特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE

特命戦隊ゴーバスターズ
VS海賊戦隊ゴーカイジャー
THE MOVIE
監督 柴﨑貴行
脚本 下山健人
原作
ナレーター 宗方脩
出演者
主題歌 謎の新ユニットSTA☆MEN「キズナ〜ゴーバスターズ! 豪快にアレンジver.」
撮影 松村文雄
編集 佐藤連
製作会社 「ゴーバスターズVSゴーカイジャー」製作委員会
配給 東映
公開 2013年1月19日
上映時間 62分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 4億3,000万円
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特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE』(とくめいせんたいゴーバスターズ たい かいぞくせんたいゴーカイジャー ザ ムービー)は、2013年1月19日より東映系で公開された日本の映画作品。特撮ヒーロー番組「スーパー戦隊シリーズ」『特命戦隊ゴーバスターズ』の映画化作品であり、スーパー戦隊VSシリーズの一つ。最終興行収入4億3,000万円[1]

概要

特命戦隊ゴーバスターズ』と『海賊戦隊ゴーカイジャー』のクロスオーバー作品であり、『劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』から続くスーパー戦隊祭の第5弾記念作品でもある。

『ゴーカイジャー』のクロスオーバー要素は本作品でも組み込まれており、過去のスーパー戦隊シリーズの登場人物や巨大ロボも参戦する他、VSシリーズの劇場版への本格的な移行を境に廃されていた「恐竜や」も作中に登場する。また過去の「スーパー戦隊祭」と同様に、テレビシリーズ放送開始前の新戦隊の先行登場も盛り込まれており、本作品では『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウレッドのみが、レッドバスターとゴーカイレッドの面前に登場するという、これまでと異なる形での顔見せとなる。これを踏まえて次作『獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦! さらば永遠の友よ』では、本作品でレッドバスターとキョウリュウレッドが対面した設定が反映されている[2]

脚本家の下山健人のインタビュー[要文献特定詳細情報]では初期案で時間移動するはずだった予定の時代は、3000年前・江戸時代・近未来の3つで、ゴーカイジャーとゴーバスターズの全員がそれぞれの時代に飛ばされ、バディロイドが現代に残るはずだったとされていた。ゴーカイジャーとゴーバスターズは3000年前・江戸時代・近未来で、3000年前の『星獣戦隊ギンガマン』、江戸時代の『侍戦隊シンケンジャー』、そして『獣電戦隊キョウリュウジャー』と共演するつもりだったとされており、劇中でシンケンレッドこと志葉薫が登場したのは初期案の名残となっている。また、現代へ帰還する方法も初期案では、『未来戦隊タイムレンジャー』に登場する時間保護局が各時代のゴーカイジャーとゴーバスターズを回収。その後エンターの妨害により燃料のラムダ2000を奪われたため、バディロイドのエネトロンで代用するという展開だった。

ストーリー

ある日突然地球に現れた黒色のゴーカイガレオン。時同じくして、エネトロン防衛のために出動した特命戦隊ゴーバスターズの前に立ちはだかったのは、かつて宇宙帝国ザンギャックから地球を守り抜いた海賊戦隊ゴーカイジャーだった。

だが彼らは、敵であるはずのザンギャックの新司令官バッカス・ギルらと手を組みゴーバスターズと敵対。全て揃うことで宇宙で最も強大な力が手に入ると伝わる、5つの幻のレンジャーキーを巡る争奪戦が展開される中、そのレンジャーキーの力によって生じた時空の歪みに巻き込まれ、ゴーバスターズとゴーカイジャーは様々な時代へと散り散りになってしまう。

元の時代へ戻るべく、そして幻のレンジャーキーを回収すべく彼らが奔走する一方、ザンギャックはヴァグラスとも手を組み総攻撃の準備を着々と進めていく。果たしてザンギャックと組んだゴーカイジャーの真意はどこにあるのか?そして幻のレンジャーキーの持つ力とは如何なるものなのか?

