宝塚歌劇団22期生

宝塚歌劇団22期生(たからづかかげきだん22きせい)とは、1932年(昭和7年)に宝塚歌劇団(当時の名称は宝塚音楽歌劇学校/宝塚少女歌劇団[注釈 1])に入団し、1933年(昭和8年)、花組公演『世界一周』初舞台を踏んだ39人を指す[2]

概要

この期は女優春江ふかみ、櫻町公子と元花組月組雪組星組組長の美吉左久子が入団した。

一覧

入団時の成績順にまとめている[3]

芸名[2] 読み仮名[2] 誕生日 出身地 出身校 芸名の由来 愛称 役柄 退団年[2] 備考
櫻町公子 さくらまち きみこ 10月10日[4] 東京府東京市芝区(現・東京都港区) 東洋英和女学院 父親の知人である詩人北原白秋が命名[5] ちんない
チフちゃん[6]
娘役 1944年 俳優
照國佐智子 てるくに さちこ 12月24日 大阪府 帝塚山学院女学部 チャッチャン
小島さん
天井[7]
1949年 改名後・照國早智子(てるくに さちこ)[2]
昇道子 のぼる みちこ 4月15日[8] 大阪府大阪市 神戸女学院[9] 明治天皇の御製「大空に聳えて見ゆる高嶺にも登れば登る道はありけり」[5] ミッちゃん[6] 男役 1940年 妹は高嶺とき子[10]
花乃井千草 はなのい ちぐさ 4月17日[8] 兵庫県姫路市 母校内にある史蹟・此花乃井の通称と紅千鶴の千と種と書いて「くさ」と読む絵画[5] 娘役 1939年 妹は空小鳥[10]
朝海登代子 あさみ とよこ 1933年(昭和8年)の歌御会始の勅題「朝海」に因んで父親が命名[5] 1937年 改名後・朝海登世子(あさみ とよこ)[2]
淀七瀨 よど ななせ 1月10日 愛知県名古屋市 コウリャン髭[11] 1940年
海原千里 うなばら ちさと 6月30日[12] 兵庫県神戸市 甲南高等女学校 和漢吟詠集から姉と選択[5] ドンちゃん[13] 娘役 1941年
時雨明代 しぐれ あきよ 1934年
山葉まさ江 やまは まさえ 7月14日 兵庫県宝塚市 ヤーモッちゃん[14] 1940年
高城淑子 たかしろ よしこ 2月14日 兵庫県神戸市 1939年
花若かつみ はなわか かつみ 1935年
花水歌路 はなみず うたじ 1935年
加賀松乃 かが まつの 2月11日[15] 大阪府 プール学院 モトメちゃん
聖徳太子[11]
娘役 1944年 女優・加賀元女
松帆富子 まつほ とみこ 1933年
若葉繁 わかば しげる カズラ
ダンゴ
カンちゃん
1936年 1936年5月1日、在団中に死去[16]
姉は桜緋紗子[10]
妹は旭映子[10]
住吉良子 すみよし りょうこ 3月7日[17] 兵庫県神戸市 カメちゃん[17] 1945年
清原伊久子 きよはら いくこ 12月2日 1939年
松原三保子 まつばら みほこ おちび
萬年ちび
1937年
松藻さつき まつも さつき 9月20日 自分で考案[5] 1936年
櫻野里子 さくらの さとこ 3月1日 オセキちゃん 1941年
岩戸照子 いわど てるこ 1934年
松島喜美子 まつしま きみこ 9月6日[4] 兵庫県神戸市 神戸女学院[18] 父親の出生地と父親の名を慕う名前の組み合わせ[5] コイケちゃん[13] 娘役 1940年
若竹操 わかたけ みさお 3月28日[15] 福岡県 福岡高等女学校 てるちゃん
ヒラー
コテイさん
オヒラ
娘役 1942年
牧藤尾 まき ふじお 3月30日[4] 兵庫県神戸市[19] 兵庫県立第二神戸高等女学校[20] かつさん
おすましさん[7]
男役 1941年 改名後・牧ちとせ(まき ちとせ)[2]
明海陽子 あけみ ようこ 2月6日[21] 北海道日高郡新ひだか町 北星高等女学校[22] 1933年(昭和8年)の歌御会始の勅題「朝海」に因んで自分で考案[5] イナちゃん[22]
シゲちゃん[18][23]
白熊[7]
男役 1939年
相良昌代 さがら まさよ 8月18日[4] 東京都 おせいちゃん[17] 男役 1941年
名村志都子 なむら しづこ チンクシャ 1934年
渚千鳥 なぎさ ちどり 1934年
大殿みやび おおとの みやび 6月21日[4] 大阪府堺市 堺高等女学校 源氏物語[5] うけちゃん[24]
詩話薔薇
男役 1938年
芝惠美子 しば えみこ 10月25日[17] 島根県隠岐郡 唄が上手くなる様に上級生の橘薫の愛称[5] なべちゃん[25]
われなべ[7]
ナベコ
娘役 1941年 改名後・芝惠津子(しば えつこ)[2]
月岡康子 つきおか やすこ 台湾[5] やっちゃん[26]
臺灣坊主
1936年
六原いづみ ろくはら いづみ 1月2日 岡山県 出身学校名と引田一郎が命名した名前の組み合わせ[5] 1940年
眞山伊那子 まやま いなこ 1934年
花影絹子 はなかげ きぬこ 10月4日[6] 大阪市立櫻宮高等女学校[6] 戸田子爵家の人が命名[6] カイちゃん 男役 1943年 改名後・英みのる(はなぶさ みのる)[2]
美吉佐久子 みよし さくこ 8月31日[15] 兵庫県神戸市[15] 神戸市兵庫尋常小学校[15] 古今集 ウマちゃん[27]
ハルウマさん[28]
男役 1979年 改名後・美吉左久子(みよし さくこ)[2]
宝塚歌劇団演技講師
歌垣つくば うたがき つくば 金魚さん 1934年
大庭梅香 おおば うめか 12月12日 大阪府 1941年
春江ふかみ はるえ ふかみ 1月30日[4] 兵庫県 オバアチャン[25] 娘役 1946年 俳優
山部志賀子 やまべ しかこ 10月19日[17] グリコ[29] 娘役 1947年

