スーパーマリオブラザーズ ワンダー

スーパーマリオブラザーズ ワンダー
Super Mario Bros. Wonder
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 Nintendo Switch
開発元 任天堂企画制作本部
発売元 任天堂
プロデューサー 手塚卓志[1]
ディレクター 毛利志朗[1]
デザイナー 林田宏一[1]
音楽 近藤浩治(サウンドディレクター)[1]
美術 佐藤真靖(アートディレクター)[1]
シリーズ スーパーマリオブラザーズシリーズ
バージョン Ver.1.0.1 (2023年11月21日)[2]
人数 1 - 4人(オンラインでは1 - 12人)
メディア Nintendo Switch専用ゲームカード
ダウンロード販売
発売日 世界の旗2023年10月20日[3][4]
対象年齢 CEROA(全年齢対象)[5]
ESRB:E(6歳以上)[3]
PEGI7[4]
USK6(6歳未満提供禁止)[6]
ACB:G[7]
コンテンツ
アイコン
ESRB:Mild Fantasy Violence[3]
USK:Handlungsdruck[8]
ACB:Online interactivity, Very mild fantasy themes and violence[7]
売上本数 日本の旗 268万本 (2024年3月末時点)[9]
世界の旗 1,344万本 (2024年3月末時点)[9]
対応言語 日本語英語フランス語ドイツ語イタリア語スペイン語韓国語オランダ語ポルトガル語ロシア語中国語簡体字)、中国語(繁体字[5]
その他 Nintendo Switch Online対応
テンプレートを表示

スーパーマリオブラザーズ ワンダー』(: Super Mario Bros. Wonder)は、任天堂より2023年10月20日に発売されたNintendo Switch専用ゲームソフト。

スーパーマリオブラザーズ』の流れを汲むスーパーマリオシリーズ2D(横スクロール)ゲームとしては2016年リリースのスマートフォン用ソフト『Super Mario Run』以来7年ぶり、スーパーマリオブラザーズシリーズとしては2012年発売のWii U用ソフト『New スーパーマリオブラザーズ U』以来の11年ぶりの新作である。発売2週間で430万本と、過去最高ペースで売り上げた[10]

ストーリー

舞台はキノコ王国より少し離れた場所にあるフラワー王国。フロリアン王子が主催するパーティに招待されたマリオたちの前に、突如としてクッパ軍団が襲来。クッパは王国から奪ったワンダーフラワーの力でフラワー城と合体し、各地の人々を牢に閉じ込めるなど王国を混乱に陥れる。マリオたちはフロリアン王子の協力のもと、クッパの悪事を阻止し、フラワー王国を救うための旅を始める。

システム

基本的なシステムは『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズと同様で、「カベキック」「ヒップドロップ」をはじめとした同シリーズのテクニックも一通り実装されている。また、「3Dマリオ」のようにしゃがみながら移動することができる。その一方で、本作ではスコアや制限時間の概念が廃止されている。

2人以上でのプレイ時はプレイヤーの残り数(残機)が共有となっていて、ミスをしたプレイヤーは「タマシイ」の状態となってコース内を浮遊し、健在な仲間プレイヤーが5カウント以内にタマシイに触れれば、残り数を減らさずプレイに復帰できる[11]

