DDCD

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DDCD(Double Density CD)は、一般的なCDの2倍に当たる1.3GBの容量を持つディスクのことである[1]。2000年7月にソニーによって仕様が発表された[1]。規格書は「Purple Book」である[2]

仕様

CDではピットの長さの最小値が0.833μm、トラックピッチが1.6μm幅である一方、DDCDではピットの長さの最小値を0.623μmに、トラックピッチを1.1μm幅に、それぞれ短縮することで、1.3GBのデータを書き込むことが可能になった[1]。線速度も、CDの1.2〜1.4m/sから、0.9m/sに短縮されている[1]。既存のCDの製造技術や製造設備を流用可能とすることで大容量の光学ディスクを安価に提供する狙いがあった[1]

読み出しや書き込みには専用ドライブが必要となり、DDCDに対応していないCD-ROMドライブでは読み出しも行えない[3]。CDと同様にDDCDにもDDCD-R/DDCD-RWが存在する[3]

反響

製品が発売された2001年当時、既にDVD-RAMなどCD-R/CD-RWに代わる次世代バックアップメディアが登場しており、容量面での魅力は高くないが、メディアは安価だったため、次世代バックアップメディアの本命が確定するまでは価値があるかもしれないと評された[3]

結果的には従来のCD-R/RWドライブで読み書きできない点やDVD-R/RWへと移行したほうが容量面で有利だった点もあり普及しなかった[4]

出典

  1. ^ a b c d e 『記録容量1.3GBの「Double Density(倍密度)CD-ROM/-R/-RW(仮称)」規格を策定』(プレスリリース)ソニー、2000年7月5日。https://www.sony.com/ja/SonyInfo/News/Press/200007/00-0705/2023年11月10日閲覧 
  2. ^ “No.121 電蓄からデジタルオーディオまで 第23回”. エレクトロニクス立国の源流を探る 週刊BEACON. アイコム (2016年5月16日). 2023年11月10日閲覧。
  3. ^ a b c “1.3GB CD-R/RWメディア“DDCD”対応のCD-RWドライブが世界初登場!”. ASCII.jp. KADOKAWA ASCII Research Laboratories (2001年4月13日). 2023年11月10日閲覧。
  4. ^ “2001年4月13日、1.3GBの容量をもつDDCD規格に対応した「CRX200E」が発売されました:今日は何の日?”. ライブドアニュース. ライブドア (2020年4月13日). 2023年11月10日閲覧。
CD規格
読み取り専用
書き込み可能
  • Orange Book
  • Purple Book
    • DDCD-R
    • DDCD-RW
CDに近いもの
種類
第1世代
第2世代
第3世代
第4世代以降
  • Archival Disc(英語版)
  • HVD
光磁気ディスク
技術
仕様
規格争い
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