メルセデスAMG・F1 W13 E Performance

メルセデスAMG・F1 W13 E Performance
2022年エミリア・ロマーニャグランプリ仕様
カテゴリー F1
コンストラクター メルセデス
デザイナー ハイウェル・トーマス(メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズ・マネージングディレクター)
ジェイムズ・アリソン(チーフテクニカルオフィサー)
マイク・エリオット(テクニカルディレクター)
先代 F1 W12 E Performance
後継 F1 W14 E Performance
主要諸元
サスペンション(前) カーボンファイバー製ダブルウイッシュボーン(プッシュロッド式)
サスペンション(後) カーボンファイバー製ダブルウイッシュボーン(プルロッド式)
全長 5,000(mm)
全幅 2,000(mm)
全高 970(mm)
ホイールベース 3600mm 以下 (411.48cm)
エンジン メルセデスAMG F1 M13 E Performance 1.6 L V6ターボ
トランスミッション カーボンファイバー製メインケース/前進8速+後退1速油圧式セミオートマチックシーケンシャル
燃料 ペトロナス
オイル ペトロナス製
タイヤ ピレリ
主要成績
ドライバー イギリスの旗 ジョージ・ラッセル
イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
出走時期 2022
通算獲得ポイント 515
初戦 2022年バーレーンGP
初勝利 2022年サンパウロGP
最終戦 2022年アブダビGP
備考 主要諸元の出典[1]
出走優勝表彰台ポールFラップ
2211917
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メルセデスAMG・F1 W13 E Performance (Mercedes-AMG F1 W13 E Performance) は、メルセデス2022年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。

概要

マシンの名前は昨年マシンの「W12」に続き「W13」となった。レギュレーションの大幅改定に伴いマシンデザインが一新された。

中でも特徴はサイドポッドのデザインで、2月のバルセロナテストでは比較的コンベンショナルな形状のものを採用していたものの[2]、3月のバーレーンテスト以降は「ゼロポッド」とも評される、サイドのエアインテーク等が非常に小さくまとめられたデザインとなっている[3]。この「ゼロポッド」の開発には、イギリスの航空宇宙メーカーであるリアクション・エンジンズが関与しており[4]、「pre-Cooler」と呼ばれる冷却技術が応用された、円筒型水冷式インタークーラーが使用されている[5]

当初はフロアのキックポイントが大きく長かったことや、油圧やガスを使ったヒーブサスペンション禁止の影響を軽視したことなどから、ダウンフォース量は全チームの中で最大と見積もられていたものの、同時に最もポーポイズ現象が顕著に見られるマシンとなっていた。シーズン中盤に入っても状況は改善せず、アゼルバイジャンGPではドライバーのルイス・ハミルトンが激しい背中の痛みを訴え、決勝レース後には自力でマシンから出ることができなくなったほどである[6]。またパワーユニットについても「4メーカーの中で最も非力」との評価もある[6]。ただシーズン後半にはレッドブル型のフロアにアップデートしたことや、そのフロアに頼らない大きいリアウイングを使用したダウンフォースの発生などが功を奏し、ポーポイズ現象を大幅に抑えることに成功。持ち前のダウンフォース量を活かしてコーナーで躍動し、フェラーリを抑え、レッドブルに次ぐポジションを確保できるようになり、ブラジルGPではラッセルが自身のF1キャリア初優勝を挙げた。

2022年シーズン

スペック

シャシー

記録

(key)

No. ドライバー BHR SAU AUS EMI MIA ESP MON AZE CAN GBR AUT FRA HUN BEL NED ITA SIN JPN USA MXC SÃO ABU ポイント ランキング
2022 63 イギリスの旗 ラッセル 4 5 3 11 4 5 3 5 3 4 Ret 4 4 3 3 4 2 3 14 8 5 4 1 1 5 515 3位
44 イギリスの旗 ハミルトン 3 10 4 14 13 6 5 8 4 3 3 8 3 2 2 Ret 4 5 9 5 2 2 3 2 18

脚注

[脚注の使い方]

注釈

出典

  1. ^ 『AUTOSPORT 特別編集 2022 F1全チーム&マシン完全ガイド』株式会社三栄、2022年3月4日、34,35,36,37頁。 
  2. ^ F1技術エキスパートによる新車評価(1)フェラーリが完全復活か。メルセデスとレッドブルはスロースタート - オートスポーツ・2022年3月9日
  3. ^ メルセデス、バーレーンテストに大規模アップデート投入。”超過激”な小型サイドポンツーン - motorsport.com 2022年3月10日
  4. ^ メルセデスF1の“ゼロポッド”で話題、「リアクション・エンジンズ」とは? - マイナビニュース・2022年3月22日
  5. ^ The rocket tech behind Mercedes’ cutting-edge F1 coolers - motorsportmagazine.com・2022年3月13日
  6. ^ a b レースペースが良かったメルセデスW13。ポーポシングをドライバーに強要していたのか - ベストカーWeb・2022年6月17日
ウィキメディア・コモンズには、メルセデスAMG・F1 W13 E Performanceに関連するカテゴリがあります。
ドイツの旗 メルセデスAMGペトロナス
2010年 - 現在
ワークスチーム
チーム首脳
  • オーストリアの旗 トト・ヴォルフ (チーム代表 / MGP社CEO / 共同オーナー)
  • ドイツの旗 マーカス・シェーファー(ドイツ語版) (MGP社監査役会会長 / メルセデス・ベンツ・グループ取締役{開発部門責任者})
主なスタッフ
元関係者
現在のドライバー
過去のドライバー
車両
現在のスポンサー
関連組織
1994年 - 現在
エンジン/PU供給
関係者
  • イギリスの旗 ハイウェル・トーマス (マネージングディレクター)
  • ドイツの旗 マーカス・シェーファー(ドイツ語版) (HPP社取締役会会長 / メルセデス・ベンツ・グループ取締役{開発部門責任者})
元関係者
供給先
関連組織
1952年 - 1955年
ワークスチーム
主な関係者
主なドライバー
F1用車両
スポーツカー
  • 300SL(英語版) (W194)
  • 300SLR (W196S)
関連組織
関連項目
※役職等は2024年2月時点。 ※太字のドライバーはメルセデスにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。
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