パワーアップ形態

本項では便宜上、各パワーアップ時の名称を「○○マリオ」と表記する。

ちびマリオ
「スーパーマリオ」の状態でダメージを受けるとこの状態になり、レンガブロックを壊せなくなる。この状態でダメージを受けるとミスになり、再挑戦時は強制的にこの状態になる。
スーパーマリオ
「ちびマリオ」の状態でスーパーキノコを取ると変身する。実質的な標準形態で、最初のコースから始める場合はこの状態でスタートする。
ファイアマリオ
ファイアフラワーを取ることで変身するパワーアップ。画面上に連続2個までファイアボールを投げられる。
ゾウマリオ
ゾウフルーツを取ることで変身する。鼻で攻撃したり、鼻に水を溜めて噴射したりするなど、ゾウを意識したアクションが可能[12]
アワマリオ
アワフラワーを取ることで変身する。前方に泡を放ち、近づいた敵を包み込むと同時にコインに変化させることができる。また、泡は壁やブロックなどの障害物を貫通して敵に到達し、ひと跳び限りの足場とすることもできる[12]
ドリルマリオ
ドリルキノコを取ることで変身する。頭突きで棘付きの敵や硬い敵を倒すことができるほか、天井や地中に潜ることができる[12]
無敵マリオ
スーパースターを取ることで変身する、シリーズ共通の無敵状態。触れた敵を一方的に倒したり、ダメージのある棘床などのトラップを無効化するほか、近くにあるコインを引き寄せる。穴に落ちたり、底のない溶岩や毒沼につかった場合は通常通りミスとなる。

ワンダー

各ステージに配置されている「ワンダーフラワー」に触れると「ワンダー」が発動し、地形やギミック、プレイヤーや敵の外見など、さまざまな変化が起こる。ワンダーには制限時間があるものもあり、0になると通常状態に戻る。

バッジ

冒険を進めると、便利なアクションを追加したり、難易度を上げたりすることが可能な「バッジ」が手に入る[13]。一度に付けられるバッジは1枚のみ。

アクションバッジ
帽子パラシュート
ジャンプ中に帽子を開いて落下速度を軽減できる[13]。マリオとルイージを除く帽子をかぶっていないプレイヤーの場合は、各々のパーソナル・カラーに合わせた帽子を取り出して使う。
カベ登りジャンプ
ドルフィンキック
水中で前方に速く泳げる。「スーパーマリオ」以上の場合のみ、ブロックを叩いて壊すこともできる[13]
ふわっとジャンプ
通常より高い高度でジャンプし、落下時に足をばたつかせることで滞空時間を延長できる[13]
しゃがみ大ジャンプ
一定時間しゃがみ続けると、通常より高くジャンプできる[13]
2ステップジャンプ
ジャンプからの着地後、すぐにもう一度ジャンプすると高く飛べる。砂の上でも有効。
スピードアップ
ダッシュの最高速度が上がる。砂の上でも有効。
つるショット
ジャンプ中につるを発射し、壁に張り付くことができる[13]
フロートスピン
ジャンプ中にスピンしながら浮き上がる。
パワーアップバッジ
ごほうびコイン
敵を倒すとその場でコインが手に入る。
自動スーパーキノコ
「ちびマリオ」の状態でコースに入ると、自動的に「スーパーマリオ」になる。
!ブロック出現
コース内の至る所に「!ブロック」が追加され、足場や獲得できるコイン・アイテムが増える。
復帰ジャンプ
穴や溶岩などに落ちた瞬間の一度だけジャンプして復帰できる[13]
リズムジャンプ
特定のリズムに合わせてジャンプすると、コインを入手できる。
ダウジング
ワンダーフラワーなどに近づくと、プレイヤーの周囲にエフェクトが現れる[13]
コイン吸いこみ
プレイヤーの周囲にあるコイン・フラワーコインを吸収する[13]
いつでもゾウ / いつでもファイア / いつでもアワ / いつでもドリル
パワーアップアイテムを取ったとき、種類を問わず特定の状態に変身する。
達人バッジ
ジェットラン
常にダッシュし続けるようになる。足場から飛び出るとしばらく滞空する[13]。そして、一定のタイミングまでなら空中でのジャンプも可能である。
バネ
常にジャンプし続けるようになる。ボタンを押すと高くジャンプする。
透明
プレイヤーの姿が見えなくなり、敵からも察知されなくなる[13]
ハナ歌効果音
さまざまな効果音が人の声に変化する。この声は、開発時に不採用となったアイデアを出したサウンドディレクターの近藤浩治自身のものである[14]

