ワイルド・ホース

ワイルド・ホース
ローリング・ストーンズシングル
初出アルバム『スティッキー・フィンガーズ
B面 スウェイ
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1969年12月、1970年2月
ジャンル カントリー・ロック[1]
時間
レーベル ローリング・ストーンズ・レコード
作詞・作曲 ジャガー/リチャーズ
プロデュース ジミー・ミラー
チャート最高順位
ローリング・ストーンズ シングル 年表
ブラウン・シュガー
(1971年)
ワイルド・ホース
(1971年)
ダイスをころがせ
1972年
ミュージックビデオ
「Wild Horses」 - YouTube
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ワイルド・ホース」(Wild Horses)は、ローリング・ストーンズ1971年に発表した楽曲。アルバム『スティッキー・フィンガーズ』収録。作詞・作曲はミック・ジャガーおよびキース・リチャーズ

解説

曲の初出はストーンズの作品ではなく、フライング・ブリトー・ブラザーズのセカンド・アルバム『Burrito Deluxe』(1970年5月)である。カントリーロック確立の立役者であり、当時リチャーズと親交が深かった、グラム・パーソンズが主要メンバーであった。このバージョンのピアノは後に自身のアルバムでもカバーしたレオン・ラッセルが演奏している。

ストーンズのバージョンは、バンドによるレーベル「ローリング・ストーンズ・レコード」からリリースした最初のアルバム『スティッキー・フィンガーズ』(1971年6月)でフライング・ブリトー版の一年以上も後の発表となった。その後、1971年6月21日アメリカでシングルカットされ(B面は「スウェイ」)、Billboard Hot 100で28位まで上昇[2]カントリー色の強いバラードで、曲はリチャーズがメロディとサビのフレーズを書き、残りの歌詞をジャガーが書いた[3]。リチャーズによれば「これが俺とミックの典型的な共作の仕方」だという[4]12弦ギターおよびエレキギターによるスライドプレイはリチャーズで、ミック・テイラーアコースティックギターのみの担当となっている[5]。ジャガーがマリアンヌ・フェイスフルが自殺未遂を図ったことにインスパイアされて作ったという説もあるが(実際にフェイスフルは、1969年7月8日に睡眠薬の過剰服用で5日間昏睡状態に陥った事がある)[6]、ジャガー本人は「マリアンヌとは関係なかったはず」と否定している[4]。本作は1969年12月にレコーディングされているが[4]、当時はまだアブコ・レコードとの契約が残っていたため、ベストアルバムなどに収録される場合、1969年以前の作品のようにアブコによる編集盤に収録される事がある(「ブラウン・シュガー」も同様)。

コンサートでも頻繁に採り上げられており、リリースされた1971年から最新の2015年のツアーまで演奏されている。ただし1980年代にはレパートリーから外されていた[5]。また多くのコンピレーションアルバムに収録されている。

ローリング・ストーン』誌が選ぶ最も偉大な500曲において、193位にランクされている[7]

参加ミュージシャン

※レコード/CD記載のクレジットに準拠

別バージョン

リリース前の1970年に公開された映画『ギミー・シェルター』では、ストーンズのメンバーがこの曲をプレイバックしているシーンがあるが、ここで聞かれる音源はオリジナルテイクとは異なる別バージョンである。

2015年リリースの『スティッキー・フィンガーズ・デラックス・エディション』には、未発表だったバージョンが収録された。ここで聴けるバージョンは、オリジナルにあったスライドギターやコーラスがない他、ジャガーのボーカルも一部異なっている。

カバー

脚注

  1. ^ Dowley, Tim (1983). The Rolling Stones. Hippocrene Books. p. 84. ISBN 978-0-85936-234-4. https://books.google.com/books?id=b4BWAAAAYAAJ. "'Dead Flowers' and 'Wild Horses' have them playing a kind of country rock." 
  2. ^ The Rolling Stones | Awards | AllMusic:
  3. ^ SIGHT VOL.14 特集「ロックの正義!!ストーンズ全100ページ」(株式会社ロッキング・オン2003年)65頁
  4. ^ a b c 『スティッキー・フィンガーズ』日本版CD(1994年)付属の越谷政義による解説より。
  5. ^ a b “Wild Horses:” (英語). 2016年1月11日閲覧。
  6. ^ 『ローリングストーンズ/グッド・タイムズ・バッド・タイムズ』 (テリー・ロウリングス/アンドリュー・ネイル/キース・バッドマン著、 筌尾正訳、シンコーミュージック刊、2000年)195頁
  7. ^ “The 500 Greatest Songs of All Time” (英語). Rolling Stone (2021年9月15日). 2021年12月21日閲覧。
旧メンバー
代表曲
アルバム
UK スタジオ・アルバム
(1964–1967)
US スタジオ・アルバム
(1964–1967)
スタジオ・アルバム
(1967–現在)
UK コンパクト盤
ライブ・アルバム
コンピレーション
アブコ編集盤
デッカ編集盤
その他のアルバム
映像作品
ライブ・ツアー
  • アメリカン・ツアー 1969
  • ヨーロピアン・ツアー 1970
  • UKツアー 1971
  • アメリカン・ツアー 1972
  • パシフィック・ツアー 1973
  • ヨーロピアン・ツアー 1973
  • ツアー・オブ・アメリカ '75
  • ツアー・オブ・ヨーロッパ '76
  • USツアー 1978
  • アメリカン・ツアー 1981
  • ヨーロピアン・ツアー 1982
  • スティール・ホイールズ/アーバン・ジャングル・ツアー
  • ヴードゥー・ラウンジ・ツアー
  • ブリッジズ・トゥ・バビロン・ツアー
  • ノー・セキュリティ・ツアー
  • リックス・ツアー
  • ア・ビガー・バン・ツアー
マネージャー
プロデューサー
外部ミュージシャン
関連人物
関連項目
カテゴリ カテゴリ
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