ロベルト・アロマー

曖昧さ回避 ロベルト・アルマー」とは別人です。
この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の姓)はアロマー第二姓(母方の姓)はベラスケスです。
ロベルト・アロマー
Roberto Alomar
2011年7月23日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 プエルトリコの旗 プエルトリコ自治連邦区ポンセ
生年月日 (1968-02-05) 1968年2月5日(56歳)
身長
体重
6' 0" =約182.9 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 二塁手
プロ入り 1985年 アマチュアFA
初出場 1988年4月22日
最終出場 2004年9月5日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
カナダ野球殿堂
殿堂表彰者
選出年 2010年
アメリカ野球殿堂
殿堂表彰者
選出年 2011年
得票率 90.0%
選出方法 BBWAA選出
この表について
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プロジェクト:野球選手  ■テンプレート

ロベルト・アロマー・ベラスケスRoberto Alomar Velázquez, 1968年2月5日 - )は、プエルトリコ出身の元プロ野球選手二塁手)。右投両打。

父はサンディー・アロマー・シニア、兄はサンディー・アロマー・ジュニア

経歴

1985年に兄が所属するサンディエゴ・パドレスに入団。

1988年4月22日にメジャーデビューし、レギュラーに定着。当時父のシニアもコーチとしてチームに所属しており、9月に兄もメジャー昇格を果たしたことで父子3人揃い踏みとなった。この年、145試合に出場し、24盗塁を記録し、新人王の投票では5位に入った。

1990年にはオールスターゲームに初めて選出された。

1990年12月5日にジョー・カーターとともにトロント・ブルージェイズへ移籍(交換要員はフレッド・マグリフトニー・フェルナンデス)。

1991年から6年連続でゴールドグラブ賞を受賞。

1992年には打率.310を記録。初めて3割の大台を上回った。打率、105得点、49盗塁はチーム1位となり[1]シルバースラッガー賞を初受賞。チームはプレーオフに進出し、アトランタ・ブレーブスを破り、球団初のワールドシリーズ優勝を果たした。

1993年もワールドシリーズ優勝を果たし、連覇に貢献。ブルージェイズ在籍中は本拠地のスカイドーム併設のホテルに居住していた[2]

1995年オフにフリーエージェント(FA)となり、ボルチモア・オリオールズへ移籍し、カル・リプケン・ジュニアと二遊間を形成した。1996年は打率.328、1997年は打率.333と2年連続で自己最高を更新した。1998年は打率.282と3割を下回ったが、オールスターゲームでMVPを受賞し、前年の兄に続いての受賞となった[3]

しかし、1996年9月27日のブルージェイズ戦で判定に憤り、球審のジョン・ハーシュベックの顔にツバを吐いた。批判の的となり、審判団はプレーオフのボイコットを計画された[2]。そのため翌1997年は開幕から5試合の出場停止となった[4]。アロマーとハーシュベックは後に和解している[2]

1999年から2001年まで在籍したクリーブランド・インディアンスでは遊撃手オマー・ビスケルと鉄壁の二遊間を組み、2人とも3年連続でゴールドグラブ賞を受賞した。1999年2000年の2年連続でシルバースラッガー賞を受賞。2001年は受賞を逃したものの、打率は自己最高の.336を記録した。

その後2001年12月11日にニューヨーク・メッツへトレードで移籍。移籍1年目の2002年7月26日にスイッチヒッターとして史上7人目となる通算2500本安打を達成するも[2]、打率は前年より7分近く下げデビュー年以来の低水準に終わった。2003年も前年に続き低迷。7月1日にシカゴ・ホワイトソックスへ移籍した。7月は打率.301を記録するも、8月は打率.230、9月は打率.221で[5]、チーム地区優勝を逃す一因となった[2]

2004年1月6日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスは買い手市場を生かして1年総額100万ドルの低年俸で契約[6]

日本球界移籍の噂もあったが[2]2005年1月17日にタンパベイ・デビルレイズと契約するも、キャンプ中の3月19日に引退

アロマーのブルージェイズ在籍時の背番号「12」。
トロント・ブルージェイズの永久欠番2011年指定。(2023年失効)

通算安打は2724本、ゴールドグラブ賞は二塁手として歴代最多の10度受賞と、攻守に素晴らしい実績を残し、史上最高の二塁手とも言われる。2008年、自身の背番号12』はブルージェイズのエクセレントナンバー(準永久欠番)として顕彰された[7]

資格取得1年目の2010年でのアメリカ野球殿堂入りこそならなかった(8票不足、得票率は73.7%)が、2年目の2011年に史上3番目(当時)の得票数を獲得して(583票、得票率は90.0%)、殿堂入りを果たした。殿堂のプレートの帽子はブルージェイズを選び、トロント・ブルージェイズ所属選手として初のアメリカ野球殿堂入りだった。 また、殿堂入りを記念し、同年7月には古巣ブルージェイズはアロマーのエクセレントナンバーであった『12』を正式に永久欠番に指定した。