ワールドとコース

「フラワー諸島」を中心に、各ワールドが時計回りに配置されているのが特徴で、ワールド2以降に行くにはフラワー諸島を経由する必要がある。また、従来のルートに沿って自動的に進む地帯に加え、『スーパーマリオ 3Dワールド』のような自由に歩き回れる地帯が混在している。

ワールド1 ドカンロック平原
ゲーム開始時はこのワールドからスタートする。最初のコースでゾウフルーツ、次のコースでファイアフラワーが初登場する。平原や森のステージが主体だが、地下面もある。
ワールド2 モックモック高山
その名の通りワールド全体が高い山となっており、麓では雪が積もったステージとなっている。山を登っていくと、アスレチック面が主体となる。
ワールド3 オーゴン滝
金色の水が流れるワールド。扇が登場したりBGMが和風となっていたりなど、ワールド全体が和風になっている。このワールドではポプリン師匠の修行としてステージをクリアしていく。金色の山の頂上まで行くと、ポプリン師匠から修行をすべて終えた旨と、グランドシードが渡される。そのため、このワールドにパレスは存在しない。
ワールド4 ヒデリー砂漠
白い砂漠が広がるワールド。ワールドの大半は自由に移動ができる。また、近づくと現れるステージも存在する。
ワールド5 キンキン採掘場
フラワー諸島の南東に存在するワールド。このワールドでは採掘場の奥深くに閉じ込められたポプリンたちを助けながらグランドシードを探す。
ワールド6 マグマノ樹海
溶岩が流れるワールド。溶岩の異変を察知した研究所職員のポプリンを助けながらステージをクリアしていく。
フラワー諸島
ワールド1をクリアすると行けるようになる。フラワー王国の中心にある諸島で、ここから各ワールドに繋がっていく。クッパとの最終決戦もこのワールド内で行われる。フラワー城エリアを除き、水系のステージが多い。
スペシャルワールド
花のような足場が大量にある特別なワールド。特定のコースをクリアしたり、クリア後のワールドで特定の場所に訪れたりすることで、そのワールドに応じた高難易度コースに挑戦できるようになる。加えて、特定の条件を満たすと出現する超高難易度コースが複数ある。

特殊なコース

「スペシャルワールド」を除く各ワールドには、以下の特殊なコースが配置されている。

バッジチャレンジ
「スペシャルワールド」を除くすべてのワールドに登場。特定のバッジを装備してゴールを目指す。
ハナチャンレース
ワールド1と「フラワー諸島」に登場。ハナチャンよりも先にゴールすればクリア。
たおして進め!
ワールド3と「スペシャルワールド」を除くすべてのワールドに登場。敵をすべて倒すまでの時間を競う。早くクリアするほど多くのフラワーコインを獲得できる。
みんなの広場
ワールド2・3・4・6に登場。コース全体に配置された5つの「ワンダーピース」を探すのが目的。
ちょっと一息
「フラワー諸島」「スペシャルワールド」を除くすべてのワールドに登場。小さなコースを舞台とした、低難易度のおまけ的なコース。

登場キャラクター

プレイヤーキャラクター

本作では『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズの倍以上となる12体のキャラクターから選択できる[15]。また、一部のコースには特定のキャラクターが近づくと見えるようになる隠しブロックが存在する。

マリオ、ルイージ、ピーチ、デイジー、きいろキノピオあおキノピオキノピコ
声 - ケビン・アフガニ(マリオ、ルイージ)[16]、サマンサ・ケリー(ピーチ、きいろキノピオ、あおキノピオ、キノピコ)、ジゼル・フェルナンデス(デイジー)[17]
基本となる操作キャラクター。アイテムを取ることでさまざまなパワーアップが可能。身体能力上の差は存在しないが[18]、前述の「バッジ」で過去の作品における固有能力をある程度再現できる。
ヨッシー、あかヨッシー、きいろヨッシー、みずいろヨッシー
たべる、はきだす、ふんばりジャンプといった、「ヨッシーシリーズ」でも使用したアクションが使える[18]。また、別のヨッシーを含むほかのキャラクターを騎乗させることもできる[18]。敵に当たってもダメージを受けない[18](一瞬行動不能となる)が、谷底に落ちたり溶岩、毒沼に触れると通常通りのミスになる。また、マリオたちと違いアイテムによるパワーアップはできない。
トッテン
声 - ドーン・M・ベネット[19]
パワーアップとヨッシー特有の能力がない代わりに、こちらは敵に当たってもそのまま素通りできる[18]。さらに本作ではマリオたちと同様にヨッシーに乗ることができる[18]

