三浦雅士

曖昧さ回避 三浦正」とは別人です。

三浦 雅士(みうら まさし、1946年12月17日 - )は、日本編集者文芸評論家舞踊研究者。日本芸術院会員。1978-80年は執筆時に今井裕康というペン・ネームを使用した。

「ユリイカ」「現代思想」の編集長を経て評論家に。文学、芸術、思想を中心に批評活動を展開する。著書に『メランコリーの水脈』(1984年)、『小説という植民地』(1991年)、『考える身体』(1999年)、『人生という作品』(2010年)など。

来歴・人物

青森県弘前市出身。青森県立弘前高等学校卒業[1]

1969年、青土社創業とともに入社[2]、『ユリイカ』創刊に参画。1972年より『ユリイカ』編集長。1975年より『現代思想』編集長。1982年退社。1981年から文芸評論家となり、『メランコリーの水脈』でサントリー学芸賞を受賞。

『現代思想』編集長として、浅田彰に『構造と力』のもととなった連載を依頼するなど、日本の「ニューアカ」ブームの火付け役となった。[要出典]2009年まで『大航海』を編集。

コロンビア大学客員教授などを経て、2004年より立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻特任教授を務める。文化庁文化審議会文化功労者選考分科会委員、文化庁現代日本文学翻訳作品選定委員を歴任。

舞踊、とくにバレエに傾倒し、1991年から新書館取締役に就任。同年に月刊『ダンスマガジン』を創刊(関口紘一編集長により季刊および隔月刊『ダンスマガジン』は85年創刊ずみ)、1998年まで『ダンスマガジン』編集長を務め、2012年まで同誌顧問(法的には2013年頃まで)。セゾン現代美術館顧問、サントリー文化財団理事、日本文藝家協会理事、サントリー学芸賞選考委員、『丸谷才一全集』(文藝春秋)編纂委員。静岡県三島市の大岡信ことば館顧問も務めていたが、2013年に顧問契約更新を打ち切り(打ち切り理由は非公開)。

妹は作詞家の三浦徳子

受賞・叙勲歴

著書

  • 『私という現象 同時代を読む』(冬樹社 1981年/講談社学術文庫 1996年)
  • 『幻のもうひとり 現代芸術ノート』(冬樹社 1982年/冬樹社ライブラリー(新版) 1991年)
  • 『主体の変容 現代文学ノート』(中央公論社 1982年/中公文庫 1988年)
  • 『夢の明るい鏡 編集後記集1970.7〜1981.12』(冬樹社 1984年)
  • 『メランコリーの水脈』(福武書店 1984年/福武文庫 1989年/講談社文芸文庫 2003年)
  • 『自分が死ぬということ 読書ノート1978〜1984』(筑摩書房 1985年)
  • 『寺山修司 鏡のなかの言葉』(新書館 1987年)
  • 『死の視線 '80年代文学の断面』(福武書店 1988年)
  • 『疑問の網状組織へ』(筑摩書房 1988年)
  • 『小説という植民地』(福武書店 1991年)
  • 『身体の零度 何が近代を成立させたか』(講談社選書メチエ 1994年)
  • 『バレエの現代』(文藝春秋 1995年)
  • 『考える身体』(NTT出版 1999年/河出文庫 2021年)
  • 『バレエ入門』(新書館 2000年)
  • 『批評という鬱』(岩波書店 2001年)
  • 『青春の終焉』(講談社 2001年/講談社学術文庫 2012年)
  • 村上春樹柴田元幸のもうひとつのアメリカ』(新書館 2003年)
  • 『出生の秘密』(講談社 2005年)
  • 漱石―母に愛されなかった子』(岩波新書 2008年)
  • 『人生という作品』(NTT出版 2010年)
  • 『孤独の発明-または言語の政治学』(講談社、2018年)
  • 石坂洋次郎の逆襲』(講談社、2020年)
  • スタジオジブリの想像力 地平線とは何か』(講談社、2021年)