登場人物

特命戦隊ゴーバスターズの登場人物については「特命戦隊ゴーバスターズ#登場人物」を参照
海賊戦隊ゴーカイジャーの登場人物については「海賊戦隊ゴーカイジャー#登場人物」を参照
獣電戦隊キョウリュウジャーについては「獣電戦隊キョウリュウジャー#獣電戦隊キョウリュウジャー」を参照
志葉薫については「侍戦隊シンケンジャーの登場人物」を参照
ヤツデンワニについては「爆竜戦隊アバレンジャー#登場人物」を参照

本作品のオリジナルキャラクター

諸元
新司令官バッカス・ギル
身長 206 cm[3][4]
体重 274 kg[3][4]
(巨大化時)
身長 51.5 m[3][4]
体重 387.5 t[3][4]
新司令官バッカス・ギル
ザンギャックの新司令官。前ザンギャック皇帝アクドス・ギルの甥にあたる[3][5]。専用剣バッカスカリバーIV世[6]と三日月型の光弾を発射する酒瓶型のボトレイザー[6]が武器で、自身の持つ酒を飲むと巨大化できる[5]
  • デザインは篠原保が担当した[3][6]。ワルズ・ギルとアクドス・ギルの血縁者という設定だが、似ていない親子の間を繋ぐ意味で、シルエットや配色などは両者を合わせたものとなっている[7]
諸元
ワレドナイヤー
身長 203 cm[3][4]
体重 167 kg[3][4]
親衛隊長ワレドナイヤー[5][4]
バッカスを補佐するザンギャックの行動隊長[3][4]。体色は赤く関西弁で話す。剣術に優れている[出典 1]
ゴーカイレッド・レッドバスターと対峙するが、突然現れた獣電戦隊キョウリュウジャーの獣電ブレイブフィニッシュに敗北する。
  • デザインは篠原保が担当した[3][6]。デラツエイガーの色違いで、青系のバッカス・ギルと重複しないように赤系となっている[7]。シンケンジャーの回にデザインされたデラツエイガーは、和風の要素が多少あったが、それが配色で薄くなっていたので白色を加えて強調させている[7]