ノンプレイヤーキャラクター

この項目ではプレイヤーが操作するキャラクターではない重要キャラクターについて記述する。

フロリアン王子
声 - ケイトリン・エリザベス[20]
フラワー王国の王子。クッパの悪名を知っており、各ワールドの解説役やバッジの管理者としてマリオたちに同行しプレイヤーをサポートしてくれる。
おしゃべりフラワー
声 - 北島淳司
コースのいたる場所に配置されている花。花に触れるとプレイのヒントや応援メッセージ、関係のない他愛もない話をしてくる。ほとんどのおしゃべりフラワーの色は黄色だが、赤色のおしゃべりフラワーも特定の場所にいる。プレイヤーの行動やミス、言語設定を切り替えることで発言内容が変わることもある。
ポプリン
声 - クリスティーン・マリー・カバノス[21]
フラワー王国に住む一族。頭部がつぼみのような形状となっており、嬉しいときに開花する。またコースクリア後にゾウマリオでゴールしたプレイヤーがいる場合、鼻から水を吹きかけられて開花する[注 1]
キノピオ隊長
声 - サマンサ・ケリー
キノピオ探検隊のリーダー。見つけて話しかけるとフラワーコインをくれる。

クッパ軍団

クッパ
声 - ケニー・ジェームズ
クッパ軍団の首領。フラワー王国のパーティ会場を襲撃し、奪ったワンダーフラワーの力でフラワー城と合体した「城クッパ」に変貌する[22]
クッパJr.
声 - ケーティー・サゴイアン
クッパの息子。占拠した各ワールドのパレスでボスとして待ち構える。ワールドごとに攻撃手段が変化し、一度攻撃を受けるとワンダーパワーを浴びて強化される。
カメック
クッパの側近。得意の魔法を使い、フラワー王国を混乱に陥れる。

