自伐型林業

自伐型林業(じばつがたりんぎょう)は、森林所有者が経営・管理・施業を委託する林業形態から、農家林家などによる自家伐採6次産業持続可能森林経営手法である。

概要

京都議定書に基づく森林吸収量の確保[1]に向けて持続的な方法(吸収量は間伐をして間伐材を生産した方がより大きくなる)で森林を増やすため、対策安定財源として森林環境税の導入が予定されている[2][3][4]。2014年(平成26年)度~2023年(「平成35年」)度まで、東日本大震災の復興などに必要な財源を住民税に上乗せ徴収しているため、導入時期は2024年(「平成36年」)度の予定[5]皆伐・過間伐(大量間伐)の林内は隙間だらけになり、台風により残った立木が風倒木となって持続性を失うので、天然林が自伐型林業の目標林となる。担い手の募集では、地域おこし協力隊にも広がっている[6][7][8]2014年(平成26年)5月9日、自伐型林業推進協会が設立される[9][10][11] [12]2015年(平成27年)4月17日、自伐型林業普及推進議員連盟が発足[13]2018年(平成30年)2月5日、自伐型林業推進協会が林野庁の「新たな森林管理システム」について提言をした[14][15][16][17][18][19]

関連書籍

  • 中嶋健造 編『NEW自伐型林業のすすめ 』ISBN 978-4881383247 全国林業改良普及協会 (2015/5/30)
  • 佐藤宣子・興梠克久・家中茂著『林業新時代「自伐」がひらく農林家の未来』ISBN 9784540092312 農山漁村文化協会(2014/05)
  • 中嶋健造 丹羽健司・佐藤大輔・深澤光 編『バイオマス材収入から始める副業的自伐林業 』ISBN 978-4-88138-271-4 全国林業改良普及協会 (2012/1/30)

関連論文

  • 「自伐型林業」方式による中山間地域の経済循環と環境保全モデルの構築[20]
  • 興梠克久, 椙本杏子「自伐林家グループによる地域森林管理-静岡県を事例に-」『日本森林学会大会発表データベース』第125回日本森林学会大会 セッションID: A22、日本森林学会、2014年、21頁、doi:10.11519/jfsc.125.0_21、NAID 130005474161、2018年2月12日閲覧 

脚注

  1. ^ “京都議定書において森林吸収量の対象となる森林とは”. 林野庁. 2018年2月12日閲覧。
  2. ^ “森林環境税(仮称)の検討状況について”. 総務省自治税務局. 2018年2月12日閲覧。
  3. ^ “「森林環境税」新設へ、放置森林は生き返るのか/今どき目的税を新設?既存税とのダブリ批判も”. The Huffington Post Japan. 2018年2月12日閲覧。
  4. ^ “森林吸収源対策等の推進について”. 総務省自治財政局調整課. 2018年2月12日閲覧。
  5. ^ “住民税に1000円上乗せする「森林環境税」、わざわざ新設する意味はあるのか?”. yahpoo!ニュース. 2018年2月12日閲覧。
  6. ^ “【2019年】地域おこし協力隊で自伐型林業の募集があった自治体まとめ”. 世界を物書きで!-SEKAMONO-. 2019年5月28日閲覧。
  7. ^ “「里山との暮らし」を未来に残したい!-木材価格の同額補助で、自伐林家を支援”. 2018年2月12日閲覧。
  8. ^ “地域おこし協力隊(自伐型林業推進隊)の活動内容 海と緑と太陽 との共生( 「山と共に生きる くらし 」始め ませんか?)”. 無印良品くらしの良品研究所. 2018年2月12日閲覧。[リンク切れ]
  9. ^ “自伐型林業推進協会設立趣意書・定款”. 自伐型林業推進協会. 2018年2月13日閲覧。
  10. ^ “持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会 設立趣意書”. 自伐型林業推進協会. 2018年2月13日閲覧。
  11. ^ “広がる!自伐型林業、みんなで広げる自伐型林業! ~地域に大産業を創出する可能性を持つ自伐型林業、その実現には多種多様な人材の参画が必要~”. NHK (2017年2月10日). 2018年2月13日閲覧。
  12. ^ “特定非営利活動法人持続可能な環境共生林業を実現する自伐型林業推進協会”. 日本財団 (2017年2月10日). 2018年2月13日閲覧。
  13. ^ “自伐型林業普及推進議員連盟が誕生!─約40人の国会議員が議連の会員に”. 自伐型林業推進協会. 2018年2月13日閲覧。
  14. ^ “「新たな森林管理システム」の問題点と3つの提言”. 自伐型林業推進協会. 2018年2月12日閲覧。
  15. ^ “新たな森林管理システムに関する検討状況”. 林野庁. 2018年2月12日閲覧。
  16. ^ “「新たな森林管理の仕組みづくり」について”. 林野庁. 2018年2月12日閲覧。
  17. ^ “林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の推進について”. 2018年2月12日閲覧。
  18. ^ “林業の成長産化と森資源適切な管理推進ため提言”. 2018年2月12日閲覧。
  19. ^ “国と地方のシステムWG提出資料”. 林野庁. 2018年2月12日閲覧。
  20. ^ “「自伐型林業」方式による中山間地域の経済循環と環境保全モデルの構築”. KAKENHI-PROJECT. 2018年2月12日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • NPO自伐型林業推進協会
  • NPO法人 自伐型林業推進協会 (jibatsukyo) - Facebook
  • 一般社団法人 全国林業改良普及協会(全林協)
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開発
農耕(農業)
畜産
インフラストラクチャー
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