フリングホルニ

トールが小人リト(en)を火葬の火へ蹴り入れる場面。炎上するフリングホルニが描かれている。(エミール・デープラーによる)

フリングホルニ古ノルド語: Hringhorni)は、北欧神話に登場するバルドルの所有する大船。世界のいかなるよりも大きいとされる[1]

スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』は次の経緯を伝えている。ロキの企みによりバルドルが殺された後、神々はバルドルをフリングホルニで船葬しようとした。しかし、その重さゆえに誰も船をへ流すことができなかった。そこで、神々はヨトゥンヘイムに使者を送り、女巨人ヒュロッキンを呼びよせた。ヒュロッキンは船首へ回ると一突きで船を動かすことができたが、あまりにも乱暴であったためころが火をふき大地が震えた。それに怒ったトールミョルニルを持ち出してヒュロッキンの頭を打ち砕こうとしたので、オーディンをはじめとする神々はこれを鎮めなければならなかった[1]

脚注

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  1. ^ a b 『エッダ 古代北欧歌謡集』271-172頁。

参考文献

  • V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。

関連項目

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ミョルニルを象ったペンダント スウェーデンのスコーネ、1877年
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