941年)
  • 間諜未だ死せず(1942年)
  • 開戦の前夜(1943年)
  • 敵機空襲(1943年)
  • 象を喰った連中(1947年)
  • 安城家の舞踏会(1947年)
  • 誘惑(1948年)
  • わが生涯のかがやける日(1948年)
  • 嫉妬(1948年)
  • 森の石松(1949年)
  • 真昼の円舞曲(1949年)
1950年代
  • 春雪(1950年)
  • 戦火の果て(1950年)
  • 偽れる盛装(1951年)
  • 自由学校(1951年)
  • 源氏物語(1951年)
  • 西陣の姉妹(1952年)
  • 暴力(1952年)
  • 千羽鶴(1953年)
  • 欲望(1953年)
  • 夜明け前(1953年)
  • 足摺岬(1954年)
  • 若い人たち(1954年)
  • 愛すればこそ 第一話(1955年)
  • 銀座の女(1955年)
  • 美女と怪龍(1955年)
  • 嫁ぐ日(1956年)
  • 夜の河(1956年)
  • 四十八歳の抵抗(1956年)
  • 大阪物語(1957年)
  • 夜の蝶(1957年)
  • 地上(1957年)
  • 一粒の麦(1958年)
  • 夜の素顔(1958年)
  • 電話は夕方に鳴る(1959年)
  • 貴族の階段(1959年)
1960年代
1970年代
  • 甘い秘密(1971年)
  • 混血児リカ ハマぐれ子守唄(1973年)
  • 襤褸の旗(1974年)

テレビドラマ

1962年版

1962年4月4日から8月29日の毎週水曜20時30分 - 21時に、フジテレビ系にて放送された。日清紡績(現:日清紡ホールディングス)一社提供。歴代では唯一、在阪準キー局関西テレビが制作している。

キャスト(1962年版)

スタッフ(1962年版)

  • 脚本:田中澄江
  • 音楽:土田啓四郎
  • 演出:野添泰男
フジテレビ 水曜20時台後半枠
前番組 番組名 次番組
ザ・ヒットパレード
【30分繰上げ】
女の勲章
【当番組のみ関西テレビ制作】
クライム13
(20:00 - 21:00)

1976年版

1976年8月4日から12月1日水曜ドラマシリーズ枠で、1962年版と同じくフジテレビにて放送された。全18回。

キャスト(1976年版)

スタッフ(1976年版)

  • 脚本:鈴木尚之
  • 演出:大野木直之、河村雄太郎
フジテレビ 水曜ドラマシリーズ
前番組 番組名 次番組
女の勲章
女の旅

2017年版

女の勲章
ジャンル テレビドラマ
原作 山崎豊子
脚本 浅野妙子
演出 西浦正記
出演者 松嶋菜々子
玉木宏
ミムラ
相武紗季
木南晴夏
駿河太郎
江波杏子
小澤征悦
浅野ゆう子
長塚京三
エンディング 薬師丸ひろ子「追憶」
製作
プロデューサー 太田大
中山ケイ子
制作 フジテレビ
放送
音声形式解説放送
放送国・地域日本の旗 日本
公式サイト
第1夜
放送期間2017年4月15日
放送時間土曜日 21:00 - 23:25
放送枠土曜プレミアム
放送分145分
回数1
第2夜
放送期間2017年4月16日
放送時間日曜日 21:00 - 23:24
放送分144分
回数1
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2017年4月15・16日にフジテレビ系でスペシャルドラマとして2夜連続放送された(第1夜は『土曜プレミアム』枠を15分後拡大して放送された)。主演は松嶋菜々子[3]。視聴率は第1夜に8.1%、第2夜に6.2%をそれぞれ記録した(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)[4]

キャスト(2017年版)

スタッフ(2017年版)

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 【女の勲章】モデルは誰って上田安子と近藤年子!「学校を開いて日本ファッションを牽引した2人のレジェンド」Clippy, 2017/4/15
  2. ^ a b 山崎豊子小説のモデル・96歳デザイナー 虚構と実像の間で揺れ動いた家族、本人は「好きなことをしてきた」産経WEST, 2016年7月18日
  3. ^ “松嶋菜々子が山崎豊子「女の勲章」主演 17年フジ”. 日刊スポーツ. (2016年12月12日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1750879.html 2016年12月12日閲覧。 
  4. ^ 松嶋菜々子主演SPドラマ「女の勲章」第一夜が8.1%、第二夜は6.2% スポーツ報知 2017年4月17日発行、同日閲覧。
  5. ^ “玉木宏が女を翻弄!松嶋菜々子主演「女の勲章」豪華キャスト発表”. cinemacafe (2017年2月17日). 2017年2月24日閲覧。
  6. ^ “薬師丸ひろ子が歌う名画主題歌「追憶」 松嶋菜々子主演ドラマのテーマ曲に”. ORICON NEWS (oricon ME). (2017年4月8日). https://www.oricon.co.jp/news/2088907/full/ 2017年4月9日閲覧。 

外部リンク

  • 映画
  • 2017年版
    • 女の勲章 - ウェイバックマシン(2017年4月27日アーカイブ分) - フジテレビ公式サイト
    • 女の勲章 - フジテレビ番組基本情報ページ
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