2021年4月30日に過去の性的に違法な調査が入ったため、MLBの不適切リストに入り[8]、ロジャーズ・センターにあるアロマーのモニュメントも撤去された[9]。また、レベル・オブ・エクセレンスからも外れ、2023年に自身の永久欠番『12』も失効。「12」はシーズン途中より加入したジョーダン・ヒックスが着用することとなった。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
1988 SD 143 611 545 84 145 24 6 9 208 41 24 6 16 0 47 5 3 83 15 .266 .328 .382 .709
1989 158 702 623 82 184 27 1 7 234 56 42 17 17 8 53 4 1 76 10 .295 .347 .376 .723
1990 147 646 586 80 168 27 5 6 223 60 24 7 5 5 48 1 2 72 16 .287 .340 .381 .721
1991 TOR 161 719 637 88 188 41 11 9 278 69 53 11 16 5 57 3 4 86 5 .295 .354 .436 .791
1992 152 671 571 105 177 27 8 8 244 76 49 9 6 2 87 5 5 52 8 .310 .405 .427 .832
1993 153 683 589 109 192 35 6 17 290 93 55 15 4 5 80 5 5 67 13 .326 .408 .492 .900
1994 107 455 392 78 120 25 4 8 177 38 19 8 7 3 51 2 2 41 14 .306 .386 .452 .838
1995 130 577 517 71 155 24 7 13 232 66 30 3 6 7 47 3 0 45 16 .300 .354 .449 .803
1996 BAL 153 699 588 132 193 43 4 22 310 94 17 6 8 12 90 10 1 65 14 .328 .411 .527 .938
1997 112 469 412 64 137 23 2 14 206 60 9 3 7 7 40 2 3 43 10 .333 .390 .500 .890
1998 147 657 588 86 166 36 1 14 246 56 18 5 3 5 59 3 2 70 11 .282 .347 .418 .765
1999 CLE 159 694 563 138 182 40 3 24 300 120 37 6 12 13 99 3 7 96 13 .323 .422 .533 .955
2000 155 697 610 111 189 40 2 19 290 89 39 4 11 6 64 4 6 82 19 .310 .378 .475 .853
2001 157 677 575 113 193 34 12 20 311 100 30 6 9 9 80 5 4 71 9 .336 .415 .541 .956
2002 NYM 149 655 590 73 157 24 4 11 222 53 16 4 6 1 57 4 1 83 12 .266 .331 .376 .708
2003 73 302 263 34 69 17 1 2 94 22 6 0 4 4 29 2 2 40 8 .262 .336 .357 .693
CWS 67 296 253 42 64 11 1 3 86 17 6 2 8 4 30 1 1 37 9 .253 .330 .340 .670
'03計 140 598 516 76 133 28 2 5 180 39 12 2 12 8 59 3 3 77 17 .258 .333 .349 .682
2004 ARI 38 125 110 14 34 5 2 3 52 16 0 2 2 0 12 0 1 18 2 .309 .382 .473 .855
CWS 18 65 61 4 11 1 0 1 15 8 0 0 1 1 2 0 0 13 2 .180 .203 .246 .449
'04計 56 190 171 18 45 6 2 4 67 24 0 2 3 1 14 0 1 31 4 .263 .321 .392 .713
MLB:17年 2379 10400 9073 1508 2724 504 80 210 4018 1134 474 114 148 97 1032 62 50 1140 206 .300 .371 .443 .814
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



二塁(2B) 遊撃(SS)
























1988 SD 143 319 459 16 88 .980 -
1989 157 341 472 28 91 .967 -
1990 137 311 392 17 73 .976 5 5 12 2 4 .895
1991 TOR 160 333 447 15 79 .981 -
1992 150 287 378 5 66 .993 -
1993 150 254 439 14 92 .980 -
1994 106 176 275 4 71 .991 -
1995 128 272 367 4 84 .994 -
1996 BAL 141 279 445 11 107 .985 -
1997 109 203 300 6 66 .988 -
1998 144 251 449 11 86 .985 -
1999 CLE 156 270 466 6 102 .992 -
2000 155 293 437 15 109 .980 -
2001 157 268 423 5 88 .993 -
2002 NYM 147 273 348 11 94 .983 -
2003 72 138 171 6 50 .981 -
CWS 67 119 171 3 37 .990 -
'03計 139 257 342 9 87 .985 -
2004 ARI 28 48 53 3 10 .971 -
CWS 13 23 32 1 14 .982 -
'04計 41 71 85 4 24 .975 -
MLB 2320 4458 6524 181 1407 .984 5 5 12 2 4 .895

