テクニカル上場

テクニカル上場(テクニカルじょうじょう)とは、既存上場企業が株式移転株式交換による完全子会社となる場合や、上場企業が非上場企業に吸収合併されて解散する場合に、上場企業の法人格が変更・消滅しても事業の実態が存続すると認められる場合に、存続会社または親会社の株式について、簡易な手続きにより上場を認める制度。

概要

ただし、上場企業が実質的な存続会社と認められない場合(裏口上場)は、「合併等による実質的存続性喪失に係る上場廃止基準」により、新規上場に準じた審査を受けるための猶予期間に入り、不適当とされる場合は上場廃止となる。

定義上は、上述したように上場会社の株式移転に伴う、新設の持株会社の上場も「テクニカル上場」の1つではあるが、下記事例にあるように、通常は逆に事業会社が上場企業たる持株会社を吸収合併し、代わって上場会社になるケースをさすことが一般的である。因みに、銀行(金融機関)のテクニカル上場事例が多いのは、持株会社を存続会社とした場合、銀行業免許を存続会社が再取得しなければならない[注釈 1]ため、テクニカル上場の手続きよりも煩雑化する恐れが高いためである(金融機関以外の一般企業の場合は、テクニカル上場ではなく、上場維持を目的に持株会社を存続会社として、事業会社化するケースがほとんど)。

事例

金融機関

金融機関以外

脚注

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注釈

  1. ^ もみじホールディングスもみじ銀行に吸収合併されたケースは、このケースに相当する。すでに旧もみじHDが山口フィナンシャルグループの完全子会社化されており、上場廃止されていたため、テクニカル上場の手続きは要さなかったが、銀行業免許の手続きが絡み、HDを消滅会社とした経緯がある。

関連項目

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2市場統合前までは大証によって運営
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