そのほかの敵キャラクター

以上のキャラクターの詳細は個別記事を参照。

スイカパックン
スイカの果実のような縞模様が特徴の、パックンフラワーの亜種。飛ばした種を踏んでジャンプ台代わりにすることができる。またヨッシーで食べると、『ヨッシーアイランド』のスイカのようにスイカの種を吐き出すことができる。
ホッピン
プレイヤーの真似をしてジャンプする。ジャンプを利用してハテナブロックを叩くことができる。
メリコンドル
コンドルのような姿をした生物。ブロックごと粉砕しながら突撃し、くちばしが壁にめり込むと一時的に動けなくなる。
ゴッツン
ドッスンの亜種。通常のドッスンと違い水平にプレイヤーを追尾し、下から上の逆方向に突撃してくるタイプもいる。
マキマキ
頭頂部が非常に長いミイラのような敵。通常の踏み付けでは倒せないが、背後の取っ手ごと包帯を引きはがして倒すことができる。
アングリ
鼻水を垂らしたサンショウウオのような生物。大きな口でプレイヤーやほかの敵を飲み込もうとし、飲み込んだファイアボールを吐き出して反撃してくる。
トッシン
バッファローのような大柄な生物。プレイヤーに突進をしかけてくるが、背中にはダメージ判定がなく足場にすることができるほか、登り斜面の端から放物線状に跳躍したり、壊せない土管や壁などの障害物に当たると一時的にダウンする。ワンダーフラワーの力で列をなして走ってくることもある[23]
コロンポリン
毬のような体型をもつカバのような生物。触れたプレイヤーを跳ね飛ばしながらもダメージにはならず、踏んだり何らかの攻撃を加えるとトランポリンのように跳ね転がり、隙間に挟まるとジャンプ台代わりに利用できる。
ズラカル
茶色い体毛をしたげっ歯類のような生物。口からドングリを吐いて攻撃してくるほか、プレイヤーが近づくと逃走して距離を取ろうとする。コースによっては、ワンダーフラワーやコインなどのアイテムをもっている場合もある。
オシダシー
ハンマーブロスに似たメットと分厚いグローブをはめた敵。進行方向にある土管やほかの敵を押し出すが、スーパー以上の形態であれば押し合いに勝つことができる。
ブースカ
風船のような生物。上から叩くと割れ、中にワンダーフラワーが入っていることもある。
ハイデン
カレイのような魚。砂底を這ってプレイヤーを追尾し、水上まで跳ね上がって噛みついてくる。ワンダー状態では地形ごと食らうほどの巨大な個体が現れる。
フキヤン
くちばしを吹き矢のように飛ばしてくる鳥。飛ばしたくちばしは一定時間で復活するほか、刺さったくちばしのうしろが伸びて足場代わりにもなる。
ズンドコ
白い毛皮とゴーグルを纏ったクリボーのような体型のキャラクター。おもに雪のある寒冷地に生息し、眼前にある氷ブロックやノコノコの甲羅などを蹴転がして攻撃してくる。
ヘビムシ
空中にある点線を伝って移動するイモムシのような生物。棘付きのメットや鎧で覆われた部分に触れるとダメージを受けるが、無防備な尻の部分を踏んで倒せる。通常の緑タイプと、移動速度が速い赤タイプがいる。
ヨコドリー
ゴーグルをつけた青い鳥。上空から急降下して進行方向上にあるコインなどを奪う。
ガシガシ
オレンジ色の鳥。目の前にハテナブロックなどの障害物がある場合、噛み砕いてしまう。POWブロックで一時的に動きを止めることが可能。
チョロチュー
ハーネスをつけたキャラクター。ハーネスを引っ張って取ると、進行方向に向かって真っ直ぐダッシュする。
ホバーメカクッパ
メカクッパの亜種。
ファイアガボン
ガボンの亜種。
チェイスキラー
キラーの亜種。
ランランパックン
パックンフラワーの亜種。
ロングキラー
キラーの亜種。
スライドン
ドッスンの亜種。

アイテム

本作ではアイテムをストックし、コースプレイ中に使用することができ[12]、同じステージにいるプレイヤーにアイテムをプレゼントすることもできる。また、『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズの「スターコイン」に相当するアイテムは、本作では「ワンダーシード」と「フラワーコイン」に分けられている。

スーパーキノコ
「ちびマリオ」の状態で取ると「スーパーマリオ」に変身する。
ファイアフラワー
取ると「ファイアマリオ」に変身する。
ゾウフルーツ
新登場のアイテムで、その名の通りゾウのような見た目のフルーツ。取ると「ゾウマリオ」に変身する。
アワフラワー
新登場のアイテムで、見た目は紫色のファイアフラワー。取ると「アワマリオ」に変身する。
ドリルキノコ
新登場のアイテムで、傘がドリル状になっているキノコ。取ると「ドリルマリオ」に変身する。
スーパースター
取ると「無敵マリオ」に変身する[12]。無敵状態のプレイヤーに触れると自身もスター状態になる。
1UPキノコ
取るとプレイヤーたちの残り数が1つ増える。最大残り数は99。「なんでも屋」でフラワーコインを使って購入することもできる。
コイン
100枚集めるとプレイヤーたちの残り数が1つ増える。
ワンダーシード
コースごとに発動した「ワンダー」状態を解除できる特別な種子で、一定数以上集めることで未踏のコースなどを解放することができる。1コースに2 - 3個隠されているほか、「なんでも屋」でフラワーコイン100枚で購入することもできる。
フラワーコイン
ポプリン曰く「元気のみなもと」で、「ワンダーシード」と同様にコースなどを解放する際に使う。また、「なんでも屋」でバッジやアイテムなどを購入する際にも使用する。1コースに3枚ずつ隠された10枚分の価値があるものや[24]、ワンダー状態のみ取ることができる0.1枚分の価値しかないものもあり、最大999枚まで所持できる。ただし、ゲームオーバーになると50枚失う。
グランドシード
各ワールドの最終ステージをクリアすると貰える。シード1個につき、城クッパ周辺を覆う雲パックンを取り除くことができる。