装備・戦力

本作品にのみ登場、もしくは本作品が初出となるオリジナル装備・戦力のみ記載する。

幻のレンジャーキー[8][9]
その全てを集めることで「宇宙で最も強大な力」が宿ると伝わる、レッド・ブルー・イエロー・ピンク・グリーンの5色のレンジャーキー。黒いゴーカイガレオンにある鍵穴に挿すことにより時空のゆがみを発生させることができる。
バディロイドキー[8][9]
幻のレンジャーキーがゴーカイジャーの手に渡ったことで変化したレンジャーキー。ゴーバスターズの大いなる力であるバディロイドとの絆により生まれた[8][9]。それぞれバディロイドの形状で、レッドがチダ・ニックキー、ブルーがゴリサキ・バナナキー、イエローがウサダ・レタスキー、ピンクがビート・J・スタッグキー、グリーンがエネたんキーに変化した。
レジェンドロボキー[8][9]
バディロイドキーをゴーカイダリンの鍵穴に挿し込むことでゴーカイオーの胸部ハッチから出てきた、歴代スーパー戦隊のロボの力を宿した巨大レンジャーキー。この鍵を使い、ゴーバスターエースがゲキトージャ・フラッシュキング・龍星王に、ゴーカイオーがダイボウケンに、ゴーバスターライオーがガオキングに、バスターヘラクレスがマジキングに、豪獣神が大獣神に豪快チェンジの要領で戦隊ロボに変身した。
黒いゴーカイガレオン[3]
ザンギャックの残党が使用するゴーカイガレオンの同型機。ゴーカイガレオンとの差異として、ゴーカイオーへの変形機構は持たず、またセイルにはギャックのエンブレムが施されている[3]点などが挙げられる。内部には天冠を頭につけたワルズ、アクドス・ギル親子の遺影が飾られている。幻のレンジャーキーの力で時空の歪みを発生させて地球を亜空間で包み込もうとしたが、ゴーバスターエースのレゾリューションスラッシュで破壊された。
諸元
メガゾードω
全高 65.0 m[10][11]
重量 2,500 t[10][11]
メガゾードωオメガ
エンター曰く「とっておき」の最新型メガゾード。タイプεと同じく、エンター自らが乗り込む。
超銃火器武装戦闘に特化したメガゾードで[10][12]、肩部に3連ビーム砲、両腕に4連自動3000ミリランチャー、胸部には超高出力のエネトロンエネルギー弾を放つ主砲ヴァグラストライカー[10][12]、その他全身には大小の強化バルカン砲とビーム発射口を無数に装備しており、今までのメガゾードシリーズとは比べ物にならない火力を誇る。
バスターヘラクレスやゴーバスターオーを圧倒。2大戦隊ロボの豪快チェンジに対しては、αからδまでのメガゾードを召喚して対抗するが、次々と倒されていき[注釈 1]、ωもマジキング(バスターヘラクレス)のファントムイリュージョンと大獣神(豪獣神)の超伝説雷光斬りにより撃破された。
  • デザインは森木靖泰が担当した[10][13]。単純に刺々しく、あちこちに銃口や大砲が付いたもので、凶悪で強そうな見た目のデザインとなっている[14]。片目にしてガトリング砲を右目の位置に付けている[14]

キャスト

声の出演

スーツアクター

スタッフ

音楽

主題歌「キズナ〜ゴーバスターズ! 豪快にアレンジver.」
作詞:藤林聖子 / 作曲・編曲:大石憲一郎Project.R)/ 歌:謎の新ユニットSTA☆MEN
キズナ~ゴーバスターズ!」に、「スーパー戦隊ヒーローゲッター ~Now Forever ver.~」のメロディをアレンジして合体させたソング。本作品のストーリーに合わせた書き下ろしの歌詞になっている。
挿入歌
海賊戦隊ゴーカイジャー
作詞:岩里祐穂 / 作曲:持田裕輔 / 編曲:Project.R(籠島裕昌) / 歌:松原剛志(Project.R)/ コーラス:ヤング・フレッシュ、Project.R
バスターズ レディーゴー!
作詞:藤林聖子 / 作曲・編曲:大石憲一郎(Project.R)/ 歌:高橋秀幸(Project.R)

映像ソフト化

2013年3月21日発売。Blu-rayとDVDでリリース。

  • 特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 通常版(1枚組)
    • 映像特典
      • 劇場予告編
      • ノンスーパーED 劇場公開ver.
      • ノンスーパーED 江戸ver.
      • ノンスーパーED 橋ver.
  • 特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE コレクターズパック(2枚組)
    • ディスク1:本編ディスク(通常版と同様)
    • ディスク2:特典DVD
      • メイキング
      • 完成披露試写会スペシャルイベント
      • 完成披露試写会舞台挨拶
      • 公開初日舞台挨拶上映前
      • 公開初日舞台挨拶上映後
      • PR集
      • バスターズ&ゴーカイギャラリー
      • バスターズ&宇宙帝国ファイル
      • ポスタービジュアル
    • 初回限定特典
      • ポスターカード

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ αはゲキトージャ(ゴーバスターエース)のゲキセツコン。βは大獣神(豪獣神)の大獣神ビームとガオキング(ゴーバスターライオー)の天地轟鳴アニマルハート。γはフラッシュキング(ゴーバスターエース)のキングナックルと龍星王(ゴーバスターエース)の龍星キックと大風車斬り。δはダイボウケン(ゴーカイオー)の左腕ワイヤーで動きを抑えられたところをマジキング(バスターヘラクレス)のキングカリバー魔法斬り。