脚注

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注釈

  1. ^ 1939年に分離されるまで学校と劇団は一体的に運営されており、入学イコール入団であった[1]

出典

  1. ^ 90年史 2004, p. 180.
  2. ^ a b c d e f g h i j 100年史(人物) 2014, p. 21.
  3. ^ 100年史(人物) 2014, p. 5.
  4. ^ a b c d e f 『寶塚スタア生まれ月暦』
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 『歌劇』、宝塚少女歌劇団、1933年5月、158号
  6. ^ a b c d e 『エスエス』、東宝発行所、1939年1月号
  7. ^ a b c d 『歌劇』、宝塚少女歌劇団、1933年8月、161号
  8. ^ a b 『エスエス』、東宝発行所、1938年3月号
  9. ^ 『東宝』、東宝出版社、1936年3月号
  10. ^ a b c d 100年史(人物) 2014, p. 29.
  11. ^ a b 『歌劇』、宝塚少女歌劇団、1933年6月、159号
  12. ^ 『歌劇』、宝塚少女歌劇団、1938年5月、218号
  13. ^ a b 『エスエス』、東宝発行所、1939年8月号
  14. ^ 『エスエス』、東宝発行所、1938年6月号
  15. ^ a b c d e 『エスエス』、東宝発行所、1939年7月号
  16. ^ 100年史(人物) 2014, p. 76.
  17. ^ a b c d e 『エスエス』、東宝発行所、1939年6月号
  18. ^ a b 『エスエス』、東宝発行所、1938年1月号
  19. ^ 『歌劇』、宝塚少女歌劇団、1938年12月1日、225号
  20. ^ 『宝塚グラフ』、宝塚少女歌劇団、1939年9月号
  21. ^ 『エスエス』、東宝発行所、1939年4月号
  22. ^ a b 『エスエス』、東宝発行所、1939年5月号
  23. ^ 『歌劇』、宝塚少女歌劇団、1939年3月、228号
  24. ^ 『エスエス』、東宝発行所、1939年3月号
  25. ^ a b 『エスエス』、東宝発行所、1939年9月号
  26. ^ 『東宝』、東宝出版社、1936年4月号
  27. ^ 「舞台を色どる人々」『おお宝塚60年―「ドンブラコ」から「ベルばら」まで』朝日新聞社、1976年11月30日、232頁。 
  28. ^ 『別冊1億人の昭和史 タカラヅカ 華麗な舞台とスターを育てた70年』、毎日新聞社、1981年、P100
  29. ^ 『今昔たからづか ―花舞台いつまでも―』冨士野高嶺著、宝塚歌劇団出版、1990年12月1日

参考文献

  • 執筆:國眼隆一 著、編集:森照実・春馬誉貴子・相井美由紀・山本久美子 編『すみれ花歳月を重ねて―宝塚歌劇90年史―』宝塚歌劇団、2004年4月1日。ISBN 4-484-04601-6。 NCID BA66869802。全国書誌番号:20613764。 
  • 監修・著作権者:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(人物編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日。ISBN 978-4-484-14601-0。 
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