表彰

記録

背番号

脚注

  1. ^ “1992 Toronto Blue Jays Statistics and Roster - Baseball-Reference.com” (英語). 2008年6月5日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 「さらば"最強二塁手"ロベルト・アロマー引退」『スラッガー』2005年6月号、日本スポーツ企画出版社、2005年、雑誌15509-8、35頁
  3. ^ “Post-Season Awards & All-Star Game MVP Award Winners - Baseball-Reference.com” (英語). 2008年6月5日閲覧。
  4. ^ “Roberto Alomar Career Biography and Statistics AllSports.com” (英語). 2008年6月5日閲覧。
  5. ^ “Roberto Alomar 2003 Batting Splits - Baseball-Reference PI” (英語). 2008年6月5日閲覧。
  6. ^ 「地区別ペナントレース展望 ナショナルリーグ西部地区」『月刊メジャー・リーグ』2004年3月号、ベースボール・マガジン社、2004年、雑誌コード 08625-3、68頁
  7. ^ “Level of Excellence to add newest member: Roberto Alomar” (英語). 2008年6月5日閲覧。
  8. ^ Shi Davidi (2021年4月30日). “MLB, Blue Jays sever ties with Roberto Alomar after sexual misconduct investigation” (英語). SportsNet. 2021年5月2日閲覧。
  9. ^ Keegan Matheson (2021年5月1日). “MLB puts Roberto Alomar on Ineligible List” (英語). MLB.com. 2021年5月2日閲覧。

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、ロベルト・アロマーに関連するカテゴリがあります。
  • 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
  • Baseballhalloffame.org(英語)アメリカ野球殿堂National Baseball Hall of Fame)による紹介
  • Roberto Alomar (@Robbiealomar) - X(旧Twitter)
 
業績
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
  • 90 ハロルド・レイノルズ
  • 91 ロベルト・アロマー
  • 92 ロベルト・アロマー
  • 93 ロベルト・アロマー
  • 94 ロベルト・アロマー
  • 95 ロベルト・アロマー
  • 96 ロベルト・アロマー
  • 97 チャック・ノブロック
  • 98 ロベルト・アロマー
  • 99 ロベルト・アロマー
2000年代
2010年代
2020年代
  • 投手
  • 捕手
  • 一塁手
  • 三塁手
  • 遊撃手
  • 外野手
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 捕手
  • 一塁手
  • 三塁手
  • 遊撃手
  • 外野手
  • 指名打者
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
トロント・ブルージェイズ ワールドシリーズ ロースター(2回)
トロント・ブルージェイズ 1992年のワールドシリーズ ロースター
   

選手
02 マニュエル・リー
04 アルフレド・グリフィン
09 ジョン・オルルド
10 パット・ボーダーズシリーズMVP
11 デビッド・コーン
12 ロベルト・アロマー
14 デレク・ベル
15 パット・タブラー
17 ケリー・グルーバー
22 ジミー・キー
23 キャンディ・マルドナード

監督
43 シト・ガストン

コーチ
03 ボブ・ベイラー
07 リッチ・ハッカー
08 ジョン・サリバン
18 ジーン・テナス
39 ラリー・ハイズル
42 ガレン・シスコ

トロント・ブルージェイズ 1993年のワールドシリーズ ロースター
   

選手
01 トニー・フェルナンデス
02 ロブ・バトラー
04 アルフレド・グリフィン
09 ジョン・オルルド
10 パット・ボーダーズ
12 ロベルト・アロマー
19 ポール・モリターシリーズMVP
21 ウィリー・カニャーテ
24 リッキー・ヘンダーソン
25 デボン・ホワイト
27 ランディ・ノーア

28 アル・ライター
29 ジョー・カーター
30 トッド・ストットルマイヤー
31 デュアン・ウォード
33 エド・スプレイグ
34 デーブ・スチュワート
40 マイク・ティムリン
41 パット・ヘントゲン
48 マーク・アイクホーン
49 トニー・カスティーヨ
50 ダニー・コックス
66 フアン・グーズマン

監督
43 シト・ガストン

コーチ
03 ボブ・ベイラー
08 ジョン・サリバン
18 ジーン・テナス
39 ラリー・ハイズル
42 ガレン・シスコ
45 ニック・レイバ

トロント・ブルージェイズ
球団
歴代本拠地
文化
永久欠番
レベル・オブ・エクセレンス
ワールドシリーズ優勝(2回)
リーグ優勝(2回)
傘下マイナーチーム
ボルチモア・オリオールズ
球団
歴代本拠地
文化
永久欠番
オリオールズ球団殿堂
ワールドシリーズ優勝(3回)
ワールドシリーズ敗退(4回)
リーグ優勝(7回)
できごと
傘下マイナーチーム
  • ノーフォーク・タイズ(AAA級)
  • ボウイ・ベイソックス(AA級)
  • アバディーン・アイアンバーズ(High-A級)
  • デルマーバ・ショアバーズ(Low-A級)
  • フロリダ・コンプレックスリーグ・オリオールズ(Rookie級)
  • ドミニカン・サマーリーグ・オリオールズ(Rookie級)
典拠管理データベース ウィキデータを編集
全般
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国立図書館
  • アメリカ
その他
  • SNAC