ラリー・コーコラン

ラリー・コーコラン
Larry Corcoran
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州ブルックリン
生年月日 1859年8月10日
没年月日 (1891-10-14) 1891年10月14日(32歳没)
身長
体重
5' 3" =約160 cm
127 lb =約57.6 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
初出場 1880年5月1日
最終出場 1887年5月20日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
この表について
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プロジェクト:野球選手  ■テンプレート

ローレンス・"ラリー"・コーコラン(Lawrence J. "Larry" Corcoran, 1859年8月10日 - 1891年10月14日)は、アメリカ合衆国ニューヨークブルックリン出身のプロ野球選手投手)。右投げ左打ち。

経歴

コーコランは1880年、20歳の時に当時キャップ・アンソンが監督をしていたシカゴ・ホワイトストッキングス(現カブス)に入団、フレッド・ゴールドスミスと共にシカゴの二枚看板となった。1年目から63試合に登板し、43勝14敗、防御率1.95、リーグ最多の268奪三振の活躍を見せた。同年8月19日の試合では、強豪のボストン・レッドキャップス(現アトランタ・ブレーブス)を相手に自身最初のノーヒットノーランを達成した。

2年目の1881年には31勝でリーグの最多勝利投手となる。更に次の年の1882年には27勝、防御率1.95でナショナルリーグの最優秀防御率投手となった。同年9月20の試合では、ウースター・ルビーレッグスを相手に自身2度目となるノーヒットノーランを達成している。1883年と1884年にもそれぞれ34勝、35勝を上げ、最初の5年間は全て25勝以上、4シーズンで30勝以上を挙げるという活躍ぶりだった。1884年シーズンが始まる前、コーコランは新興のユニオン・アソシエーションシカゴ・ブラウンズと一度入団契約を結んだが、ホワイトストッキングス側がよりよい条件を提示してこの契約を破棄させた、というエピソードも残っている。

元々コーコランの利き腕は右手だったのだが、1884年6月10日にクリーブランドと対戦した試合で、初めて投げる腕の左右を変えて投球した。また6月16日バッファロー・バイソンズとの試合では、中継ぎとして登板した際に投げる腕の左右を変えながら4イニング登板したという記録も残している。これは現在でも、1試合の中で腕の左右を変えながら投げた記録としてはメジャー最長の登板回数である。またコーコランの3度目のノーヒットノーランが、1884年6月27日プロビデンス・グレイズとの試合で達成されている。3度のノーヒットノーランは、後年1908年にサイ・ヤングが達成するまで、メジャーリーグ唯一の記録であった。

デビューから5年間シカゴの主力として活躍したコーコランだったが、1885年にひどい腕の怪我に見舞われ、それまでの過度の登板の影響もあり登板回数が激減した。1885年から引退するまでの1887年までの3年間では、わずか14試合にしか登板できなかった。27歳で野球選手を引退した後は腎臓病とアルコール依存症を患い、4年後の1891年にニュージャージー州で死去。32歳没。

特記

野球史研究家のリー・アレンによれば、コーコランは当時正捕手だったシルバー・フリントとの間で、メジャーリーグ史上最初の「サインの交換」をした投手だとされている。コーコランは当時口に多量の噛みタバコを含み、カーブを投げたい時に口に含んだ噛みタバコを片方の頬からもう片方の頬に移すことで、捕手に投げる球種を教えていたそうである。

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
1880 CHC 63 60 57 4 -- 43 14 2 -- .754 2133 536.1 404 6 99 -- -- 268 19 0 218 116 1.95 0.94
1881 45 44 43 4 -- 31 14 0 -- .689 1650 396.2 380 10 78 -- -- 150 27 0 205 102 2.31 1.16
1882 39 39 38 3 -- 27 12 0 -- .692 1469 355.2 281 5 63 -- -- 170 17 0 153 77 1.95 0.97
1883 56 53 51 3 -- 34 20 0 -- .630 2041 473.2 483 7 82 -- -- 216 19 0 281 131 2.49 1.19
1884 60 59 57 7 -- 35 23 0 -- .603 2180 516.2 473 35 116 -- -- 272 27 0 286 138 2.40 1.14
1885 7 7 6 1 -- 5 2 0 -- .714 267 59.1 63 2 24 -- -- 10 2 0 38 24 3.64 1.47
NYG 3 3 2 0 -- 2 1 0 -- .667 109 25.0 24 1 11 -- -- 10 2 0 12 8 2.88 1.40
'85計 10 10 8 1 -- 7 3 0 -- .700 376 84.1 87 3 35 -- -- 20 4 0 50 32 3.42 1.45
1886 WHS 2 1 1 0 -- 0 1 0 -- .000 63 14.0 16 0 4 -- -- 3 0 0 11 9 5.79 1.43
1887 IND 2 2 1 0 -- 0 2 0 -- .000 89 15.0 23 2 19 -- 2 4 0 0 31 21 12.60 2.80
MLB:8年 277 268 256 22 -- 177 89 2 -- .665 10001 2392.1 2147 68 496 -- *2 1103 113 0 1235 626 2.36 1.11
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 「-」は記録なし
  • 通算成績の「*数字」は不明年度がある事を示す