共著

  • 山口昌男『語りの宇宙 記号論インタヴュー集』(冬樹社 1983年、新版1990年)。聞き手
  • 三浦, 雅士 編『この本がいい : 対談による「知」のブックガイド』講談社、1993年。ISBN 4-06-206046-9。OL OL12352855M。 オリジナルの2022年2月8日時点におけるアーカイブ。https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000176037  インタビューでの聞き手
竹中平蔵杉浦日向子岡田英弘樺山紘一大室幹雄、青木保、今福龍太
沼野充義、柴田元幸、黒井千次日野啓三養老孟司西垣通
岸田秀、福島章市川雅諸井誠若桑みどり巌谷国士萩尾望都
芳賀徹高階秀爾山崎正和編、河本真理岡田暁生片山杜秀斎藤希史加藤徹三浦篤共著
  • 『歌仙 永遠の一瞬』思潮社、2019年
岡野弘彦、長谷川櫂、谷川俊太郎三角みづ紀蜂飼耳小島ゆかり

社会的活動

脚注

  1. ^ “三浦 雅士 『メランコリーの水脈』を中心として 受賞者一覧・選評 サントリー学芸賞”. www.suntory.co.jp. サントリー文化財団. 2022年8月24日閲覧。
  2. ^ “「若さ」を軸に解いた 社会と文学 三浦雅士「青春の終焉」|好書好日”. 好書好日. 2022年8月24日閲覧。
  3. ^ “紫綬褒章の受章者”. 共同通信社. 47NEWS. (2010年4月28日). オリジナルの2013年5月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130516172556/http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010042701000577.html 2013年1月27日閲覧。 

外部リンク

  • 三浦雅士とは - コトバンク
 
第一部(美術)
日本画
洋画
彫塑
工芸
建築
 
第二部(文芸)
小説
戯曲
詩歌
評論
翻訳
 
第三部(音楽・演劇・舞踊)
能楽
歌舞伎
  • 1951: 三代目中村時蔵
  • 1952: 二代目市川猿之助
  • 1953: 三代目市川寿海
  • 1954: 三代目阪東寿三郎
  • 1956: 三代目市川左団次
  • 1962: 六代目中村歌右衛門
  • 1966: 七代目尾上梅幸・八代目坂東三津五郎
  • 1969: 十七代目中村勘三郎
  • 1970: 二代目中村鴈治郎
  • 1972: 十三代目片岡仁左衛門
  • 1974: 八代目松本幸四郎
  • 1975: 七代目中村芝翫
  • 1981: 四代目中村雀右衛門
  • 1982: 三代目實川延若
  • 1984: 十七代目市村羽左衛門
  • 1985: 二代目中村吉右衛門
  • 1986: 二代目中村扇雀
  • 1987: 五代目中村富十郎・七代目尾上菊五郎
  • 1988: 片岡孝夫
  • 1989: 十二代目市川団十郎
  • 1990: 八代目中村福助
  • 1991: 九代目坂東三津五郎
  • 1993: 五代目中村松江
  • 1996: 二代目中村又五郎
  • 1999: 五代目中村勘九郎
  • 2001: 六代目沢村田之助
  • 2005: 九代目中村福助
  • 2006: 十代目坂東三津五郎
  • 2007: 五代目中村翫雀
  • 2008: 五代目中村時蔵・五代目中村芝雀
  • 2011: 三代目中村橋之助
  • 2016: 五代目中村歌六・五代目坂東玉三郎
  • 2017: 四代目市川左團次
  • 2018: 三代目中村扇雀
  • 2020: 十代目松本幸四郎
文楽
邦楽
洋楽
舞踊
演劇
太字は恩賜賞受賞者。名跡は受賞時のもの。表記揺れによる混乱を避けるため漢字は便宜上すべて新字体に統一した。
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