開発

『Newスーパーマリオシリーズ』のエンジンを流用するのではなく、「新たな2Dマリオのベースとなるシステムをつくる」ことを目標に制作された[1]

作品のテーマは「秘密や不思議がいっぱいのマリオ」。ブロックをたたくとコインが出る、スーパーキノコで体が大きくなる等の発売当時から続くシリーズ伝統のギミックだけでなく、「今の時代でも感じられる秘密や不思議」を模索するようプロデューサーの手塚卓志から課題が出たという[1]

スーパーマリオメーカー2』の開発が始まった時から「次のマリオはどんなものにしよう?」と模索したが多くのユーザーがスーパーマリオメーカーシリーズの手作りコースだけで満足する声が出てきてデザイナーの林田宏一は相当な不安を抱えた。手塚は楽観視のため、「次のマリオはちゃんと『スーパーマリオメーカー』と全然違うものになるから、心配しないで」と説得を続けた[1]

アイデア案は2000枚以上も存在した。その中の一つが「アイテムを取ると別世界にワープできる」。美術担当の佐藤真靖が提案した物で土管やつるブロックの様にワープする事から構想し、手塚から従来のワープとは変わらないことを指摘し、その場の地形を変化する様に指示を出したがディレクターの毛利志朗たちから無茶な指示に困惑した。土管を芋虫の様に曲げながら移動するアイデアは従来の2Dマリオではスペックの都合で出来なかったことを実現できたことから核が見えてきて決定した。サウンドディレクターの近藤浩治の案は、8頭身リアルサイズの実写版マリオがBGMを鼻歌で歌いながら進み、ジャンプするときは「ぴょ~んっ!」と声で喋るものだった。採用されなかった理由はアイデアとしては面白いが、遊び方の違いがどう変わるのか分からないからとされる[1]。その不採用となったアイデアは、「ハナ歌効果音」バッジの効果として採用された。採用された理由は、いろいろな声を聞きたくなるため、さまざまなアクションを試したくなる点がよかったからとのこと[14]

開発が遅れた理由としては「納期よりも中身優先で」の指示があったため、制作期間に制限が設けられておらず、長期にわたる時間やコストがかかったことや、当初は少人数体制で開発が行われたことが理由として挙げられる[1]

音声

BGMの変化は大きく意識しており、異質感をより高めるように、アップテンポの曲を多めにしたり、環境音と効果音をより派手な音にして通常コースをガラッと変わった印象を与えるように従来のアナログシンセから楽器音やデジタルシンセを採用してこれまでのマリオになかったジャンルを取り入れ、一新した[1]