年度別打撃成績

















































O
P
S
1880 CHC 72 296 286 41 66 11 1 0 79 25 -- -- -- -- 10 -- -- 33 -- .231 .257 .276 .533
1881 47 194 189 25 42 8 0 0 50 9 -- -- -- -- 5 -- -- 22 -- .222 .242 .265 .507
1882 40 175 169 23 35 10 2 1 52 24 -- -- -- -- 6 -- -- 18 -- .207 .234 .308 .542
1883 68 269 263 40 55 12 7 0 81 25 -- -- -- -- 6 -- -- 62 -- .209 .227 .308 .535
1884 64 261 251 43 61 3 4 1 75 19 -- -- -- -- 10 -- -- 33 -- .243 .272 .299 .571
1885 7 28 22 6 6 1 0 0 7 4 -- -- -- -- 6 -- -- 1 -- .273 .429 .318 .747
NYG 3 14 14 3 5 0 0 0 5 2 -- -- -- -- 0 -- -- 1 -- .357 .357 .357 .714
'85計 10 42 36 9 11 1 0 0 12 6 -- -- -- -- 6 -- -- 2 -- .306 .405 .333 .738
1886 1 4 4 0 0 0 0 0 0 0 0 -- -- -- 0 -- -- 2 -- .000 .000 .000 .000
WHS 21 88 81 9 15 2 1 0 19 3 3 -- -- -- 7 -- -- 14 -- .185 .250 .235 .485
'86計 22 92 85 9 15 2 1 0 19 3 3 -- -- -- 7 -- -- 16 -- .176 .239 .224 .463
1887 IND 3 12 10 2 2 0 0 0 2 0 2 -- -- -- 2 -- 0 1 -- .200 .333 .200 .533
MLB:8年 326 1341 1289 192 287 47 15 2 370 111 *5 -- -- -- 52 -- *0 187 -- .223 .253 .287 .540
  • 「-」は記録なし
  • 通算成績の「*数字」は不明年度がある事を示す

獲得タイトル・記録

  • 最多勝:1回(1881年)
  • 最優秀防御率:1回(1882年)
  • 最多奪三振:1回(1880年)
  • ノーヒットノーラン:3回(1880年8月19日、1882年9月20日、1884年6月27日)

関連項目

出典・外部リンク

  • 選手の通算成績と情報 Baseball-Reference、Fangraphs、Baseball-Reference (Register)
  • futility.com
  • Baseball Library
 
獲得タイトル・記録
ナショナルリーグ最優秀防御率
1870年代
1880年代
1890年代
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
ナショナルリーグ最多勝投手
1870年代
1880年代
1890年代
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
ナショナルリーグ最多奪三振
1870年代
1880年代
1890年代
1900年代
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
シカゴ・ホワイトストッキングス リーグチャンピオン (4回)
シカゴ・ホワイトストッキングス 1880年 ナショナルリーグ チャンピオン
シカゴ・ホワイトストッキングス 1881年 ナショナルリーグ チャンピオン
シカゴ・ホワイトストッキングス 1882年 ナショナルリーグ チャンピオン
シカゴ・ホワイトストッキングス 1885年 ナショナルリーグ チャンピオン
シカゴ・カブス開幕投手
1870年代
1880年代
  • 80 ラリー・コーコラン
  • 81 ラリー・コーコラン
  • 82 ラリー・コーコラン
  • 83 フレッド・ゴールドスミス
  • 84 ラリー・コーコラン
  • 85 ラリー・コーコラン
  • 86 ジョン・クラークソン
  • 87 ジョン・クラークソン
  • 88 ジョージ・バン・ハルトレン
  • 89 ビル・ハッチソン
1890年代
1900年代
  • 00 クラーク・グリフィス
  • 01 ジャック・テイラー
  • 02 ジャック・テイラー
  • 03 ジャック・テイラー
  • 04 ジェイク・ウェイマー
  • 05 カール・ラングレン
  • 06 カール・ラングレン
  • 07 オーバル・オーバーロール
  • 08 オーバル・オーバーロール
  • 09 オーバル・オーバーロール
1910年代
1920年代
1930年代
  • 30 シェリフ・ブレイク
  • 31 チャーリー・ルート
  • 32 チャーリー・ルート
  • 33 ロン・ワーネク
  • 34 ロン・ワーネク
  • 35 ロン・ワーネク
  • 36 ロン・ワーネク
  • 37 ラリー・フレンチ
  • 38 クレイ・ブライアント
  • 39 ビル・リー
1940年代
  • 40 ビル・リー
  • 41 クロード・パッソー
  • 42 クロード・パッソー
  • 43 ポール・デリンジャー
  • 44 ハンク・ワイズ
  • 45 ポール・デリンジャー
  • 46 クロード・パッソー
  • 47 ハンク・ボローウィー
  • 48 ラス・メイヤー
  • 49 ダッチ・レナード
1950年代
  • 50 ジョニー・シュミッツ
  • 51 フランク・ヒラー
  • 52 ポール・ミナー
  • 53 ボブ・ラッシュ
  • 54 ポール・ミナー
  • 55 ボブ・ラッシュ
  • 56 ボブ・ラッシュ
  • 57 ボブ・ラッシュ
  • 58 ジム・ブロスナン
  • 59 ボブ・アンダーソン
1960年代
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1980年代
1990年代
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