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ 「2013年 日本映画・外国映画業界総決算」『キネマ旬報(2月下旬決算特別号)』第1656号、キネマ旬報社、2014年、201頁。 
  2. ^ 『獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦! さらば永遠の友よ』劇場パンフレット、P.20、三条陸インタビュー。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 宇宙船YB 2013, p. 21, 「特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE」
  4. ^ a b c d e f g h i 21st 12 2017, p. 26, 「宇宙帝国ザンギャック」
  5. ^ a b c d 超全集 2013, p. 88, 「特命部が戦ったその他の組織」
  6. ^ a b c d 戦変万化 2022, p. 25, 「第1章 2011-2012 ―名匠の競宴― 海賊戦隊ゴーカイジャー」
  7. ^ a b c 戦変万化 2022, p. 63, 「第1章 2011-2012 ―名匠の競宴― DESIGNER INTERVIEW 韮沢靖 / 篠原保[海賊戦隊ゴーカイジャー]」
  8. ^ a b c d 超全集 2013, p. 45, 「特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE」
  9. ^ a b c d 21st 12 2017, p. 29, 「Battle of『特命戦隊ゴーバスターズ』in 2012-2013」
  10. ^ a b c d e 宇宙船YB 2013, p. 14, 「ヴァグラス」
  11. ^ a b 21st 12 2017, p. 23, 「ヴァグラス」
  12. ^ a b 超全集 2013, p. 81
  13. ^ 戦変万化 2022, pp. 56–57, 「第1章 2011-2012 ―名匠の競宴― 特命戦隊ゴーバスターズ」
  14. ^ a b 戦変万化 2022, p. 72, 「第1章 2011-2012 ―名匠の競宴― DESIGNER INTERVIEW 出渕裕 / 篠原保 / 原田吉朗 / 森木靖泰 / K-SuKe[特命戦隊ゴーバスターズ]」
  15. ^ ノンクレジット。
  16. ^ a b c d e f 劇場パンフレットより記載[要文献特定詳細情報]
  17. ^ a b キャラクターブック2 2013, p. 57, 「キャスト×スーツアクター対談&鼎談 鈴木勝大×押川善文×浅井宏輔」
  18. ^ a b “みんなで観たい。”. 面白ければオールOK!. 2020年8月15日閲覧。
  19. ^ 仮面俳優列伝 2014, pp. 23–35, 「第1章 Mr.平成ライダー&Mr.レッドの軌跡 02 福沢博文
  20. ^ キャラクターブック2 2013, pp. 62–63, 「スタッフインタビュー アクション監督・福沢博文」

出典(リンク)

参考文献

  • 『特命戦隊ゴーバスターズキャラクターブック2 『THE END OF MISSION』』東京ニュース通信社〈TOKYO NEWS MOOK 343号〉、2013年3月30日。ISBN 978-4-86336-301-4。 
  • 『特命戦隊ゴーバスターズ超全集小学館編(てれびくんデラックス愛蔵版) - 帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ 超全集版』(東映ビデオ)封入特典
  • 『東映ヒーロー仮面俳優列伝』鴬谷五郎[編著]、辰巳出版、2014年12月20日。ISBN 978-4-7778-1425-1。 
  • 講談社 編『スーパー戦隊 Official Mook 21世紀』 vol.12《特命戦隊ゴーバスターズ》、講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2017年7月25日。ISBN 978-4-06-509523-2。 
  • 『スーパー戦隊怪人デザイン大鑑 戦変万化 2011-2021』ホビージャパン、2022年11月30日。ISBN 978-4-7986-3007-6。 
  • 雑誌
    • 「宇宙船vol.140特別付録 宇宙船 YEARBOOK 2013」『宇宙船』vol.140(2013.春号)、ホビージャパン、2013年4月1日、ISBN 978-4798605944。 (ページ数は別冊のもの)

外部リンク

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