スーパーマリオ64』から長年に渡ってマリオとルイージの声優を担当していたチャールズ・マーティネーが引退することを2023年8月に発表したため、後任としてケビン・アフガニが声を担当する初のゲーム作品となった[25][26][27]。また、デイジーやトッテンの声優も過去作から変更された。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 象に変身しており鼻に水を含んでいないと花は開花しない。
  2. ^ 本作ではボスキャラクターとしてではなく、『New スーパーマリオブラザーズ 2』に登場した「テレドン」と同様の役割で登場する。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k “開発者に訊きました : スーパーマリオブラザーズ ワンダー”. 任天堂ホームページ. 2023年10月17日閲覧。
  2. ^ “スーパーマリオブラザーズ ワンダー 更新データ”. 任天堂ホームページ. 2023年11月22日閲覧。
  3. ^ a b c “Super Mario Bros.™ Wonder for Nintendo Switch - Nintendo Official Site”. Nintendo of America. 2023年7月16日閲覧。
  4. ^ a b “Super Mario Bros. Wonder | Nintendo Switch games | Games | Nintendo”. Nintendo UK. 2023年7月16日閲覧。
  5. ^ a b “スーパーマリオブラザーズ ワンダー”. My Nintendo Store. 任天堂. 2024年2月9日閲覧。
  6. ^ “Nintendo Switch Super Mario Bros. Wonder”. Nintendo Store DE. 任天堂DE. 2024年2月9日閲覧。
  7. ^ a b “Nintendo Switch Super Mario Bros. Wonder”. Nintendo Store AUS. 任天堂AUS. 2024年2月9日閲覧。
  8. ^ “Start › Ergebnisse für Ihre Suche nach "Super Mario Bros. Wonder"”. USK. USK.de. 2024年2月9日閲覧。
  9. ^ a b “任天堂株式会社 2024年3⽉期 決算説明資料” (PDF). 任天堂 (2024年5月7日). 2024年5月7日閲覧。
  10. ^ “マリオ新作、過去最高ペースで爆売れ”. 2023年11月9日閲覧。
  11. ^ “CHAPTER4: ゆるいつながり”. 開発者に訊きました. 任天堂 (2023年10月18日). 2024年2月9日閲覧。
  12. ^ a b c d e “アイテムでパワーアップ”. スーパーマリオブラザーズ・ワンダー公式サイト. 任天堂. 2023年10月24日閲覧。
  13. ^ a b c d e f g h i j k “バッジで広がる多彩なアクション”. スーパーマリオブラザーズ・ワンダー公式サイト. 任天堂. 2023年10月24日閲覧。
  14. ^ a b “『マリオワンダー』が不思議あふれる2Dマリオとして新生した方法。採用されなかったワンダーや開発資料も公開【GDC 2024】”. ファミ通.com (2024年3月21日). 2024年3月27日閲覧。
  15. ^ “マリオも仲間も一緒に冒険”. スーパーマリオブラザーズ・ワンダー公式サイト. 任天堂. 2023年10月24日閲覧。
  16. ^ KevinAfghaniのツイート(1712900880218181648)
  17. ^ GZFernVOのツイート(1715442836169183277)
  18. ^ a b c d e f “マリオも仲間もみんなで冒険。シリーズ最多12種類の操作キャラクターをご紹介。【ワンダーの世界へ Vol.2】”. Nintendo Switch スーパーマリオブラザーズ ワンダー. 任天堂 (2023年9月13日). 2024年2月9日閲覧。
  19. ^ DawnMBennettVAのツイート(1715456580618203611)
  20. ^ BoobsMcbalrogのツイート(1715459381419196787)
  21. ^ christinemcabzのツイート(1715501978963640660)
  22. ^ “クッパがお城と合体!?”. スーパーマリオブラザーズ・ワンダー公式サイト. 任天堂. 2023年10月24日閲覧。
  23. ^ “コースに起こる不思議な変化ワンダー”. スーパーマリオブラザーズ・ワンダー公式サイト. 任天堂. 2023年10月24日閲覧。
  24. ^ “自分に合った遊び方で”. スーパーマリオブラザーズ・ワンダー公式サイト. 任天堂. 2023年10月24日閲覧。
  25. ^ Adam Bankhurst (2023年8月22日). “引退を表明したマリオの声優チャールズ・マーティネットは最新作の『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』には関与していない”. IGN Japan. 2023年8月22日閲覧。
  26. ^ “任天堂「マリオ」声優交代 「64」から主要キャラ担当”. 共同通信 (2023年8月22日). 2023年8月22日閲覧。
  27. ^ "「マリオ」新声優は米国の声優ケビン・ザカリー・アフガニ氏(26歳)に。本人が発表し任天堂も認める。『原神』のアーノルド(英語版)など担当、出演クレジットは数えるほど少ない若手新人が大役務める". 電ファミニコゲーマー. マレ. 14 October 2023. 2023年10月14日閲覧

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